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UNWTO(国連世界観光機関)による世界の観光回復状況データ:UNWTO TOURISM RECOVERY TRACKER

UNWTO TOURISM RECOVERY TRACKERによる、主要国GDP推移、世界地域別の国際観光客到着数、国内線と国際線の航空便搭乗率、宿泊施設の客室稼働率などのデータ。UNWTOはこのほど、ExperidaやAirbnbなどと締結を結び、世界の観光回復へ向けてデータ活用を進めている。

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まず、世界の主要国GDPの推移として、OECDデータでQ1とQ2の状況が掲載されている。中国が-7%から+3%、韓国が+1%から-3%、米国が0%から-9%、フランスは-6%から-19%、イギリスにいたっては-2%から-21%等と、地域により差が激しい結果となっている。

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国際観光客到着数に関しては、全エリアで4月~6月時点での昨対比-99%、7月はヨーロッパがー82%と少し回復している。

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国内線の航空便搭乗率でもヨーロッパでは8月の時点で昨対比ー19%と回復傾向にはある。アジア太平洋でもー29%である。これらのエリアは、他のエリアと比較してももともと国内需要が高い地域であり、とりわけ東アジアは全体的に経済成長とコロナ対策を同時に行い、旅行喚起も進んだ結果だと考えられる。

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国際線の航空便搭乗率となると、ヨーロッパの回復が8月の時点で昨対比-56%と顕著である。アジア太平洋に関しては、国際線の場合は国内線の状況と異なり回復の動きが遅い。

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宿泊施設の客室稼働率に関しては、北東アジア(※国連には世界地理区分にこのような分け方は無い)の回復が顕著。このエリアは2020年3月の時点で24%だったのが8月の時点では58%まで回復している。日本のGoToキャンペーンはコロナ対策と経済回復という点で、ある一定の成果を出していると考えられる。

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トップ10デスティネーションの宿泊稼働率では、中国の回復率が顕著。タイは、コロナ対策は良好だったが、外国人観光客が多く占め、宿泊稼働率は戻ってきていない様子。

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地政学的にも心理学的にも、ヨーロッパは地続きの為、「国際線」の回復も容易であり、その分、第二派の影響も避けられない状況かと思う。北東アジアに関しては島国を中心に独自のコロナ対策と経済回復を目指し、もともと国内需要も高かった為、地盤を固めつつ近隣諸国との国際線往来を進めている。

我が(?)ベトナムは、国内線はLCCを含め1日250便ほどの往来をするほどに至っている。各地でマラソン大会も始まり、経済回復も(必然的に)スピード感がある。

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