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ベトナム・メコンデルタのアンザン省にあるカム山のトレラン大会計画と試走へ

世界規模で増えているマラソン大会。その中でも、特に興味深いのは「海外のマラソン大会参加者が増えている」点だ。より多くの大会が現地語と英語で情報が共有され、気軽に海外旅行に行けるようになった今、人々はグループで観光地を巡る旅行よりも、何かしらのテーマや目的を持って行動するようになっている。

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参照:https://runrepeat.com/state-of-running

マラソン大会は周辺のホテルにとっても良いプロモーションの機会だ。何よりもマラソン大会は通常朝4時、5時頃にスタートするのが多いので、そういったランナーたちに朝食ボックスやエナジーチャージ等を用意したり、レイトチェックアウトを提供すると良い。

さて、ベトナムのマラソン大会はハノイやホーチミン等の大都市で開催されるものと、Trail Marathon、Jungle Marathon、Mountain Marathonといった主に北部の山岳地帯で開催されるトレイル・マラソン大会がある。

トレイル・ランニングは通常トレランと言われ、都市や平たんな道を走るのではなく、山の中を走る。アップダウンが激しく、岩々を走ったり、川を渡ったり、何でもありなアスレチックだ。

今回は、平地だと言われているベトナム南部のメコンデルタでの新たなトレランコース計画と試走の為、このエリアで最高峰のカム山(標高710m)とその姉妹山に、Race Jungleの代表の方、カントー市人民委員会の方、そしてマラソンチームメンバー数名で訪れた。

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金曜日の夕方から、ミニバンを貸し切りカントーを出発。17時半頃に出発し、ホテルに到着したのは20時半頃。

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@Motels Nui Cam 

翌朝4時半起床、5時に出発だった為、夜21時半には就寝。ベトナムに来てから、慣れたけれど暗いうちに起床してジョギングやカフェに行くのが普通・・・。私にとって、走るよりも起きるのがつらい。

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まだ暗い中、ヘッドライトを借りてホテルからは平坦な道を走り続ける。山道へ入ると、とにかく続く階段。そして響き渡る犬の鳴き声。目が光っていて怖い・・・笑 お店や家の人々は、普通に起きている。どんだけ早いのだ、みんな。その後、ひたすら暗い山道を走る。写真は、ようやく明るくなって、平地を見下ろす景色を見れた瞬間。

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巨大な岩の上にはお寺が。

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多くの地元の人々と参拝者とすれ違う。皆さん、足元はスリッパ。途中まではバイクで来ているのだろうか?とても身軽。

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私にとっては、「ベトナムならでは」のこの光景。山積みにされた商品とぶら下げられた商品。そして周辺には犬か鶏。写真撮りまくっていると、他のランナー達に置いて行かれるw

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朝の6時半頃。朝早くから(←もはや、いつ頃から「朝早く」と言うのかわからないが)店の前を掃除中。

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カム山は、お寺が至るところにあり、その参拝者も多いので、お店も多い。これらも全部、バイクで麓から運んでくるのであろう。山でもコーヒー。

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カラフルな場所で祈願と休憩をしてから、また走り出す。

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竹林が多い通り。

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これまた至る所にあるハンモック。山登りをしながら、道端にあったらちょっと休憩したいと思うものの、ハンモックで寝ころぶときっともう動けない・・・。

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階段でのぼる場所や、平坦だけれど一度迷ったら出てこれないような場所、バイクが通りまくる急斜面(←これが結構危ない)、アップダウンが激しい場所、岩々、様々。

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この矢印は、もともと参拝者用なのだろうか。ここもバイクで通れそう。

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ネパールのポカラへ行く道を思い出した。ベトナムのダラットも確か滝までの道がこんな感じだった。(あぁー、バイクで走りたい・・・写真は誰かのバイク)

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山中の至る所に大きな岩々とお供え物やお寺が。

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眺めが良い飲食店までたどり着くには、またいくつもの階段をのぼる。

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どこの路面店でも、お水やスポーツ飲料水、麺類を中心とした食事を提供している。(この木造のお店の雰囲気が好き)

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ロープウェイでトゥイリエム湖 (Hồ Thủy Liêm)の湖畔までは行けるけれど、その後もひたすら山を登るとこの景色が!

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岩々に囲まれた路面店。標高が低いとはいえ、バイクが通る道が多く、物流も滞りが無さそう。水もほぼどこでも手に入るし、お手洗いも快く貸してくれる。(ティッシュペーパーも置いてある場所が多い。ただ、肝心のドアが閉まらないこともw)

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朝9時に朝食を頂いた飲食店。

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人々はサンダルで訪れ、結構足場の悪い岩の上にのぼって、参拝していた。柵は無いので、自己責任で。

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以前、アンザン省のチャウドックを訪れた際に、サム山のビクトリアホテルから見た平地の景色を思い出した。

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一緒に行ったのは全員ベトナム人だったので、この光景は「当たり前」なものかもしれないけれど、私にとっては、あの奥に見える料理中の台所の風景とか、洗濯物を干している「家感」丸出しの光景とか、吊るしている鍋とか、バイクとか、全てが「時をとめる瞬間」だ。

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ハイビスカスが咲いていた!

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このいろんな生地を使って、屋根代わりにする光景もまた素敵。

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一旦、下りが続いてしっかり舗装された道を進む。美しい花々が咲き誇る。ランナー仲間の後ろ姿を撮影していたつもりが、メインはバイクに乗っているおっちゃんの笑顔。ありがとう、おっちゃん。

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さて、ここから観光客に有名なサム山の中心エリア(トゥイリエム湖 (Hồ Thủy Liêm)の湖畔)へ。一般の観光客は、ロープウェイでここまで登ってこれる。

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トゥイリエム湖 (Hồ Thủy Liêm)周辺の景色。写真左手には七重の塔をもつヴァンリン寺 (Chùa Vạn Linh)、右手には高さ33.6メートルの大きな弥勒菩薩が座っているファットロン寺 (chùa Phật Lớn) が。

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そして湖畔も走る。1周約1キロメートルらしい。さすが、「メコンデルタのダラット」と言われる場所。湖を中心に多くの路面店や美しい寺、それらを訪れる参拝者で賑わう。

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キレイに整備された道と咲き誇る花々。

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そして湖畔を後にし、またジャングルの中へ。

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こういった光景が結構続く。大きな岩々と、急な階段。ここはまだ手すりがあるので登りやすい。

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少し休憩中。山登りをしていて思うのは、常に自分の体力と似たような人々と、そして口数少ない人々と登るのが合っているな、ということ笑

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バイクは走るよ、どこまでも。バイクが来たら、走るのをストップして道の両脇へ。

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路面店兼民家への道を突っ走る。木々に囲まれた、好きな光景。

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お線香の独特の匂いと、煙が辺りを覆っていて、どこか幻想的だった。

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参拝客とすれ違うこともしばしば。

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高台にある山の景色を見下ろせる場所にあるハンモック。

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ジャングルマラソン!トレラン!というような風景が撮影できた写真。本当は、このような道がほとんどだけれど、急斜面や岩々が続く道では、写真を撮影している隙が無い笑

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今回のトレラン試走で、一番記憶に残っているのは、途中の道の至る所に落ちていたマンゴーのおいしさ!!カム山=マンゴー!

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マンゴーサイコー!ベトナムで販売されているマンゴーにも酸味の強いものから甘いものまでいろいろ種類があって、このマンゴーの種類は知らないけれど(笑)とにかく甘くてジューシーで美味しかった!

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途中の場所から、しっかりと収穫されているエリアへ。

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この道も走る。朝5時に出発していて、この時点で15時。ようやく涼しくなってきた・・・!

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このザ・ワイルドな感じが良い。

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いやしかし、ベトナムはどこへ行ってもバイク用に舗装された道が多い。

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また新たなベトナムの一面を発見したかのような雄大な風景。なぜかペルーを思い出す。

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朝の5時に出発して、夜の6時までひたすら山とその周辺を探検し尽くした試走だった。出発前は、正直どれだけ行けるか不明だったし、トレランってどういうものなのか、よくわからなかったけれど、経験豊富なツアーガイドの方々と他のランナーたちのおかげで、約50キロメートルの道のりを完走できた。

まだ参加したことが無いベトナムの他の公式トレラン大会に参加したくなったし、何よりもまずは装備を整えないといけないなと痛感した笑 よく調べていると、日本でも至る場所でトレランのコースがあり、そして2か月前に登頂したマレーシア・ボルネオ島にあるキナバル山(標高4095m)でもトレランが開催されているのを思い出した。(→確認したら、トレラン、もしくはキナバル山で言うCLIMBATHONは「初期のキナバル山のプロモーションの目的は果たせたので」という理由で35年の幕を閉じていた)

「いやしかし、みんな、よぅ走るねぇ~」

と思いながら、知らずに自分もトレランに興味を持っていた。誘っていただいた方には本当に感謝だし、「トレラン初めてだけど、とりあえず参加してみよう」と思った自分にも「よくやった」と伝えたい。

Race Jungleの代表の方が共有してくれた今回のルート。(正直、よくわからないが(笑)、とりあえずアップダウンしまくる旅だった)

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そしてRace Jungleのフェイスブックページで見つけたトレラン・コースのサインボードの読み方に関する映像。街を走るより、良いかも。

そして2015年の9 Must Visit Running Trails in Vietnam before you dieという記事。全て、今でもあるのかな?


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