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私が一人旅をする理由

一人旅はすこぶる楽しい。そして、どこまでもロマンチックだ。
ひとりでいる時こそ、風景は輝きだし、ご飯のおいしさに感動でき、イヤホンから流れる音楽や風や太陽の光までもが愛おしく思える。

もちろん誰かと旅行に行くのも楽しい。
でも、大抵の場合、誰かと一緒の状態では、旅は旅行になってしまう。
これは完全な私の意見だが、旅行というのは旅と違って、安全がある程度保証されている感がある。
旅というのは、安全は自分で作り出すものであって、旅行ほどに守られておらず、目的地も工程も安定していない。(あくまで私の主観ですよ!)
旅のほうが、圧倒的に冒険感がある。
まさしくその旅感を存分に味わえるのが、一人旅なのだ。
(非常に仲が良かったりする相手となら、私がここで指す旅は十分可能だと思います。)

では、一人旅の良さってなんだろうか?
すこぶる暇人なので、一人旅の良さについて下記にまとめてみるとする。

①旅に失敗はつきものだけど、誰にも咎められない
(誰かの顔色をうかがわなくていい)
②誰に遠慮することもなく予定変更し放題なので、やりたい事を何でも出来る。やりたい事追加し放題である。
③ご飯を食べて、おいしいと素直に思っていい
(私の場合、同行者が私が美味しいと思ったものに対して「まあまあだな」とか発言したりすると出来る限りの力でぶん殴りたくなるのでこのストレスが無いのは大きいです)
④観光スポットや目的地もないのに、ただ散歩するためだけに用事の無い駅で降りたり、目的地を変更したりするのも楽しい。ただ歩いてるだけで楽しい。
(同行者がいると、目的地をなぞるだけの行動に終わってしまう可能性がある。突然ここ行きたい、とか、突然この駅で降りてみたい、とかになっても、同行者の同意を得なくてはならないのはだるい。)
⑤「あーどこかに逃げてえ」「一回生活リセットしてえ〜」と思ったら、誰のスケジュールを加味することなく地平線の彼方まで現実逃避出来る。
⑥私は美人だし、景色は綺麗だし、最高だなと思える
(最後だけボケ狙ってんじゃねーぞと思うかもしれないが、何を考えてもどこまでも登場人物は自分だけなので、どこまでも好きなことを考えようと思ったらここまで来ましたがこれは序の口なので人に見せられない脳内ではありえんばかりに自分を褒めちぎりまくっています)

ざっとこんな感じである。
⑤にも書いたが、人間誰しも、「やばい、冒険に行きたい」とか「あーもう無理、どこかに逃げえてえ」と思うことがあるだろう。
子供の頃、そんな瞬間が来たら、逃げられる場所と行ったらせいぜい自転車で移動出来る範囲、小銭で行ける範囲のバスや電車での移動だ。
子供の頃、家族や友達から逃げたい、誰も自分を知らない場所で静かに違う人生を歩んでみたいとか、見たことのない景色を見たい、知らない人と出会いたい、今と違う日々へ憧れたことが、何度願ったかわからない。
子供は逃げられない。
でも、大人になった今、いつでも、どこへだって行ける。
気持ち次第で、どこへでも。
むしろこの衝動や、この前向きな興奮から目をそむけていたら、いつかそんな気持ちに鈍感になって気づけなくなってしまうだろう。
このバカみたいな、非日常を求める衝動に素直になればなるほど、もっともっと楽しい経験を自分で生み出していけるのではないだろうか。

衝動から始まったものの、旅の終わりはいつも切ない。
このままバスが一生止まらなければいいのに。
あんなこともあったな、こんなこともあったよな、と思い出にずっとたゆたったまま、
早くお土産をあの人を渡しに行きたいなという気持ちと、冒険を達成したことに対する幸せな気持ちでいっぱいのまま、
このままバスが止まらなければいいのに、と思いながら、帰路に着くのだ。
ああ、また早く一人旅に出たい。

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