子どもの野菜嫌い、何が問題なのか?

今回は子どもの食育についてです。

もちろん食育については各家庭ごとに自由であり、以下に書き連ねる意見が絶対正しいなどという気はありませんし、この意見を強制するなどという意図はございません。

ただ、一個人の意見として記載しますので、文句がある人は読まないでください。

なぜ野菜好きなこどもが少ない?

そもそも、なぜ子どもはみな野菜が嫌いなのでしょうか?

ピーマンやトマトをバクバク食べる子どもも一部いるとは思いますが、大方の子どもは野菜が嫌いみたいです。

これには理由があって、子どもの味蕾の数は成人よりも多いので、自然界において腐ったものの特徴である酸味と、毒を含む可能性のある食べ物の特徴である苦味を大人以上に嫌うのです。本能的に。

逆に言うと、大人になるにつれて味蕾の数がどんどん減っていくので、次第に味音痴になり、嫌いだった野菜が食べれるようになったり、辛かったキムチが好きになったり、苦かったビールが飲めるようになったりするということですね。

なので、子どもの野菜嫌いは生物的にまっとうな理由があるので、ただの好き嫌いではないということです。

そもそも人類の長い歴史において、もし野菜好きな(遺伝子を持つ)子どもと、野菜が嫌いな子どもがいたとして、野菜をよく食べる子どもが成長や生存に有利であるとするなら、野菜嫌いの子どもを淘汰して野菜好きの子どもが過半数を占めているはずなのですが、現実はそうなっていないということはそういうことです。

親も嫌いなもの食べませんよね?

納豆嫌いな人たくさんいますよね?
なんで食べないんですか? 栄養価めっちゃ高いのに。
あと辛いもの苦手とか、パクチー嫌いとか、ホヤとか銀杏とかブルーチーズとか、嫌いだから食べない大人で世の中溢れてます。
(もちろんアレルギーがあるという人は除きます)

自分には嫌いなものがあり、それを絶対に食べないけど、自分の子どもには出されたもの全部食べろって、何様ですか?

それが親の権力ということで、歪んだ親パワーを行使するっていう家庭はまぁそうしてもらってもいいのですが、矛盾していることは認識しておいたほうがいいですね。

野菜食べなくても生きていけるくね?

もしグリーンピースでしか取れない栄養素があるなら、なんとかしてグリーンピースを食べさせる必要はあると思いますが、そうじゃないからみんなグリーンピースなんて年に1回食べるかどうかって感じで生きてますよね。

嫌がる子どもにグリーンピースを食べさせるメリットってなんでしょう?

必要な栄養がとれていれば生きていけるので、嫌いなものはムリして食べなくてもいいと思います。

ただここで、厚生労働省が定めた一日に必要な栄養素みたいなのがありますが、あれって守れてる大人いるんですか?

守った人と守ってない人で、どういう差が出るんでしょうか?

そもそもの摂取量とされる数値が、推奨量、目安量、目標量としか記載されていないので、最低必要量ですらない。

これも個人的な感想になりますが、頑張ってこの量を毎日摂取したところで、何もいいことないんじゃないかと思います。

もし、かなりの偏食で一部の栄養素が極端に不足する場合は、その影響が体調に出ると思うので、その時初めて足りない栄養を意識して取るようにすればいいと思います。

あのちゃんとかを見習って、好き嫌い全開で生きていく人生も悪くないと思います。

食育という名を借りた親のエゴ

上記で、栄養素的には全部食べる必要はないのではないか、という理由を書いたのですが、結局、子どもに食事をすべて食べさせたい願望のある親の感情的な背景は別にあると思うんですよね。

実は、栄養素がどうとかは核心ではなく、親が作った料理を子どもが残してしまうと、せっかく作ったのに全部食べてくれなくて悲しいとか、捨てるのもったいないとかいう親が感じるストレスをなくすために全部食べろ、と子どもに押し付けているんだというほうが自然に納得できますね。

親の善意の押し付けを栄養素の話にすり替えるなと。

これ、ビーガン親の子どもはビーガン食しか食べられない話と同じで、親の思想によって子どもの食べ物が強制されるという意味において一緒ですよ。

ビーガン食しか食べられない、ハラール食しか食べられない子どもも世界にはたくさん存在しているわけで、家庭ごとに親の食育エゴを発揮する自由があるのだから、もちろん野菜全部食べろっていう宗派があっても全然いいですが、ビーガン脳と同類なんだという自覚はもってください。

欧米の食事を参考にする

これは極端なステレオタイプかもしれないですが、ビバリーヒルズ青春白書とかの知識だと朝はシリアルとミルク、昼はハンバーガー、夜は家族で宅配ピザを取ってコカ・コーラを飲みながらリビングで映画鑑賞、みたいな生活を送ってそうですが、みんなちゃんと育ってますよね。

ドイツはソーセージとマッシュポテトとビールで育ってるし、
フランスはパンとラードとワインみたいな。

で、ここで日本人は健康的な日本食を食べているおかげで寿命が長いじゃないか!っていう脳筋脊髄反射ムーブな人が出てくると思うのですが、ランキングを見ればわかると思いますが、はっきり言って各国そんなに大差ないです。

厚生労働省が出してる平均寿命の世界ランキング(2021)でも、日本のほうが順位が上だといっても、差が2~3歳とかですよ。ドイツもフランスもほぼその範囲内です。

もはや個人差のほうがでかい。

しかも男性でいうと、スイス、スウェーデンに抜かれてるし。

日本食原理主義者さんたちは、今年から北欧食に鞍替えしたほうがよくないですか?


それと、日本人で今80歳とか言ってる人たちは戦争を乗り越えてきてるので、栄養不足だったりその後の日本の経済的ばく進でおいしいもの食べまくったりしてる人たちなので、一律日本食が長寿に寄与していると断定はできないですよね。

食生活よりも寿命に寄与しているのは、医療技術とか生活環境とか、治安とかのほうが影響度高い気がします。

しかも、長寿の国だからと言って健康的に長生きできているのかどうかは別問題…。

出されたもの全部食べなさいの悪影響

今もまだやってるのかどうかは知りませんが、学校給食で出てきたものを全部食べれない生徒がいると、給食終わりの休み時間も使って食べるまでイスに張り付かせる、みたいなことが行われていたような歴史があると耳にしたのですが、それって教師によるいじめのデモンストレーションですよね。

また、家庭内での出された食事をすべて食べさせる環境におかれた子どもがどうなるかというと、親の圧力や子どものストレス耐久性にもよりますが、最悪、食事嫌いになって摂食障害になったりしますね。

現に、いとこの兄弟のお子さんはその傾向があり、同年代と比べて体格が一回り小さいです。

そこまではやりすぎだとしても、毎食それ相応の完食圧力をかけられた子どもは、家族との食事の時間が楽しくなくなってしまうんじゃないかなと。

程度問題ですけど。

野菜の代わりにフルーツを食べればいいじゃない

ここまで書いてきて、なぁんだ、野菜なんて食べなくてもいいんだ!と浮かれているあなた、残念でした、野菜を一切食べなくてもいいとは一言も言ってません。

嫌いなものは食べる必要はないですが、生存に必要な栄養素は別のものからとる必要は絶対にあります。

まず肉、魚、卵などのたんぱく質は優先的にとるべきだし、野菜も食べられるものは食べたほうがいいと思います。

でも、野菜に含まれる栄養素って他のものでも代替可能じゃないですか?

たとえば、ほうれん草に多く含まれるカリウムなんてのは、バナナ、芋類、大豆、昆布で代替できますし、葉酸を含むさまざまな栄養素も納豆で代替できます。

食物繊維なんて、穀物にもフルーツにもいっぱい含まれてますよね。

バターにはビタミンA、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンDが含まれるらしいです。

さらに、最近のシリアルにはビタミン類などの栄養素が配合されているので、シリアルだけでかなりの栄養素をカバーできるんじゃないですかねぇ。

理想の食事は、ビュッフェ形式?

個人的には、様々な栄養素はまんべんなくいろんな料理から摂取すべきであり、多種多様なメニューを少量ずつ食べるのが一番理に適っていると思ってます。

なので、理想はホテルなどのビュッフェ形式で、好きな料理だけをチョイスしてひたすら食べるのではなく、あらゆるメニューをまんべんなく食べるのが、栄養面ではいいのかなーと。

もちろん、毎日ビュッフェが食べられるほど裕福なわけないので、あくまでも理想の食事形態ですが。

まぁ、現実的にはあまり深く考えずに、毎日白飯を切らさず炊きつつ、おかずに肉と魚と納豆かけご飯、あとはスーパーの総菜をランダムで買って、たまーにデザートでフルーツが出てくれば、くらいで丁度いいのではないかなと思ったりしているのですが、どうなんですかね。

知らんけど。

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