【EP.6】そんな危機になったらここにいません
ある日、わが社が新たに農業事業を開始することがアナウンスされました。
【EP.4】をお読みになった方は「え、年間数千万の赤字を出す事業があるのに、新しいことするの?」と思われたかもしれません。
安心してください、私もそう思いました。
ただ経営に口を出すのは憚られたため、様子をみることに。
毎月順調に赤字を出していく、農業事業部。
土地があるのは、本社から新幹線で2時間ほどのところ。
(事業部長の地元らしい)
そこに、毎週のように通う本社勤務の事業部長。
数週間に一度、わくわくしながら泊まり込み(ホテル泊)でお手伝いに行く総務の女性社員。
「いや、経費どれだけかかるのよ」
というツッコミを、何度心の中でつぶやいたでしょう。
(口に出さなかった私、えらい)
そんな日々が半年以上続き、1年がたったころ。
一度だけ、オフィスに「農業事業部より」と称して、サニーレタスと枝豆が、届きました。全員分は無かったけど。
そして事業部長が、私に、こう言いました。
部長「ぴよさん、なんでうちが農業やってると思う?」
ぴよ「どうして、でしょうか…(本心)」
ふふっと笑った事業部長。
得意げに、続けます。
部長「日本はね、いつか食糧危機に陥るかもしれないと思うんだ。スーパーから野菜やお肉、お米が消え、お惣菜はもちろんカップ麺だってもう手に入らなくなるかもしれない。そうなったときに、社員とその家族の食べるものを確保できる、そんな会社でありたいんだよね。ほら、うちは、社員思いの会社だから。だからこうやって、野菜も届けているんだよ。」
※究極のどや顔
ぴよ「…。」
いや、日本がそんな事態に陥るほどのピンチ時に、この会社になんておらんわ!!!!!!!!!!!
全員分もないサニーレタスと枝豆で、どうやったお腹満たすの!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?
この農業事業部は、まだ続いているようです。
そういえば、退職するまでに野菜が届いたのは、あのサニーレタスと枝豆だけだったな…
さらに赤字が続いていたな…(経費かかりすぎなのよ)
ちなみに事業部長は、これを福利厚生のひとつだと言い張っていました。
わりと労基法も無視しちゃう会社なんですけどね。
福利厚生とは。はて。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
今回もお読みくださり、ありがとうございます!!
「ぴよ、分かるよその気持ち」と思われた方は、いいねをいただけると嬉しいです。とっても。
それでは次回【EP.7】でお会いしましょう!!
「よく頑張ったね!」「こんな会社があるんだね…」「なんだか自分も頑張れる気がする」と思ったら、サポートをお願いします♪自分の気力回復に使わせていただきます。笑