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エッセイ

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2020年3月の記事一覧

書店を歩く

書店を歩く

昔はキラキラ眩しい表紙が苦手で、雑誌を一切買わなかった。
ティーン向けコーナーに立ち寄ろうともしなかった。
そういえば、幼い頃はズボンばかり履いていた。スカートなんてもってのほか、髪を伸ばそうとも思わなかったし、メイクに興味も持たなかった。
私には弟がいるのだが、ブームはいつも弟が持ってきた。
ポケモンも、コロコロコミックも、A列車で行こうも、弟が熱中しているのに便乗して私もハマった。
プリキュア

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気づいたら夢が一個叶ってた

気づいたら夢が一個叶ってた

80の祖母と暮らしていることもあって迂闊に外を出歩けない。
今は半引きこもり状態なのだけど、よく考えたらこんなに暇な時間があるのは小学生以来だということに気づいた。

吹奏楽部だった中学時代は言わずもがな忙しかった。放課後は常に楽器を吹いていただけでなく、机やピアノをいちいち運んだり、打楽器を三階から一階まで運んだり、トラックを呼んだり指導の先生の接待をしたりなんだか働きまくっていたような気がする

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雑記2020/03/11

私は、どこか捻くれている。

どうしてこうなってしまったのかわからない。

だけど、今は素直に生きることがとてつもなく恥ずかしい。

私の身の回りには、美しい心を持つ人たちがたくさんいる。

先輩にも、後輩にも。

唯一の親友もそうだ。

美しい心を持つ人と巡り合うと、安堵する。

凝り固まった私の心を柔らかく受け止めてくれるから。

こんな風に生きたいという密かな希望になるから。

真の善人にな

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女は男を前にすれば

女は男を前にすれば

雌のインコを飼っている。

彼女は体が大きく、力がとても強い。
指を近づけると、時々本気噛みされ流血する羽目になる。

私の前では、あまり喋らない。
こちらにはお構いなしといった感じで、ご飯を食べたり羽繕いをしたり、気ままに過ごしている。

だが父が家にいると、ご機嫌になる。
父の声とそっくりな声で言葉を喋り始め、よく鳴くようになる。
父が指を近づけると、小首を傾げカキカキをねだる。

私が彼女を

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