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基本的信頼感と不信感について

信頼感と不信感…

エリクソンの発達心理学において、生まれてから1歳半頃までの時期を「口唇期」と呼びます。赤ちゃんは、誰からも教えられていないのに本能的に母乳を吸いますよね。

これってすごいことだよね。

私たちには、「口唇欲求」というものがあって口は、私たち人間が生まれて最初に体験する快楽と言われているんですね。そう赤ちゃんは、ものを口に入れたり、吸ったり、噛んだりすることで快楽を開放しているんです。

そして口唇期は、泣いたらミルクをもらえる、おむつを替えてもらえる、あやしてもらえる、そして抱きしめられたりとスキンシップをしながら…

「私は望まれて生まれてきた。」
「いるだけで存在価値がある。」
「私の周りは安心で安全なんだ。」

という自分自身(内側)と世界(外側)に対する「基本的信頼」を確立する時期とされているんですね。


逆に
この時期に口唇欲求が満たされずに、スキンシップが足りていない場合は、「基本的不信」が築かれてしまします。

「世界は不安なところだ。」
「自分は生まれてよかったのだろうか?」

…と世界と自分の存在に対しての
不安を抱き生きていくと言われています。


では、「基本的信頼」はいつ作られる?


「基本的信頼感」
は赤ちゃん時代につくられると言われています。


泣き声に応えることは
基本的信頼感を育むことになります。

赤ちゃんは、お腹がすいたり、飽きたり不愉快だったりすると周囲の状況などお構いなしに泣き叫びます。

泣くことで自分の気持ちを表しているのですね。


一昔前の育児論では、「抱き癖がつくから、赤ちゃんが泣いてもすぐに抱っこしないで」が常識でした。

「泣くたびに抱っこすると、赤ちゃんは抱っこを求めて甘え続け、わがままになる。」というのがその理由でした。そうやって、泣いても取り合わなければ、たしかに赤ちゃんは大人しくなります。

しかしこれは泣くことで、自分の感情を表現することを諦めてしまうからなんですね。

泣いたり笑ったりをあまりせず感情表現の乏しい赤ちゃんのことを「サイレント・ベビー」と言います。


このサイレント・ベビーは…
赤ちゃん時代は、育てやすいのですがそのまま成長すると人間関係をうまく築けない人になってしまう可能性があります。


エリクソンは「基本的信頼感」は赤ちゃん時代につくられる。と説きました。

基本的信頼感とは、「人も世界も、自分自身も信頼することができる。」という感覚で、人間が初めて獲得する心の発達課題であると言いました。


この基本的信頼感がなければ、家族も信頼できず、人とかかわりあって生活することができません。
自分が生きている世の中も信頼できないのでいつでも不安でいっぱいとなってしまうのです。
自分自身も信じられないので生きていく自信が湧いてこないことになりますね。


この「基本的信頼」と「基本的不信」は、赤ちゃんだけではなく大人になってから、新しい環境の中に入っていくたびに、人は無意識にどちらかの構えを自分で選び築いていくと言われています。


新しい環境に対して…

「ここは安心、安全な場所だ。私はここに居ていい人間だ。」

という信頼が根底に築かれるのか


「ここは不安な場所だ。私はここに居てもいいのだろうか?」

という不安が大前提に築かれるのかによって、その後の物事の見え方・捉え方・言動が大きく変わってきます。


人は、誰とも関わらずに生きていくことはできません。


あなたは
今いる場所でどんな環境づくりをしているだろう?

安心・安全・安寧の誰かの居場所になれるような、居場所作りをしているだろうか?

そんな自分の居場所を持っているだろうか?


何気ない自分の態度だったり行動が誰かに影響を与えたりするかも知れないってことを理解していたら…
コミュケーションはグッとよくなるかもしれないですね。


大切なのは
「この世界で安心して生きられる」
という感覚ですね。


今、めんどくさいって感じていたり、思っていたら…
少しずつ改めて接してみましょう。


何故なら全てのことはいつか終わってしまうのだから。

夫婦もどちらかが他界すれば終わり…
恋人や友達も…

そして
勉強も仕事も…
全てのことは必ずいつか終焉を迎える。

そしてもちろん子育ても…
だから今この瞬間の全てを楽しんでいきましょう♬



子育ては、部下育てとも言われます。

部下や子供を持っていなくてもこの発達心理学を知っているということで人間関係を構築する上での選択肢がグッと増えます。


悩まない心の作りかた、子育て心理学などご質問があればいつでもどうぞ、お気軽にお問い合わせください


なんとなく心理学や子育てを通じて気づいたこと
学んだことをちょっとだけ綴ってみました。


経験してほんとそう思うんです…

子育ては部下育ても言われ、発達心理学を知っていることで、子どもや部下が居なくても人間関係をより良いものになるために知っていて損はないかと思います。


感じたこと思ったことあればコメントしてください。

そして
悩まない心の作りかた
子育て心理学などご質問があればいつでもどうぞ
お気軽にお問い合わせください。

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