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vol.2 エンタメがコロナで変わって感じたこと

こんにちは、haruです。
かれこれ十数年、イベントやeスポーツ、ゲームや音楽などオンライン・オフライン問わずエンターテインメントを生業にしてきました。

前回「エンタメがコロナで変わったこと」というテーマでnoteを書いたのですが、その中でイベントを大きく5つに分類しました。その5つの中でコロナ前後で実際に自分でやってみた

・無観客+配信(無料)
・観客有り+配信(無料)
・観客有り(配信無し)

について話してみたいと思います。

エンタメがコロナで変わったこと
https://note.com/pixxy/n/n3e504862159a

・無観客+配信(無料)

実際にやってみて感じた
メリット:運営コストの削減
デメリット:コンテンツとしての熱量の低下

ちょうどコロナが騒がれだした時期、2020年2月に実施しました。当初はもちろんお客さんを入れる予定だったのですが、急遽取りやめ。最初から実施予定だった無料配信のみでの開催となりました。
やることはいたってシンプルで、入れる予定だったお客さんを入れないというただそれだけです。運営が楽になった(コストを削れた)というメリットが、明確にありました。

デメリットとして、これはもう圧倒的なのですが、会場の熱気だったり興奮だったりそういったものがまったくといっていいほど作れない。普段どれだけお客さんに助けられてエンタメを作っていたんだなと思い知らされました。
そしてその熱量不足はしっかりと画面越しにも伝わってしまうもの。配信を通しても圧倒的に寂しい絵になってしまいます。もちろん演出やら画作りやら色々考えて対策はしているのですが、無観客に慣れていないこのタイミングではまったくもって無策に近い状態でした。
個人的に一番寂しかったのは良いコンテンツを作り上げてもその場にいるはずのお客さんがいないので表情や反応が見られないこと。作り手としては消化不良ですね。。

・観客有り+配信(無料)

実際にやってみて感じた
メリット:お客さんの熱気が画面越しにも伝搬
デメリット:両対応(会場運営/配信)のコスト

お客さんがいる状態でイベントが出来るというのはこの時代ではそれだけでありがたい環境。
いいものを作ればしっかりとお客さんの反応があり、それが画面越しにも伝わります。
また、ほとんどの場合は
会場のお客さんの人数>配信視聴の人数
となるので「あの日に、あの会場で生で見れた!」という価値を生むことが出来ます。これSNS時代なのでその価値は以前よりも上がっている(毎年フジロックの時期に「○○年の伝説の××のステージを生で見た俺は・・・」みたいなのツイートする人とか)のではないかと。
一方で、有料でお客さんをいれながらそれを無料で配信するとなると「お金を払って会場に来る理由」をチケット代(と往復交通宿泊費)以上に作り出さなければなりません。
ただこれからは配信もセットがデフォルトだろうし、良い意味でイベントの参加ハードルが細分化されたと思っています。

■チケットを買って会場へ
①絶対参加したい人

■配信観覧
②遠方に住んでいる 
③仕事や学校で都合がつかない
④子育てなど家を出られない理由がある
⑤興味はあるけどお金が無いの、一部

■会場参加も配信観覧もしない
⑥興味はあるけどお金が無いの、一部

これまでであれば①及び②〜④のタイミングのあった人だけが参加できたイベントが、②〜⑤までは条件付きでリアルタイム、または時差で参加できるようになったのは大きいと思います。それが妥協ではなく、一つの手段として社会的にもお客さんのマインドとしても市民権を得たというのが本当に大きい。

・観客有り(配信無し)

実際にやってみて感じた
メリット:運営コストを最小に抑えられる
デメリット:参加できないお客さんが多すぎる、その後の影響力(拡散)が少ない

最小限に、こじんまりやるのは主催としては楽ではあるのですが、やはり参加できない人が多分に生まれてしまうのはなんともやるせない気分になります。
また、今の時代にイベントはその日に終わるものではなく事前事後にどれだけ伝わり、広がり、マーケティング効果を生み出せるか?が実施そのもののキーファクターになってしまっているのでその点はとても不利な条件な気がします。相当な大箱でやるのであれば問題ないですが。

と以上が経験則から語れる範囲。未だに有料配信をやったことがないので次はそこにチャレンジしてみたいですね。

それではまた。

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