“「眠れる銭」を、Activate せよ。“ -- LayerX から三井物産デジタル・アセットマネジメントに出向してコーポレートエンジニアをしてる私の入社ブログ

2023 年 10 月に LayerX に入社、不動産ファンドの販売やアセットマネジメント事業を行う三井物産デジタル・アセットマネジメント(以下、MDM)へ出向している piroshi です。

私自身の入社からの経験を振り返り、会社やチームの魅力をお伝えするために入社ブログを書くことにしました。このnoteを読んで興味を持っていただけると、とても嬉しいです。

自己紹介

大学まで沖縄で過ごし卒業を機に上京、5 年前に U ターンで地元に戻りました。いまは沖縄からフルリモートで働いています。

「SIer -> 地方銀行 -> スタートアップ系企業s -> 現職」という職歴で、いずれも情シス (Corporate IT) に関わる仕事をしています。SIer 時代は銀行のお客様へのサービス提供をしていました。地銀在籍までは調整系の業務が中心でしたが、スタートアップへの転職を機に技術的な領域にも挑戦し始めました。自動化のために GAS を使ったり、Go 言語を使ってプログラムを書いたり、SaaS の構成管理に Terraform を利用してみたり。

働いていないときは将棋ウォーズをしています。三間飛車党です。

どうして LayerX へ ? そして MDM へ ??

以前の会社の同僚 mari さんから声をかけてもらったのがきっかけです。チームとして情シス領域へのエンジニアリングの知見・スキルを積極的に導入しており、自ら手を動かせる解像度をもって戦略策定にあたるという会社の姿勢に共感して応募しました。(当時読ませていただいた note です↓)

冒頭で触れたとおり以前は関係者間の調整が主な仕事で、「自分では手を動かせるレベルにないことが、対象の解像度を低いままにしており、適切な意思決定ができない」という課題を痛感していました。だからこそ今は仕事で扱う領域ではできるだけ自分で手を動かすようにしています。個人環境での SaaS の検証などがその一例です。

話が脇道にそれてしまいましたが、上記の背景から「現場重視」、「必ずしも手を動かす必要はないが、必要時には自分の手を動かして課題を解決できるように」というカルチャーに興味を持った次第です。

選考当初はコーポレートエンジニアとして「LayerX の CTO 室 」と「Fintech 事業部 (MDM に出向)のコーポレートシステム部」の兼任を予定していましたが、「確実にアウトカムを出せるよう、最初はどちらかにフルコミットで」と方針が変わり、金融関係で働いていたバックグラウントと親和性が高い MDM にコミットすることを決めました。

MDM での役割

MDM の組織は以下の図のとおりで、私はコーポレートシステム部の CorpOps チームに所属しています。

三井物産デジタル・アセットマネジメント Company Deck / チーム構成

コーポレートシステム部は 2 つのチームで構成されています。

  • ODX チーム: アセットマネジメント業務をはじめとした業務 DX を推進

  • CorpOps チーム: 社内システムのインフラ (情報システム部門) + プロダクトの SRE (主にセキュリティ・ガバナンス領域)を担当

内部統制の 2 線を担う部門として、全社横断でセキュリティ・ガバナンスを効かせるのがミッションです。現在は ken5 さんと私の 2 名体制です。

MDM という会社の紹介

ここで MDM という会社を簡単に説明します。

MDM は、三井物産や LayerX を主要株主として 2020 年 4 月に設立されたジョイント・ベンチャーです。

不動産・インフラ等のオルタナティブ資産(※)を投資対象とする資産運用会社で、"「眠れる銭」を、Activate せよ。" をミッションに投資物件の取得 ~ ファンドの組成 ~ 証券販売 ~ 運用を一気通貫で提供、かつデジタル化を推進している点が特色です。

三井物産デジタル・アセットマネジメント Company Deck
/ デジタルスクラッチなアセマネ事業とは

事業の内容については masuda さんの note が詳しいのでぜひ読んでいただきたいです。

※ 「不動産・インフラ等のオルタナティブ資産が投資対象」と書いてるうちに、新たに債権を裏付け資産とする商品がリリースされました 🎉。ビジネスのスピードがすごい。

情報の透明性

MDM に入社してすぐに感じたのは、透明性と文書化の重視です。

ちょうど入社初日に会社の指針を説明する「羅針盤」の ver4.0 が公開されました。(羅針盤 is なに?については zabeth さんの記事をどうぞ!)

社会における自社の存在意義、従業員と MDM の関係性、これからの事業戦略が丁寧に記されています。文字数なんと 10,000 文字超。一度読んだだけでは理解できないので、折に触れて見返すようにしています。

他にも経営会議や週次開催される全社定例の議事録は (秘匿すべき情報を除いて) Notion で共有されており、社員が自ら情報を取りにいける環境になっています。会社がどこに向かおうとしているのか、いつでもキャッチアップできるのがありがたいです。

「人」の多様性

MDM には複数の会社からの出向者が多くいます。同じテーマについて話すときでも「出向元の○○社ではこういう運用だったんですが、●●社ではどうでした?」「ウチはこうだったなー」と違いを聞けて面白いですし、施策を検討する際に業界の標準的な知見を シュッ と得ることができます。

プライベートでもバイタリティ溢れるエネルギッシュな方が多い印象です。山を登ってる方、茶道をされてる方、地下アイドルのライブに足繁く通ってる方、皆さん個性が光っています。

CorpOps チームでやったことを振り返る

CorpOps チームの業務の一端を紹介するため、私が入社以来担当してきた業務を紹介します。

業務引き継ぎ & アドホックな業務

私が入社する前は、CorpOps チームの業務を ken5 さんと ODX チームのメンバーが兼務する形で対応されていました。
私の最初の仕事は ODX チームメンバーの兼務解消に向けて業務を全面的に引き継ぐことでしたが、驚くほど手順のドキュメント化や管理台帳が整備されており、1 ヶ月で概ね完了することができました。(と、言いつつヘルプを求めることが稀によくあります。ありがたいです。)

その他、ヘルプデスク業務やデバイス調達、各種 SaaS の SAML 連携など、よくある情シス業務をしています。

セキュアな業務環境の整備

当社は金融事業者であり、金融業界、及び親会社である三井物産グループの各種ガイドラインをクリアしつつ、顧客情報や決済に関するプロセスを保護する必要があります。そのため、特定のデータには VDI 環境からのみアクセスできるようにしており、また VDI からのアウトバウンド通信も管理しています。

入社時点では VDI の PoC 環境 (Amazon WorkSpaces, AWS Network Firewall など)はすでに整備されており、ヒアリングによって整理した業務要件や通信要件を実装して本番運用に移行しました。詳細は割愛しますが、特定の Web サービスの通信要件を特定するのに苦労しました。めちゃくちゃログを見ました。

昨年でミニマムサクセスとなるフェーズ 1 が完了し、2023.4Q で残課題や高度化に向けたフェーズ 2 に取り組んでいきます。

また、SRE としてのスキルのキャッチアップも兼ねて、プロダクトのインフラである AWS の開発環境の整備を進めてきました。GitHub -> AWS への CI/CD パイプラインの構築や、本番環境と同等の構成で構築するための Terraform のコード変更などなど、をやっています。

「事業に近い」の意味を考える

選考中に「MDM でのポジションはより事業に近い」という話がありました。当時はその意味を腹落ちレベルでは理解できず、なんとなく言葉の響きだけに期待していた面があります。

入社から 4 ヶ月経った今では

  • 事業への深い理解を強く求められる結果、事業を意識した動きができるようになる

  • 事業に直接的に貢献するチャンスがある

が、それに該当すると考えるようになりました。

金融業務は複雑であり、様々な法令や規制などの制約のもとで運営されています。ビジネスを妨げず、ただし必要なルールは守るという絶妙なバランスをとりにいくとき、対象の業務ひいては事業を正しく理解することが必要です。という正論は当然の話で、頭では理解していました。
入社直後に現場部門の改善施策プロジェクトに参加した際、会話のなかで度々出てくる専門用語の意味がまったくわからず、対象業務の位置付けや施策の目的・どの程度のインパクトが見込めるのか想像することもできない経験をしたときに「あぁ、事業・業務理解が必要だ…」と体でも理解しました。以降、知識習得のための書籍の数がどんどん増えています。

当社の事業ドメインは複雑で難しくはありますが、書籍などの一般化された情報を自社の業務に当てはめ、抽象と具体をループさせて理解していくのは刺激的な楽しさがあります。理解度があがることで興味もわき、会社の動きをより強く意識するようになりました。

CorpOps チームはいわゆる間接部門にあたりますが、事業貢献を強く意識しています。チームのミーティングのなかで「事業に貢献できなければ、我々がここにいる意味はない」という言葉もありました。現在は、証券の売上拡大のためのアライアンスを担当するチームの業務の効率化・自動化を通じて、会社の売上に貢献していくことを目指しています。

We Are Hireling!

統制部門としての役割を果たすため、以下の施策もバックログに積んでいます。

  • 各種 SaaS 管理のコード化 (Infrastructure as Code)

  • ポリシーやコンプライアンスのコード化(Policy As Code)

CISA が進めている SCuBA プロジェクトなど、上記のコンセプトに向かったソリューションも登場してきました。

とてもやりたい、やりたい、やりたいのですが、手が出せていない….
がこの手の施策はなるべく早いフェーズで導入しておくのが効果的… という葛藤…

そんな私たちと一緒に働いていただける方を探しています!
組織、事業、チームの業務や扱うスキル、どれも刺激的で楽しいです!!

気になった方はエントリーもしくは X(Twitter) で DM いただけると嬉しいです。よろしくお願いします!!!

ちなみに他職種も絶賛採用中です!!!!

以上、現場からお届けしました。読んでいただきありがとうございました 🙌

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