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学童野球をやってて改めて良かったと思った

些細なお話だけれど、些細ではないお話。
WBCで盛り上がる世の中ですが、今回は小さい野球のお話。

昨日の出来事です。
弊チームの練習場所は主に3箇所で、2つは小学校、もう1つが市の公園の一角を切り開いて整備した感じの小さめのグラウンドです。この小さめのグラウンドは丘陵地帯の少し坂道を登っていったところにあるので、通称「上グラ」と呼ばれています。
昨日は午前中、小学校で練習し、午後はその「上グラ」へ移動して練習しました。そんな移動中の出来事。

チームでぞろぞろと「上グラ」へ移動していると、坂道の途中で子どもたちが立ち止まっているので、何事かと思ったら、うちの息子が大量の鼻血を出していました。アレルギー持ちの息子はこの日も花粉と格闘しており、その結果、遂に臨界点を突破したらしく鼻血が出てしまったのです。

両手が血だらけの息子の荷物をとりあえず私と他のコーチやお母さんたちによって運び、なんとか上グラへ到着しました。ただ、息子は到着後も鼻血がなかなか止まらず、チームメイトも心配そうに声をかけてくれました。

そんな中、息子の同級生のKは、血だらけでティッシュで拭くのがやっとの状態で塞がっている息子の手を素手でゴシゴシと洗ってくれていました。それは特別なことじゃないと言わんばかりに、黙々と当たり前のようにうちの息子の手をゴシゴシと洗ってくれたのです。
友達と言えど、血がついている他人の手を文句も言わず率先して洗うなんてこと、大人でもできる人が少ないのではないかと思うのです。でもKはそれを自然とできるということに私は心底感動しました。
息子も同様にその時に心配してくれて助けてくれたKや仲間に感激していました。

Kは息子と同じく今年小学5年生になる同級生です。
息子とは180度真逆の正確で明るくて誰よりも声が出せるムードメーカー。
ジュニアの時にはチームのキャプテンをやってくれていました。
チームで息子は6年チームでレギュラーを務めており、Kは控えですがそれでもKは誰よりもベンチから声を出しチームを盛り上げてくれます。
絶対に腐らない心を持っています。チームでも指導者や他の父母からも可愛がられる存在です。

そんなKはお父さんの仕事の関係で4月から遠く離れた場所に引っ越します。
息子はあと数週間Kと過ごせる時間を大切にしたいと改めて思ってくれたみたいで、同時にこういう人を思いやれる気持ちに接することができたことが何よりも財産に感じてくれたらと思います。
長い人生における一期一会を感じてもらえるだけでも今、野球をしている価値や意味があると思います。

こういった普段の学校生活とは違う角度で友人との関係を感じられる学童野球という空間が改めて素晴らしいと感じた瞬間でした。

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