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なんでも生がいいってか
何年か前から生パスタがブームになり、どの店もこぞって乾麺から生に変えてきた。
不思議なもので、たしかに「生」と言われると、なんでも良さそうに感じるもんだ。
生ビール。生キャラメル。生チョコ。などなど。
しかし、このあいだ薬局で「生シャンプー」なる広告を見つけた時は、この言葉にも限界があるのだと分かって少しニヤっとできた。
大体、絞りたてがどうだとか、収穫したての果実を凍らせただとか、世の中「新鮮さ」というものに踊らされすぎじゃないか。
そんなにピチピチがいいのか。たしかに僕もピチピチギャルと生セックスしたいが。
・・・たしかに僕もピチピチギャルと生セックスしたいが!
古すぎるお下品を叫んだところで話をもどす。
僕は生パスタのもちっとした食感があんまり好きじゃない。パスタというものはプリッ!とした食感が魅力の麺類なのだ。あんなもちっとしたものはポンデリングだけで十分である。
そしてあいつらは量が少ない。フォークでくるくるしてパクッといけば、3口ほどで空っぽになってしまう。
「女の子に嬉しいサイズなんですよ~」とか言うが、そこにはもれなく男性もついていってるだろう。SMLをしっかり用意しておけよ。
「大盛りもできますよ~」とも言ってくるわけだが、せいぜい3口が4口になる程度のサイズアップだ。それなのにお値段は300円以上アップしたりする。
ボリュームなし。歯応えなし。財布のなかに金はなし。
わざわざお店にいって3重苦を味わされるのだ。いくら雰囲気がいいからって、許せるものではない。
パスタは乾麺こそ至高である。そして、その乾麺をワンコインで味わえるお店がある。
ご存じだろうか。
その店の名は・・・
サ イ ゼ リ ヤ
前前前世が流れてきそうな導入である。
社会人になってからはあんまり行かなくなったなぁーって人、多いんじゃないだろうか。久しぶりに行ってみたらいい。
このお店、最近ランチをはじめた。サラダ、スープバー、パスタがついて、500円である。繰り返す。500円である。
魅力は値段だけではない。侮るなかれ、とても美味しい。
僕はいつもスパゲティアラビアータのランチを食べる。肉厚のパンチェッタがゴロゴロと入り、その旨味が刻んだオリーブの風味と共に、ほんのりスパイシーなトマトソースに溶け込んでいる。そして、そこに絡むプリップリのパスタ!・・・最高!
なんと、ミニフォッカチオまでついてくる。素晴らしいボリューム、味、値段なのだ。
ワインだってすごく安く呑めちゃう。おつまみだってめちゃめちゃ安い。最強の庶民派イタリアン。
そんなサイゼリヤを、デートの場所に選んじゃうなんて、と蔑む風潮がある。
いいか。とにかく行け。そして食え。できれば呑め。
そこには最高の、「生」の贅沢があるのだ。さぁ、今日のディナーはきまっただろう。
僕をサポートすると宝クジがあたります。あと運命の人に会えるし、さらに肌も綺麗になります。ここだけの話、ダイエット効果もあります。 100円で1キロ痩せます。あとは内緒です。