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#紅茶のある風景

砕けたリンゴとミルクティー

砕けたリンゴとミルクティー

「最後にさわったの親父なんだから、ゲーム片付けなよ」

俺がそう言うと、親父は大きく目を開いて、手元にあったリンゴを投げつけてきた。
それは咄嗟によけた体を横切って、後ろのテレビにぶつかった。画面にはひびが入ってしまっている。

血が冷たくなるのを感じながら、それでも萎縮した顔など見せまいと、平然とした風でリンゴを片付ける。肌ざわりの悪い静寂。親父の怒りや戸惑いが、空気を黙らしているようだ。
リン

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