日本の食文化について考える。
和食がユネスコ無形文化遺産に登録されましたよね。世界中から健康と言われ注目されている和食。
今の日本の食事は本当に健康なのでしょうか。
そもそもなぜ和食が無形文化遺産に登録されたのか。
無形文化遺産はお寿司や天ぷらなどの料理というよりは、歴史と文化についてが重要で、
和食が「日本の伝統的な食文化」であること、そして「世代を超えて受け継がれ、地域の結びつきを強めている」ことが評価されたことが登録された理由になっているでしょう。
そしてユネスコ無形文化遺産の登録申請にあたって定めた和食の特徴は以下の通りです。
1.多様で新鮮な食材とその持ち味の尊重
日本の国土は南北に長く、海、山、里と表情豊かな自然が広がっているため、各地で地域に根差した多様な食材が用いられています。また、素材の味わいを活かす調理技術・調理道具が発達しています。
身土不二という考えがあります。身体と土地は切り離せないもの。住んでる土地でとれたものが身体にとっても1番良い食料になります。
今は輸入に頼り切っている日本、食料自給率は3割程度。主要先進国のなかでも最低水準です。
輸入物に頼らずその時その土地でとれたものを頂くようにしましょう。
2.栄養バランスに優れた健康的な食生活
一汁三菜を基本とする日本の食事スタイルは理想的な栄養バランスと言われています。また、「うま味」を上手に使うことによって動物性油脂の少ない食生活を実現しており、日本人の長寿や肥満防止に役立っています。
一汁三菜とも言われているのに今は主食よりもおかずが多く、しまいには炭水化物を抜いて肉を食べるという健康法まで出てきています。
もともと農耕民族である日本人は動物性をそんなに取る必要がないのです。
日本人と海外の方では生まれ持った消化酵素が違います。
アルコールに強い人と弱い人がいるように、日本人は動物性に対してそこまで強いわけでありません。逆に海外の方にとっては海藻などが消化されづらいこともあります。
昔からの食事は現代のように科学的に数値化しなくても理に適っているんです。
3.自然の美しさや季節の移ろいの表現
食事の場で、自然の美しさや四季の移ろいを表現することも特徴のひとつです。季節の花や葉などで料理を飾りつけたり、季節に合った調度品や器を利用したりして、季節感を楽しみます。
四季がある日本ならではですね。
春は菜の花や竹の子、夏はきゅうりやスイカ
秋はきのこや秋刀魚、冬は白菜やみかん
旬のものを使い、季節を感じる盛り付けをすることは心身ともに充実させてくれますね。
今ではいつでもどこでも手にいる食材たちですが、昔の人は1年待たないと食べれなかったのです。
1年ぶりに待った旬のものには、心躍らせて、無駄にせず、手間を惜しまず、ありがたみを感じながら食します。
そして、旬の訪れに季節の訪れを、旬の終わりに季節の移ろいを感じたのではないでしょうか。
4.正月などの年中行事との密接な関わり
日本の食文化は、年中行事と密接に関わって育まれてきました。自然の恵みである「食」を分け合い、食の時間を共にすることで、家族や地域の絆を深めてきました。
お正月に食べるおせち、節分に食べる恵方巻、十五夜には月見団子などの行事食は、
旬の食材を取り入れたり、無病息災や子孫繁栄、子どもの健やかな成長など、家族の健康や幸せを願う意味が込められているものが多いです。
食事を取る時間は二の次になっていませんか?
食事の時間をきちんと設けることは心の余裕と身体の健康に直結します。
今は家族もバラバラに食事を済ませることも多いですよね。みんな集まって同じ食卓を囲むことはコミニュケーションの場を作ることです。
今一度、食事の大切さを考えてみてください。
そしてもうひとつ、無形文化遺産に登録された理由として、失われつつある日本の伝統的な“和食文化”の保護が求められたことが理由になったのではといわれています。
・24時間営業しているコンビニ
・農業技術の発展で通年採れる旬がなくなった野菜や果物
・ファーストフード
・パンやパスタなど海外の食文化の普及
これらが日本の食文化の衰退につながっていると考えられます。
私も便利な時代に生まれたので昔の人の大変さはわかりません。
ですが人工的なものが増える中で、自然なものをどれだけ大切にしていけるかが重要なのではないかと思います。
そう思えるのも親が食や自然に対して教えてくれたこと、高校で農業を学んだことが大きいです。
気づけたことに感謝ですね!!
ではまた^_^