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歴史博士のY君のこと

給食の時は班を回って食べていました。

教員の昼食である給食時間は休憩時間ではありません。
指導時間となっているのです。
教員というのはほぼほぼ休憩時間というのはありません。
同じ公務員でも市役所の人が1時間の昼休憩があるのを
うらやましいなあと思ったこともあります。

しかし給食時間もまた楽しいのです。
その時に子どもたちといろいろな話ができます。

「Y君は「江戸時代」が好きなんだって?」と僕。
「うん」と軽くうなづくY君。
「江戸幕府って、何年に始まったの?」と僕。
「う~~んとね、1603年。」
「うわ~すご~い」と僕。
「江戸時代の最後の将軍は?」
「徳川慶喜」とY君。
いとも簡単にサラッと答えてしまうのがすごい。

周りで聞いていたA君。
「すげえ~!今までこんなやつとは知らなかったあ。
 頭の構造が違う。すげえ~!」

実はこの時のA君はのちに東京大学に入ることになるのだけれど。

「Y君ってさあ、あんまり言わないけどすごいねー!」とYuさん。
江戸時代のことはなんでも知っているという感じです。
「なんで勉強したの?誰かに教えてもらった?」とみんな。
「ううん、本でね。読む。」とY君。
寡黙の人です。
「え~~~すごい!」とみんな。
「熱中するものがあるとすごいんだね。友達の意外なところって
いっぱいあると思うよ。」と僕。
「先生は熱中するもの ある?」とみんな。
「先生かあ?・・うう~ん、そうだなあ。女の人のお尻を追いかけることかなあ~。」
みんな「・・・・・・」笑

今、給食時間に子どもたちの中に入って食べている教師ってどのくらいいるのだろうか。


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