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【カシノ裏側 vol.7】〜歌詞「言葉」のこと

言葉ってふしぎ。

会うのはもう今日で最後、
のあの人に別れ際言った
ひとこととか

煮詰まったバンドミーティングで
覚悟を決めて低い声で放った
あのひとこととか

どれもあんな重要な場面だったはずなのに
その言葉をなにひとつ覚えていない。

それなのに

夏合宿でお風呂からあがった先輩が
ぽろりと言った
しょーもないひとこととか

親友未満のあの子が
いつもの角を曲がるときに
よそ見をしながら漏らした
どーでもいい独り言とか

そんな言葉ばかり
いつまでも覚えているのは
なぜだろう。

『言葉』

まちがえてしまったような気がする日には
鏡を覗くのもどうしようか迷うけど
君があの日かけてくれた言葉だけで 
今日も生きる

水の泡がまたあっけなくはじけた日には
なにもなかったような顔に可笑しくなるよ
君があの日かけてくれた言葉だけで 
今日も生きる

君が急に消えてから もうずいぶんたったけど
シアワセなんて100通り わたし用と君用と

腫れてる瞼じゃ 
なにも見えないけど 
また歩きたいよ


君はいなくなったから 忘れものはもらったよ
夜の階段座り込んで やってけよ。と残したね

腫れてる瞼 
こじあけてそれでも 
まだ歩きたいよ

ひとり部屋にいるのがコワくなるような日には
浮かれた街のメロディがわたしを誘うけど
君があの日かけてくれた言葉だけで 
今日も生きる

まちがえてしまったような気がする日には
鏡を覗くのもどうしようか迷うけど
君があの日かけてくれた言葉だけで 
今日も生きる
言葉だけが 
胸で生きる


作詞:ナガオクミ
copyright©hanapira records

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