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成熟した消費者が向かう先

最近、街中を歩いている外国人
観光客
が、明らかに増えた。

コロナ禍に入る前に、インバウンド
需要で商売をしてきたところ、
特に飲食宿泊など観光関連業界は、
この3年間というもの、塗炭の苦しみ
だったと思われる。

元通り、ということはあり得ないに
しても、今やかなり「復活」し、
5月8日の「5類」移行後は、客数が
更に増加するのは間違いない。

中国人の戻りは、他の国に比べて
やや遅いという話を聞くが、
日本の10倍以上の人口を擁し、
場所もこれだけ近い国だけに、
あっという間に勢いが付いて
コロナ以前に近い様子が全国で
見られるようになる可能性は
十分あり得る。

そんな中国人が、日本に旅行する
際に、SNSでどんなキーワードを
投稿しているか
、というのが
日経MJに載っていた。

正確に引用すると、

「日本旅行攻略」と併せて投稿されたキーワード

となる。

そのうちの、1位「東京」というのは
とても納得できるし、まぁそうなる
よね、という感想。
意外と広いし、見どころが多いし、
攻略法は必須だろう。

2位は「京都」かな、と思いきや、
ちょっと、いやかなり意外だ。
「小衆(ニッチ)」という言葉が
ランクインしているのである。

従来は、誰もが知っていそうな、
日本と言えばここ、というような
定番人気を誇るスポットの方が
より人気が高い傾向にあった。

それが、あえて誰も彼もが行かない、
ニッチな場所
をわざわざ探し出して
旅行しようという人が増えている、
そんな中国人観光客の意識の変化
垣間見える。

東京や京都のような、激混みの
場所をあえて避けたい
、という
意図もあるのではないか。
記事のライターさんは、
そのように分析していた。

更に、特に若い世代でニーズの
多様化、細分化が進んでいる
が、
その波が訪日観光にも及んできて
いるのではないか、とも分析する。

時代は「ニッチ」である。
要は「オタク」であり、
「唯一無二」「マニアック」
といっても良い。

「他と同じことが価値」というのは
少し前の世代の発想。
「他と違うことが価値」を自然と
追求する若い世代が増えている。

それだけ文化的な成熟が進んだと
いうことかもしれない。
自分たちなりの好みを踏まえ、
お仕着せでない、主体的に選ぶ
形で旅行プランを組むわけだ。

日本人が海外旅行する際も、
従来はパック旅行が当たり前という
時代が確かにあった。
今も勿論パック旅行は健在だが、
思い思いの旅の形を作る消費者が
グンと増えたのは間違いない。

消費者が成熟すると、
市場は「マス」から「ニッチ」に
自ずと向かう

そんなセオリーの、具体的な例と
して、印象深く感じられた次第だ。

己に磨きをかけるための投資に回させていただき、よりよい記事を創作し続けるべく精進致します。