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SWOTを使うときの勘どころ

今の会社に移ってきて丁度1年。
これまで在籍して来た会社では、
大抵期が変わる半年前位から次の
期のプランを作り始め、完成まで
2、3か月ほどかけることも珍しく
なかった。
会計年度が1-12月なので、
そろそろ半期の締めとなる。
正に2021年のプランを作り始める
タイミングだ。

プランを作る際には、まず最初に
Landscape assessment と一般に
言われる環境分析を行う。
最もよく使われているのではない
かと思われるのが、3Cと呼ばれる
フレームワーク。

Customer:お客様
Competitor:競合
Company:自社

これら3つの側面から分析する
ので3C分析という。

それと同じ位よく出て来るのが、
SWOTというフレームワーク。

Strength:強み
Weakness:弱み
Opportunity:機会
Threat:脅威

強みと弱みは、自社の内部的要因。
自分たちでコントロール可能な
範囲の話。

対して、機会と脅威は、外部的な
環境要因。
自分たちではコントロールする
ことが出来ない、あるいは極めて
難しいものを指す。

こういったフレームワークをなぜ
使うかと言えば、極力「抜け漏れ」
をなくそうということだ。
きっちりと論理的に、考えるべき
ことはスミからスミまで考えまし
たよ、ということを担保しようと
するわけ。

だが、こういったフレームワークを
使うのに慣れていない人が使うと、
いかんせん
「で、次どうすればいいの?」
「当たり前のことしか書けてない」
「中身のレベル感が揃わない」
などの「SWOTあるある」が量産
されかねない。

あくまでもこれは私見だが、
SWOTは見映えがよく、誰もが
知っているのでフレームワークと
して使いやすい反面、そこから
鋭い戦略を導けるかというと結構
難しい印象。
他の分析フレームワークや、
フレームワークに頼らずに色々
ああでもないこうでもないと考え
抜いた結果を、最終的に整理する
段階で使ってあげると、割と威力
を発揮する、そんな気がしている。

そうすることで、まず
「レベル感が揃わない」
ことを回避できる。
情報の粒度を揃えておかないと、
論理の組み立てが難しいことは
推測できるだろう。
逆に言えば、論理を組み立てる
ために、情報の粒度、レベル感
をきっちり揃えておくことで、
その論理を強固なものへと組み
上げやすくなる。

「当たり前のことしか書けてない」
に対しては、SWOTから分析を
始めるのではなく、もっと違う
ところ、それこそ先の3Cなどから
始める方が、より良い、深い分析
を展開できるだろう。

いきなり、

自社の強みって何?
弱みは?
外部環境の機会脅威

という質問を頭に投げかけるより、

まずはお客様のことを知ろう、
競合はどこの会社で、どんな手を打ってきているかを把握しよう、
お客様や競合に対して、自社はどんな手を打ってきたのか整理しよう、

そんな風に考えた方が、
SWOTの各マスに埋めるべき情報
として役立つものが出て来やすい。

「で、次どうすればいいの?」
という質問には、
SWOT上で情報を整理した後に
「Sweat the SWOT」
(SWOTに汗をかかせる)
という表現があって、

機会あるところで強みをより一層テコ入れできないか?
機会で弱みを打ち消せないか?
強み機会脅威を取り除けないか?
逆転の発想で弱み強みに転換できないか?

等の検討を加えることで、
次の一手へとつなげやすくなる。

自分の頭の整理も兼ねて書いて
みたが、文字だらけで、少々
分かりにくかったかもしれない。
人に説明するには、図表化した
方が伝わりそうだ。
未来の宿題にしておく。

己に磨きをかけるための投資に回させていただき、よりよい記事を創作し続けるべく精進致します。