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家族

映画「万引き家族」。
タイトルのインパクトと笑顔。

家族の形について考えることができた作品であり、
本当の家族ってなんだろう。
家族という名前にあてはめているだけで
本当の家族ってないのかもしれない…。

最初の方はこの一緒に暮らしている
家族たちの関係性を頭の中で結び付けながら物語が進む。
発せられる言葉から関係性が見えてくる。
ように感じられていたが、
後半に進むにつれてちょっと違うのかもしれないと考える場面が少しずつ増えていく。

ただ一緒に同じ場所に暮らしていただけじゃない。
そこには家族がいた。

けれどおばあさんの死から家族の形が崩れていく。
あの場所にいたみんなが繋がっていた脆い形がいとも簡単に崩れていく。
1人だけではない。
あのみんなで家族だった。
形が変わるだけかと思ったら、
あのいびつな形だから保たれていただけだった。

崩れたらもう簡単に元に戻ることはできない。
それぞれが見えないもので結ばれていた。
糸が切れてしまったら
結び直すことができる。
けれど同じ結び目になることはない。

前と同じにはもう戻れない…。

そこから明らかになる真実。

明らかになる真実を聞いた時に
また映画を最初から振り返りたくなる。
だからあのセリフだったんだ。
だからあの時そう言ったんだ…。

もう戻れないあの頃。
でも確かに家族だったあの頃。
家族でありたいと願い続けても、
家族になれはしないけど
血の繋がりとかじゃない
別の名前の家族があそこに確かに存在していた。


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