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筋トレ依存症のあなたへ

多くの人が、歳をとること(エイジング)を嫌がります。
見た目の老化や病気への恐れが、その大きな原因でしょう。

見た目の老化に対して、ピラティスやムーブメントセラピーは有効に機能します(アンチエイジングスローエイジング)。

筋肉は、適度に必要

私たち人間は、椅子に長く座り続ける前提で作られた生き物ではありません。椅子に座り続けることで、筋力も落ちます。この世界の原則として、必要なものは育ち、不要なものは衰えます。あなたが座ってばかりの生活をしていると「筋肉は不要だ」となり、筋肉は加速的に衰えていき、老化は進みます。

過剰に筋肉をつけることのデメリット

とはいえ、ベンチプレスを150kg挙げられる筋力は、多くの人にとって必要ありません。山男でもない限り、その筋力は日常生活を快適に送る上では過剰です。60km制限の公道で、スポーツカーの性能は必要がないのと同じです。

筋肉は適度には必要ですが、過剰なレベルで必要かどうか。それは考える必要があります。何故なら、筋肉は鍛えると太くなりますが、同時に短くなるからです。

部分部分を鍛えると過剰に発達するものの、全体としての自然さは損なわれる

ボディビルダーが、気をつけの姿勢をした時に、脇が腕につかなくなることをご存じですか。

まっすぐに腕を伸ばせなくなるのです。それをカッコいいことだと自慢する男性もいますが、あるべき機能を失って、身体のバランスは損なわれている訳です。身体の部分部分を別々に過剰に鍛えるということは、自然さからかなり離れた行為なのです。首の痛みや肩凝り、慢性的な腰痛に悩みながら、筋トレを続けている人を、私は数多く見てきました。それらの犠牲を払ってもその筋肉は欲しいものなのか、考える必要があります。

筋トレを過剰にすることのデメリット

筋トレを全否定したい訳ではありません。ですが、「健康になる=筋トレ」と多くの人が思い込んでいますが、それは誤解だと伝えたいのです。「メリットもあれば、デメリットもありますよ」と。身体をパーツごとに鍛える筋トレは「デメリットもある」ということを理解して、筋トレ好きは取り組んでください(首痛、肩こり、呼吸が浅くなる、怒りっぽくなるetc)。見た目がカッコよくなる、異性にモテる、同性に憧れられる、自信がつくというメリットばかりではないということです。

「筋肉が不要だ」と言いたい訳ではもちろんありません。「全体観を持って身体と向き合ってほしい」と、個人的には考えています。全体観を持つ、これは簡単に言えば、「全身運動をしてください」ということになります。

身体はパーツパーツの集合体なのか

「上腕二頭筋を太くして、メス猫にモテたい」と考えるオス猫はいません。猫はいつでも、全身運動をしています。犬だって、猿だって、ライオンだって。人間だけが、腕だけをトレーニングしたり、不自然なことをして、身体の全体性を無視しています。

ピラティスの創始者、ジョセフ・ピラティスは「このエクササイズは、身体のどの部分に効果がありますか?」と聞く生徒のことを嫌がったそうです。彼はいつも「全身だ」と答えたという逸話があります。ピラティスはそういった思想、全体観を持って進化発展しているエクササイズであり、ボディワークです。

全身を1つのユニットとして鍛えていると部位部位が過剰に発達せず、全体として向上する

身体をパーツ(胸、背中、腕、肩、脚…)の集合体だと考えて、それぞれをそれぞれに鍛えることで、健康になるだろうというウェイトトレーニング、筋トレの思想。

全身を1つのユニットとして考えるピラティスやヨガの思想。身体を健康にしよう、身体を動かそうと思った時。トレーニングという大きな括りでは同じなのですが、実は、真反対の思想哲学がそこにはあるのです。

「どうしても筋トレを続けたい」という人へ

最後に。
どうしても、「筋トレがやめられない」という人へ。目に見えて成長している実感、わかりやすい成長、変化。この快感、充実感を私はよく知っています。過去、週6回ゴールドジムに通い詰め、ボディビルの大会に出ることを周囲から薦められたほど、私自身が過去に何年も筋トレにのめり込んだことがあるからです。

私は頑張り続けた結果、身体を壊し、椎間板ヘルニアと腸閉塞を同時に患って、すべてを失いました。そこからピラティスやボディワークで回復して、今に至っているのです。筋トレ依存症という言葉にイラっときた人は、どうか許してください。それは過去の私のことなのです。

そんな私からのアドバイスとして、やめられないのであれば、同時に週1回、全体観のある身体への取り組みをはじめてみてください。ピラティスやヨガは、お薦めです。特に治療的なもの、身体を内観する類のものを選んでください。

あるいは「筋トレ以外の日は疲れているので、動きたくない」という方は、より治療的なボディワーク、私の創始したムーブメントセラピーをお薦めします。手前味噌ですが、大阪と東京を中心に私が育成したセラピストが活躍をしています。週1回、せめて月1回、そういった心と身体をつなぐ時間身体を全体的に統合する時間を持ってください。

私のように死にかけて欲しくないのです。入院したり、絶望的な状況に皆さんに陥って欲しくないのです。興味がある方は、是非、Instagramのフォローをお願いします。

https://www.instagram.com/movement.therapy_official/
https://www.instagram.com/expansional_pilates/


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