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【感情紀行記】自分時間防衛戦

 趣味ってなんですか?と聞かれることが最近増えてきた。現在やっていて楽しいと思うのは政治観察だ。しかし、一介の大学生がそんなことを言っても引かれるだけだ。趣味無いんですよねとか、一応写真が趣味ですと答える。引かれはしないが、なかなか理解されないし、面倒だから言わない趣味はたくさん持ち合わせている。

 その一つに、コーヒーや紅茶などの飲み物を自分で作るという趣味がある。多額の資金を費やして器具を買い揃え、抽出時間や合わせて食べるものを買い漁っているほどだ。これはなかなか高尚な趣味なのでは無いかと自分でも思う。紅茶というのは、なかなか面白い。きっかけは、イギリス文化に興味を持ち、イギリス人が熱狂する飲み物を自分でも飲んでみたいと思ったのが始まりだ。多種多様な茶葉には、飲み方も様々ある。香り高い「アールグレイ」などの茶葉もあれば、ミルクティーなどにして飲んでも美味しい「イングリッシュブレックファスト」などだ。上記の二つなどの王道な茶葉が自分の好みなのだが、芳醇な香りともに、茶菓子を貪りながら読書や考え事に耽るのは至福のひと時だ。最も素晴らしいのは、温かい朝日とともに目覚め、余裕を持って朝の支度をすると同時に、朝食を作り上げ、紅茶を嗜み、外へ出かけることだ。この上ない1日の始まりである。だが夜遅く寝て、ギリギリまで睡眠をとっている自分には年に何回かできれば良いというレベルの奇跡なのだ。歴史ある嗜好品となると、葉巻なども同じようなものなのかと興味が湧いてくるが、そこまで手にしてしまうのはいかがなものかという自制心が勝ってしまう。

 それにしても、子供ながらにして嫌味ったらしい趣味を持ち、大人びた時間の使い方をしていたのは反感を買ったことも多い。このような悪い大人たちに負けてはいけないのだ。自分の好きなことをとことん追求し、自分の時間を大切にして、自分の「好き」を守る防衛戦で負けてはならないのだ。いつだって「そんな趣味なんて」と自尊心を傷つけ、自分のやりたいことを阻害してくる先制攻撃国は、悪気のない人たちの悪気のないお取り計らいなのである。自分自身、人様の自分時間の使い方や、その趣味について何か口出しをするつもりはない。だが、変わった趣味を持っている人たちへの冷たい視線は気付かぬうちに送っているかもしれない。そんな冷たい視線はその人の大切な何かを傷つけているかもしれない。あくまでも、他人の軸を否定してはならない。その人の大切な時間とその積み重ねの結晶であるからだ。

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