見出し画像

エピソード16 『祖父が作った建具』

こんにちは

この番組は、昭和型板ガラスの話そして、昭和型板ガラスにまつわる想い出の話をお届けする番組です。
お届けするのは、メモリーコレクター 吉田です。

本日ご紹介するのは I 様からいただいた想い出です。

題名は 『 祖父が作った建具 』です。

それでは、ご覧ください。




『祖父が作った建具』


祖父母の家は建具も含め全て祖父兄弟が作ったそうです。

和菓子屋を営んでおり
その作業場と住居を仕切る窓、作り付けの戸棚、台所の引き戸
そこにレトロガラスがはめられていたのを覚えています。

これはじいちゃんが作ったんだ

と湯呑みを取り出しながらガラスのはまった戸棚の話をよく聞きました。

その家を建て替える事になった時
孫の私達は新しいものを追い求めたい中学生頃でしたので
取り置いてほしいと望むことも無く…

その時にガラスたちは失われてしまいました。

後に成人して建築関係に進んだ妹と、あの時の建具とガラスの事がよく話題になります。

『懐かしいね』『あれ綺麗だったよね』『もう作っていないからレアなんだよ知ってた?』
などなど、

私達の思い出としてだけではなく
色んな人に色んな形で望まれている素敵な存在なんだと大人になって知りました。

あの時の、それを知っていれば…なんて。

今回お譲りいただいた作品を眺めながら、新しいさと懐かしさに、複雑な気持ちです。

これからは私も、私のレトロガラスといろんな時間を過ごしていきたいです。




ありがとうございました。

私は建築業をしていた時に家を自分で作りました。
父や兄と一緒に作りました。
作った本人たちは愛着がありますが
そうでない子供たちは気にもしないで汚したり、傷をつけたりとだんだんと人間と共に家も歳を重ねるんです。

実家も私が高校生の時に建て替えました。
田舎なので大きな家です。
風呂やキッチンが新しくなりとても良い気分でした。
しかし、思い出します。
昔の古くて汚い家を。
外にあったトイレ。
小さくて寒いお風呂。
ネズミが出るキッチン。
暗くて怖かった屋根裏部屋。
幼い頃の想い出が鮮明に蘇ります。
いつまでも大切にしたい想い出です。

想い出の文中に
「あの時の、それを知っていれば…なんて。」
大切なものを残すことができたかもしれませんね。

新たな創造も人間を豊かにします。
しかし、知らなくても良いことも. . .

新しいものが出るたびに欲しいと思う。
誰かが持っているからと悔しいと思う。
便利で楽ができるからと思う。
CMで流れてきて買いたいと思う。

知らなければ何もいらない。

シンプルな生き方にシフトしています。
自分らしく。




想い出を募集しています。


『型板ガラス』の想い出を募集しています。

家にまつわる想い出
生まれ育った場所の風景
伝えたい想い

あなたの中にある『型板ガラス』の想い出を教えてください。
今までお寄せいただいたエピソードは私の想像を超えるお話ばかりでした。
あたたかいお話ばかりではなく、時には辛いこともあったと思います。
その一つ一つのエピソードに家族との絆や大切にしたい想い出が込められています。

『型板ガラス』と共に過ごしたあの頃を思い出してください。

嬉しくて抱き合った仲間
悔しくて泣いたあの時
暑かった昭和の時代のこと

素敵な想い出を募集しています。

このプロジェクトを始めたきっかけは自己紹介でもお話をしましたが、お客さまが型板ガラスを見て懐かしさのあまりに声を出しています。
その声を聞いていると、この型板ガラスには秘めた力があるんだと感じました。
私も小さい頃から今まで46年間、型板ガラスに囲まれて生活をしてきました。

ガラスだけでなく、思い返すと記憶のあちこちに家族との想い出とつながる物や匂い・感触などが蘇ってきます。
型板ガラスは、その中の一つでしかありません。

この一つのきっかけで、家族がいつまでも繋がっていけるようなステキな日本になれば良いと思っています。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?