見出し画像

オモチャの分岐点。

男の子のオモチャの分岐点。


男の子にはオモチャの分岐点がある。

現役の子育ての世代や、子育てを終えた方々との会話の中で出てくる話だ。

どんな分岐点かというと、

『トミカ』『プラレール』のどちらに進むか?

と言う分岐点だ。


私の息子は2歳6カ月。

わが家のぼんは『トミカ』の方向に突っ走っている。

中でも働くクルマが大好きで、

消防車・救急車・パトカーがレギュラーメンバーであり、

その中でも消防関係のクルマが好みらしい。

はしご車。照明車。指揮車。ポンプ車が主力を務め、

アカ・アカ・アカがずらりと並ぶ。

いつも片手には消防車を持っている。

服をお着替えする時も持っているものだから、

「ソデが通らない・・・」

寝る時は頭の付近に消防車を3台ほど並べ、

片手に消防車を大事そうにギュッと握りしめながら、

スヤスヤと眠っている。

そんな光景をみると少しほんわかした気持ちになるものだ。


初めて欲しいといった記念。


そんなぼんが今年のお正月ぐらいから主張してくることがあった。

それは壁に貼られたトミカのポスターを指差し、

「わし。これ欲しい!これが欲しい!」と言ってくることが増えた。

それは、

『トミカ ぴゅぴゅっと消火!おしごと変形消防署』

でっかい消防車が消防署に変形するオモチャだ。


今まで、「コレが欲しい!」と主張してくることがほとんどなく、

お店でオモチャを見ていて、欲しそうにしていても、

「今日は買わないから戻しておいてね」と言うと、

「はーい」と言ってすんなり元の場所に戻していた息子。

やけに物分かりがいいな・・・と少し首を傾げていたものだ。

そんな息子が「パパ。こっち来て。コレが欲しい!」

必死にプレゼンしてくるのだ。

「特に記念日でもないしな〜。」とつぶやく妻はいたが、

「今回はパパが買ってあげるよ。」

「初めて欲しい!」と言い続けた記念として

買ってあげる判断を下した。


買ってあげると決めた判断基準は?


特に記念日でもなんでもなかった。

息子の誕生日はあと6ヶ月後。

なぜ、今買ったか?

それは単純に「今だな!」と思ったからである。

その判断基準になったのが以下の通り。

今息子にこのオモチャを買ってあげたら、

どんな風に遊んでいるかの光景がイメージできたからである。


買ってあげるタイミングは?。


子どもが何度も欲しいと言うから買ってあげたけれど、

いざ買ってみると全く使わない。

放置状態。

そんな光景はこの歳あたりの子どものあるあるではないだろうか?

「せっかく買ったのに!」とぼやきたくなる。

6歳の娘の時には幾度となくこのような経験をした。

幸い今回の息子の場合は今の所大丈夫そうだ。

1週間が経過したけれど、

未だとても大事そうに持ち運んで遊んでいる。


わが家では「何でも買ってあげる」というスタンスではなく、

少し金額のするものは誕生日などの記念日に買うことにしていて、

日常でオモチャを買うことはまずない。

しかし今回、オモチャを買ってあげたのは、

どんな風に遊んでいるかが想像できたから。と先に述べたが、

それ以外にもう一つ、

そのオモチャがあることで、

創造力を働かせることにつながればいいなという思いも込めてだ。

何かに夢中になって、ごっこ遊びをひとりでやって、

そのうち違った遊び方をしてくれればいい。

そう思って買ってあげた。


記憶があいまいではあるが、
確か子どもの創造性に関する次のような実験があったと記憶している。
子どもを2つのグループに分け、
一方には一通りそろったオモチャを与える。
もう一方には、少なめのオモチャを与えてみて、
どんな遊びをしたか?
どんなものをつくったか?

を調べる実験だ。
結果としては、後者のオモチャの種類が少なかったグループの方が、
本来の使い用途とは違う遊び方をし、
完成図のような整ったものではない、
とても独創的なモノをつくっていた。


つまり、モノが少なければ少ないで違った使い方をし、
新しい意味をもたす発想につながるのだ。


6歳の娘の例で思い返してみると、
・パパのトレーニング用のゴムチューブが卵焼きにされたり。
・レゴブロックがフライパンで炒める具材になったり。
・絵本をひたすら並べて滑り台をつくる。

本当に子どもの発想力には驚かされる。


じゃあ、変形する消防車買わない方がいいじゃん?

という矛盾が生まれるが、

買い与えないのではなく、

買い与えるタイミングが重要なのではないかと思う。

・トミカの車が10台あっても、
 どう転んでも消防署にはならない。

・ぼんは消防車がバックして、駐車できる建物を望んでいる。

そう考えた時、買ってあげるのは半年後ではなく、

今だな!と思ったのだ。


そうだな、他に何かいい例えがないかな・・・。

砂場で5センチの木の枝をたくさん使っても、

3階建ての家を作るお家はなかなか難しい。

それならば、5センチの木の板や葉っぱがあった方がお家はつくりやすいよね。

いい例が浮かばなかったのでこれで勘弁。



こういった判断の基準は、家庭によって様々なので、

正解・不正解はないと思う。

今回の私の判断は、

『買ってあげてどんな可能性を秘めているか?』

『使っている姿がリアルに想像できるか?』を基準にしたのです。


買って以来、

消防署が出てくる海外ドラマを観て、

手元にある消防署がリンクしたのだろうか。

毎日変形する消防車を使って楽しそうに遊んでいる。


壁に貼られたトミカのポスターの写真。

ぐるぐる回ってトミカが上から下へと走ってくるトミカタウン」

を指差しながら、

「わし、コレ欲しい!」と訴えてくる息子。

「おいおい!味を占めたか?」とツッコミたくなる。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?