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iPadでの教材管理方法メモ【高校国語科教員】


iPadを使い始めて8年ほど経つ。現在使用しているものは2台目になる。機種はiPad Air(第4世代)で、Apple Pencil、Magic Keyboardと一緒に使っている。何においても便利で多岐にわたる用途で毎日のように使っているが、教材管理という点では主に以下の3種類の使い方をしている

①紙媒体をPDFにして持ち歩く
②電子ノートで教材研究する
③授業で使用する


③は仕事をしている間よくやっていたが、休職して物理的に暇になってからは、体調のいいタイミングでiPadに教材を取り込んだり、取り込んだ教材を使って教材研究したりしている。もちろん紙とペンも使うが、iPadに全てを入れておくことでこれ1台あればどこへ行っても何でもできる。無限の可能性との遭遇感、本当に無敵。
そんなわけで割と最近、①・②の用途でのiPadの使い方が固定されてきたので備忘録的にメモしておく。

基本装備としては、

【ハード】
Apple Pencil 、(Magic Keyboard)、タブレットスタンド、ブックストッパー
【App】
Good Notes 5、(純正)メモ、Adobe Scan、(純正)ブック

を整えている。

① 紙媒体をPDFにして持ち歩く


今のところ、教科書・文法書・問題集・入試問題などは一応データにして取り込んでしまっている。なお、教科書によってはデータCD-ROMに教科書紙面PDFが付いていることもあるので、付いているときはそちらを使う。あと大型のスキャナが使用できる環境ならそっちの方が絶対楽。ここでメモしておく方法は、あくまで立派なスキャナがない自宅での方法である。

1 まずiPadまたはスマホをスタンドに設置

こんな感じでセッティング

準備完了


スタンドはこれ

スキャンするものが分厚い本の場合は、ブックストッパーが役に立つ。紙を押さえている指がスキャンされないように気を張るのは実はかなりストレスだったので、これはなかなか良い。トモエ算盤の


2 純正メモの「書類をスキャン」またはAdobe Scanでスキャン
(教科書や文法書はOCR処理をするためにAdobeを使うことが多い。あとあと事項を検索する時に楽)

3 スキャンした資料を共有→Good Notes 5 または純正ブックで開く(保存)
おおよそ、見る専のものはAdobeでOCR処理→ブックに放り込んで、書き込むものについてはOCRとか気にせずに直でGood Notesに入れる感じ。

②電子ノートで教材研究する

教材研究に使うAppは基本的にGood Notes 5一択。
上述①の手順でPDFを作成し直接Good Notesに放り込んで書き込み始めることもあるが、余白が足りないなどのちょっとした問題もあって、最近はPDFではなく教材画像をGood Notesのノートに貼り付けて使っている。

「写真」フォルダからGood Notesへの貼り付けはSplit Viewで行うとサクサクできる
画像長押しからのノートへのスライドで簡単に貼り付けが可能


周りに余白があると、板書計画とか発問とかメモしておけるのでよい。普通のノートみたいな感じ。あとは、Kindleに入っている参考書や、辞書アプリ(精選版日国大¥8,000、旺文社全訳古語辞典¥1,900 買って入れちゃった!これまた超便利)などから教材に関連する事項をスクショして貼り付けたり、とにかく可能性無限。素晴らしい。

「辞書by物書堂」のアプリ内課金で国語辞典と古語辞典を購入
手書き検索機能などもあり便利



なお、Good Notesを使った教材研究アイデアはネットを探せば色々あって、特に「黒板の画像をノートに貼り付けて板書計画を作る」というのはなるほどな〜と思った。ただ、私の場合は多少の進度差がある関係上、板書計画はカチカチに作り過ぎない方が合っていると感じるのでやってはいない。

なお、スキャン機能で取り込んだものを画像として出力するのはAdobe Scanでも純正メモでもどっちでもできる。Adobeの方は、PDFとしてスキャンしたものをあとからJPEG保存できる。一方純正メモの場合は、設定で「“写真”に保存」オプションをオンにしておけば、都度「写真」フォルダに画像データが保存されていく仕組み。このオプションはデフォルトではオフになっているので、オフのまま書類スキャンをやって、後から画像出力しようとしてもできない(ひとつずつスクショするしかない)ので注意が必要。

③授業での使用について

ちなみに、授業中の使用については以下のような感じ。

古典分野に関しては文量が少ないので職場で割り当てられるタブレットで黒背景に白文字スライドを黒板に直接投影し、そこにチョークで文法事項等を書き込んでいくスタイル。だが現代文なんかは1時間で扱う文量も多く、スライドが切り替わるごとに黒板に書き込んだチョーク筆跡を消さなければならないのは非常にストレスフルだった(かつ生徒にとってもよくない)ので、教材PDFを貼り付けたGood Notes 5の画面をスクリーンに投影しApple Pencilで書き込みながら授業していた(生徒にも本文プリントを配布し、一緒に書き込みながら文構造などを読み解いていく)。ピンチで本文拡大するのに伴い、横に書き込んだ文字も連動して一緒に大きくなるので超よかった。

現代文では、こういったまっさらな本文ノートを出講クラスごとに用意し、適宜拡大し書き込みながら授業する。回を跨いでも前回の内容が残っているので自分も生徒も記憶が途切れない



ただし、個人のiPadは校内LANに繋げないので、授業全般での使用となるとちょっと不便。そこで下位互換的に、職場のタブレットを使ってGoogleのjam boardに本文PDFまたは画像を取り込んで、スタイラスペンで書き込みしてみようとしたけどいかんせん反応が悪い。iPad×Apple Pencilのような書き心地にはほど遠く、断念。iOS以外の端末でこのあたりのツールがもっと使い勝手良くなると良いのだけど。


iPadでの本文投影以外の用途としては、デジタル便覧を表示したり、思考ツールを黒板に投影したり、授業中の生徒の成果物を撮って投影して全体共有したり、など。

思考ツールテンプレート
特に新課程「現代の国語」の言語活動では重宝した


以上こんな感じで。


あと、スキャンする時は完全思考停止でiPadでスキャンしていたけれど、もしかするとiPhoneでやったほうが画質が良いかもしれないということに最近気づいてしまった。ちょっと高さのある、曲がるスマホスタンドがあればかなり楽になりそう。

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