#14 つぶやきの行方
このままではいけないのだろうか
何も、大きな変化は望んでいない
ただ、春の陽の下で
ブルーシートを広げてみたり
じりじり照りつける夏の日差しに
顔をしかめながら、アイスを貪っていたい
それだけなのに
時代の波に飲まれてゆく
抗えない波に飲まれゆく
並んで歩いた同胞たちは
いつしか荒波に巻き込まれ
木漏れ日の注ぐ日々は遠い過去になっている
このままではいけないのだろうか
秋の空を眺めながら、自分で選んだ道を振り返る
常に、心のままに生きてきた
自分らしくあるように。
そこに悔いはないはずなのに
冬の訪れと共に、敷かれたレールに並んでゆく
同胞たちの姿が見えた
あそこに、並び直すべきなのか
見ないふりして立ち止まる
ただ、ただ、
在りし日への羨望だけがふえてゆく
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