#クリスマスの思い出を語る2022
もう遠い記憶に属することだから、若干の妄想が入り込むかもしれない。
あれは大学1年生のときだった。私は、学生寮に住んでいた。
真面目に勉強するために大学へ進学したのだからと、独房のように狭い部屋には、テレビさえ置くことはなかった。ネットも携帯電話も普及する前の話である。
部屋の中の娯楽と言えば、新聞を読むか、文庫本を読むか、英語の本を読むか、コンポでCDを聞くことくらいだった。
クリスマスが近づく。
「山根は、クリスマスに予定ある?」
二つ上の先輩から聞かれた。
「暇なので、バイトを入れました」と私は答えた。
「そっか。何時頃帰ってくる?」
「夜、10時くらいには帰ってくるつもりですが」
「そう。そうしたら、俺の部屋で飲もう!」(本当は飲んじゃいけないんですけどね、時効ですね😊)
正直に言って嬉しかった。まあ、一人で英語の勉強をしたり、偏微分だの全微分の計算でもしようかと思っていたから、それよりは、、、ね😄。
クリスマスになった。私は予定通り、バイトに行って、予定通り、寮へ帰るつもりだった。
しかし、バイトは無事に終わったものの、雪が降って、帰りの電車が遅れてしまった。
それでも何とか寮へたどり着いたが、遅くなってしまった。私の部屋のドアには「ごめん、悪いけど、ゼミの奴らと飲みに行くことになった」という先輩の伝言が貼り付けられていた。
結局私は、大学に入って最初のクリスマスを、独房のような部屋でひとり過ごすことになった。
コンビニで、弁当を買って、風呂に入って。
そして弁当を食べながら、ビール。テレビはないから、コンポでCDを聞いた。
中島みゆきのCDを、エンドレスで、朝まで、ひたすら聞きつづけた。
とても切ない感じもしたけど、クリスマスに一人で一晩中、薄暗い部屋で、中島みゆきと過ごせたことは、今となってはいい思い出である。
あとで思えば、浅い眠りにさすらいながら、キャンドル一本🕯️を灯せばよかったな、なんて、ね。
🎵うらみます?
いいえ、誰もうらみません。
🎵人生はmaybe もしかしたら。
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