Super Monster Sayoko | 連載小説(第2話)
プロローグ
第1話
Super Monster Sayoko 第2話
「あなたに抱きしめてほしいだけなんです。あなたはいつも、私が夫や子どもたちのことを書いた次の日には、荒れたことを書きますね。なるべく、私の家庭の話は書かないようにしますね」
佐代子というモンスターから私のもとへ、「問い合わせ」がつづいていた。
私は佐代子のプログなどまともに読んだことがない。興味のまったくない、他人の家庭の話を読んでも、ただの時間の無駄としか思えない。私は佐代子のブログなど、ほとんど目を通したことがない。
会ったことがなくても、1年なり、2年という比較的長い期間に渡って交流があったならば、直接の関係がなかったとしても、私だって心を寄せることはある。しかし、佐代子に関して言えば、アカウント名を知ってから、1週間も経っていない。それなのに、「抱きしめてほしい」だの、なんだのと言われると、出会い系サイトと間違っているのではないかとすら思うだけだ。
私は気持ち悪過ぎて、一度も返信をしたことはない。
ツイッターからDMが届いたときは、ブログとは異なる名前だったから、うっかり「よろしくお願いいたします」と返してしまったことがあったが、それが佐代子だと分かってから、即ブロックしていた。
この女に関して、なにより気持ち悪いのは、目的がハッキリしないことである。
「御紹介してありがとうございます」という中身のない記事や、「○○はこう言った」という著名人の言葉を切り取り、自分の都合の良いように解釈するという中身のない投稿ばかりである。
たまに、ちゃんとした記事を書いたのかな?、と思って覗いてみれば、私に無断で有料記事の内容を暴露している。しかも、あたかも自分で考えたかのような書き方をする。
佐代子という女には、罪の意識というものがまったくない。有料記事の内容を暴露するとは、コンビニに置いてある「エロ本」の袋とじを破き、街中にばらまくのと同じ行為だ。盗人猛々しいとは、佐代子のようなバカ女のためにあるような言葉である。
私が反論の記事を書けば、「運営にでも、警察にでも通報してくださいまし」と抜かす。
過ちては則ち改むるに憚ること勿れ
お前に必要なのは、この言葉だ。
やってしまったおこないをまったく反省せずになかったことにしようとする。そんなことをしても、お前の悪事は、一部の人を除き、誰もが知るところである。
虚言に虚言を重ねているから、ついには佐代子なのに佐代子と名乗ることさえできなくなった。
ゴキブリのような生命力だ。いや、ゴキブリはせいぜい1年で死ぬが、佐代子は「悪目立ち」しながら、今日も虚言に虚言を重ねて生きつづけるのであった。
結局この女は、私にストーカー行為を繰り返して、いったい何がしたかったのだろう?
出会ったその日から、何の親しみも感じたことがない。それだけにとどまらす、嫌悪感が増さないような日は1日もなかった。
つづく
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