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被害妄想について

割引あり

(1) B.ラッセル「幸福論」

The Conquest of Happiness 


 バートランド・ラッセル「幸福論」。
私の愛読書の1つである。原書を数回、音読破している。

 原文の「The Conquest of Happiness」は、暗唱用の英語教材として優れている。固有名詞が比較的少なく、濃い内容で、思想的にも偏っていない。
 高校生程度の学力があれば、わからない単語があっても文脈から類推できる。挿入句が多く、コンマが多用されていているが、慣れてくるとさほど気にならない。
 また、どのパラグラフをとっても、その部分だけを読んでも理解しやすく、理想的な英語教科書としても使える。
 

 「幸福論」は、第一部「不幸の原因」と第二部「幸福をもたらすもの」に分かれていて、全部で17章ある。

 以前、「第11章 熱意」に出てくる「ソーセージ製造機」の話を記事にしたことがある。

 今回は、第一部・第8章「被害妄想」を取り上げる。
 正直に言えば、あまり注目していなかったのだが、現代において「被害妄想」は大きな不幸の原因になるものだと、再読していて強く思った。

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