理想どおりでなくてもいい

おはようございます。
心理カウンセラー 池田廉です。

本日の記事では、哲学者マルクス・アウレリウスの教えをもとに、
「自分自身を省みる」ことをお伝えしたいと思います。

まず最初に、

「情念に心を乱されるな」

とマルクスは説いています。

感情や欲望によって、心を不安定にするのではなく、
理性によって、心を安定させなさいということです。

もっとこうあってほしい、という理想や欲望は、
適切な判断をする能力を鈍らせてしまいます。

前進していればそれで満足である。
ありのまま、自然な状態でいることこそ素晴らしい。

このように考えることによって、
必要以上の欲望に駆られたり、心を乱れさせたりすることがなくなります。

何事に対しても、ほどほどに、限度を意識して向き合いましょう。

感情の手前には、「判断」があります。

これは自分にとって不都合だ、望ましくないと判断することによって、
負の感情が湧き起こるのです。

もしも、すべての事象を受け入れる心の状態、理性的な状態があれば、
感情や欲望に支配され、怒りの感情に流されることはないでしょう。

「君を悩ませているのは、君の判断だ」

とマルクスは説いています。

また、自分と相手の課題を切り分けるという視点も大切です。

これは有名な著書である、アドラー哲学の「嫌われる勇気」
にもありますが、

目の前に起きている問題が、誰の問題なのかを判断する。
そして自分と相手を切り分けて考えることが大事だと。

このような姿勢はもしかすると、相手からすると冷酷に見え、
嫌われてしまうかもしれないけれど、それでいいのです。

嫌われることを恐れ、自分を押し殺す。
自分の意見を変える。自分の感情を無視するのは、理性的とはいえません。

感情や欲望を理性によってコントロールすることを、
アパテイアと言います。これは不動心とも訳され、怒りの感情に対抗します。

不動心を心がけ、理性的に、心穏やかに生きれるよう心がけましょう。

日々生きている中で、理解できない相手に対して、
怒りの感情が湧くのも仕方ないですが、

この記事を思い出していただき、
不動心を心がけることによって、あなたの心は強く成長することでしょう。

怒りが湧くかどうかは、自分の視点の置き所、
自分の判断にかかっているんだということだけをお覚えておいてください。

怒りに流されたまま、次の作業や人に向き合うと、
悪循環を生み、衝突や疲労の連続となるでしょう。

ほんの少しの時間でもいいので、
ゆっくりお茶を飲んだり、1分間瞑想をしたりといったことをしてみるのも有効です。

この記事が、日々に少しでも役立つと幸いです。
最後までお読みくださり、ありがとうございました。

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