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【書店さまが選ぶ当店のイチオシ!】

『仕事と人生に効く教養としての映画』伊藤弘了著
紀伊國屋書店新宿本店 3階担当 石井美幸さま
【取材・文】PHP研究所東部書店普及部 押条征一郎

『仕事と人生に効く 教養としての映画』は昨年7月末、15冊の仕入れから始まりました。これまでも、ビジネス書コーナーで映画に関する書籍を展開したことはありましたが、そこまで動くことはありませんでした。ですが、本書は3階ビジネスの棚前1面で、展開当日から毎日1冊ずつ売れました。「これはもっと売れるかも!」と思い、すぐに50冊の追加を行い、1階の話題書コーナーでも展開を始めました。

すると1階だけで、3日間で15冊売れました。それから当店ではビルの耐震工事が始まり、1階での展開はできなくなりましたが、その後は新たに新刊話題書売場となった2階で展示、3階のビジネス書コーナーではワゴン展開を行いました。いまでは累計300冊近く売れており、全国の書店のなかで販売1位とのことです。

紀伊國屋書店新宿本店A

この本が売れているポイントとしては、通常の映画批評や作品紹介本ではなく、タイトルどおり「教養」を学び得る本であることが、お客様、とくにビジネスパーソンから支持されていると思います。映画は娯楽物として捉えられがちですが、映画とはそもそも歴史や哲学からトレンド(ファッション)や音楽まで、あらゆる「教養」が詰まったコンテンツだと思います。本書でも著者は、映画を意識的にみれば、感性が磨かれ、知識が上積みされると述べられています。図らずもお家時間が増え、じっくり時間をかけて過去の名作映画に触れたいというニーズはあります。さらにこれから2月~3月上旬にかけて、アメリカではアカデミー賞、また日本でも日本アカデミー賞が発表されます。お客様にアピールして売り伸ばす要素はまだまだありますので、引き続き展示強化を行なって参ります。
 ちなみに新宿は「映画の街」と言われるほど、TOHOシネマズ、新宿ピカデリー、新宿バルト9、テアトル新宿とたくさんの映画館がございます。当店も別館の映画コーナーで、映画関連の書籍も豊富に取り揃えております。ぜひ、そちらにもお立ち寄りいただければ幸いです。

 当店の開業は創業1927年(昭和2年)と同時になります。現在の紀伊國屋ビルディングは1964年(昭和39年)に竣工、2016年(平成28年)に東京都選定歴史的建造物に選定されました。ただ、現在は前述のとおり営業を続けながら耐震工事中でございます。2022年の秋以降にリニューアルオープンの予定ですので、新しくなった新宿本店をみなさまにご覧いただきたいと存じます。引き続き、どうぞよろしくお願い申しあげます。