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開催レポート 『アルコール問題のある従業員の休職・復職 ~アルコールリワーク復職支援の現場から~(事例を通して)』

こんにちは、産業保健師サロンGrowthです。

先日、2024/6/17『アルコール問題のある従業員の休職・復職 ~アルコールリワーク復職支援の現場から~(事例を通して)』を開催しました。

産業保健の現場もアルコール問題で休職するケースはそこまで多くないかもしれません。適正飲酒を超えたアルコール摂取をされていても、問題が隠れてしまって見えない状況の方も多いと思います。


今回は前回(『アルコール課題をもつビジネスパーソンへの支援とは?』)に引き続きアルコール外来/アルコール問題の休職者リワークを担当されている心理士の河西先生(白鵬クリニック)をお招きして、アルコールの休復職支援について講義と事例を使って解説を入れていただきながら、支援について学びました。

概要


①講義:アルコール問題がある従業員の状態像と休職 など

②アルコール問題で欠勤し、休職に至り、復帰する事例を使った個人ワークと解説


①講義のポイント

・アルコール依存症はお酒を長期間に大量に飲んでなる病気

・コントロールして飲むことができなくなるコントロール障害

・離脱症状(依存性のある薬物・酒などの反復摂取を中止することから起こる病的な症状)⇒アルコールを摂取することで離脱症状が緩和⇒連続飲酒に陥る

・進行性でベルトコンベアのようにだんだん悪くなる慢性疾患 早期介入が大事!


産業保健師のかかわり方のポイントは、本人とつながり、正直にSOSが出せる関係性を作ることで、アルコールのことを責めない、脅さず、リスクや心配は率直に伝えつつも、味方となり、安心してお酒のことが話せる関係となること。

専門医を受診することのメリットや重症化を防ぐためにも早期の受診へつなぐことも必要。 


②アルコール問題で欠勤し、休職に至り、復職する事例を使った個人ワークと解説

休職時など健康相談時のアセスメント、受診のアプローチ、休職時に聞いておくこと、退院直後の復職したときのリスク、復職が可能なレベルの回復の評価ポイント、復職準備に関する本人、職場、会社方針などの情報整理のフレーム、復職後のサポートについて個人ワークを実施。それぞれに解説をいただきました。

今回の講義では、アルコール課題の方は意識朦朧としているなかでも、保健師の「治療後のお帰りを待ってますよ」というサポーティブな声掛けや対応は覚えておられ、リワーク中もその保健師さんの言葉を励みに復帰に向けた訓練に取り組んでいる、という、従業員ー支援者(保健師)の関係性や本人の治療のモチベーションにつながっているとのお話がとても印象的でした。

アルコール問題者への対応は難しく、長期的にかかわるようになることもありますが、保健師の声掛けが治療に役立っていることを意識しながら関わりをしたいと思いました。


次回の産業保健師サロンGrowthは7/17(水)12:10-13:00

『未経験から産業保健師になった私の現在地』~4年間の成功と失敗とこれから~ と題して開催します。


これから産業保健師として活躍していきたい方に向けて、未経験より入職しリーダーにまで成長した保健師による体験・様々な事例をご紹介します。

参加費無料で、顔出しも不要ですのでお昼を食べながら、ラジオ感覚でお気軽にご参加下さい。
皆さまのご参加をお待ちしております

詳細・お申込みはこちら http://ptix.at/2JOm4Z


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