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「女帝エカテリーナ」を読んで。

563回目です。φです。

今日は「これを読み切る!」と決めていたコミックがありまして、無事完遂しました!コミック読むの難しいですね!

図書館で全3巻まとめて借りたので、一気読み。コミック借りたの初めてで、実はコーナーがあることすら知りませんでした。ちょっとタイトルが目に留まって、ほいほいされました(笑)

前から興味はあって、ある程度のことは知っていたのだけど、詳しくは知らなかったエカテリーナ二世の人生。彼女に興味を持ったのは奇しくもフィンランド。彼女の名前の道(?)があったんですよね、フィンランドのロシア建築物が並ぶ地区で。

ロシア風の建物を見て、ロシア正教会の教会に入って、ロシア人が経営するカフェでお茶して。ロシアな数時間を過ごした際に見つけました、そのお名前。

女傑と言っても、女帝と言っても相応しい人物。私はそう思います。諸々含めてもね!

今日読んだのはこちら。「女帝エカテリーナ」。著者は池田理代子さん。「ベルサイユのばら」の作者、というと分かる方が多いかもですね。

私はベルサイユのばらを美術館で見て、「すっごく目が輝いていらっしゃる…!」とびっくりしました。博物館でも見たかな、グッズだけ。博物館のグッズではヨーロッパの貴族風な衣装を着た方々が描かれていて、タイトルを見て「ベルサイユ…フランスか!」と印象に残りました。コミック自体は知らなかったけれど、とても強烈に記憶しています。

美術館では、実際の衣装が飾ってありました。まぁヨーロッパって感じのドレス。お客さんがたくさんいたので、すごく人気のあるコミックなんだなぁと。

まぁそんな作者さんがベルサイユのばらの方だとは知らず、ただ「エカテリーナ二世をさくっと知りたい!」と手に取りまして、読破。結論から言うと、とても素晴らしいコミックでした。コミックならではの読み方をしないといけないので、しばらく「コマってどっちに進むんだろう?」と試行錯誤で読み進めました(笑)

逆のZ型で読んでいけばいい感じになるんですね!右上、左上、真ん中の右左、そして右下、左下…みたいな。で、吹き出しは右にあるものが基本的に一番に来る会話文。3巻読み終わって、やっと取得しましたこのスキル。次からはもっとスムーズに読めそうです!やったね!

コミックのすごいところは、人物たちの会話文でどう物語が進んでいき、内容が会話に詰まっているということ。小説だとどうしても風景の描写や衣装の描写を文字にするため会話から離れてしまうことが私にはあります。会話読んでたら「あれ、登場人物って誰だったっけ」という具合に。

エカテリーナが衝撃を受けた建物もとても細かく描かれていて、当時のドレスも細かく描かれている。髪型等は本来のものとは異なる、ということがあとがきに書かれていました。私にとってはエカテリーナは黒のウェービーな髪型で描かれていたので、分かりやすくてよかったなぁと思います。彼女の肖像画は白髪だけども。多分カツラですが。

細かいところですが、扇の使い方が優雅だなぁと思いました。肖像画に描かれる扇はどういった目的で使われていたんだろう、と疑問に思うことが多くて、それが解明しました。私にとっては映画より分かりやすいかもしれない、コミック。動かないし、人物が判断できるから。どう理解すればいいのかに悩むシーンはあったけれども。「なぜそこでキリっとした表情なの?」とか。

彼女の人生は波乱万丈です。外交に関して書くだけでも膨大な量になるだろうし、彼女がロシアに来るに至った理由を書くのも、心情を書くのも、莫大な量になると思います。彼女が集めた芸術品や、人間関係も盛り込むと…辞典並みにはなるんじゃないかなぁ。まぁそれが私を長い間「エカテリーナ二世について知りたい、でもちょっと面倒」だと思わせた理由でもあるのですが(笑)

このコミックは3巻、確か3時間も掛からなかった。本の半分以下の時間で読めるのかもしれません。予想ですが。けれども彼女について知ることは十分にできたと思います。これから彼女に関しての本を読んでも、予備知識以上の知識を身につけることができたのでさくさくと進められそう。

池田さんの表現力もあるとは思いますが、とてもドラマチックです。あと美しい。こじれた人間関係もあったりしますが、それもエカテリーナ二世の魅力に思えるような描き方がされています。個人的に、すごくおすすめです。

このコミックは1994年に登場したようです。ですが、その年月を感じさせないほど鮮やか。絵のタッチは今のものとは異なるのでしょうけれど、素晴らしい作品だと思います。…とは言っても、私が知っている絵のタッチというのは認知度の高いアニメ、広告に載っているようなイラスト、程度ですが(笑)

これはおすすめしたい。そしてメルケル首相がエカテリーナ二世を尊敬する理由が分かったような気がします。晩年は除くとして…。

歴史が嫌い、苦手、覚えられない、という方にこそ、こういったコミックでの学習はおすすめです。私も日本の歴史の一部はコミックで学びましたし、その経験から歴史が身近なものとして考えられるようになったし、歴史好きに発展する要因にもなったと思います。

ロシアって近い国だけど未知の国で、おそロシアとか言われる国で、ヨーロッパなのかアジアなのか謎の国で、…と、お隣さんにも関わらず謎が多すぎます。少し距離を縮めたいなぁと思っている方、このコミックはおすすめです!

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