「北欧諸国はなぜ幸福なのか」を読んで。Part2
506回目です。φです。
昨日読んだ本で、「これだけでも日本に浸透すれば」と思ったことがあります。前日に続いて同じ本について語ることは、私としてはめちゃくちゃ珍しいと思うけれど、それについてどうしても書きたい。ので書きます(笑)
昨日読んだ本。こちらです。「北欧諸国はなぜ幸福なのか」。
私がこれについて書いたnote、とりあえず置いておきます~急に前の話をしだすかもしれませんので!
さて、私の現状について少し書いておきます。私は障がいがあって、色々と社会復帰をやってみましたが上手くいきませんでした。就労移行には2回行った。ハローワークの障がい者訓練も含む。どちらとも客観的に「就職可能」と言われるスキルでした。ソーシャルスキルも問題なく、自分の特性も理解している。環境さえ自分に合うものが見つかれば、問題なく就職し働き続けられるだろう。そう言われていました。ずっと。
アルバイトも色々とやってみた。しばらくは問題ないけれど、身体的な理由で続けられないものがほとんど。関節の形成不全だったり、聴覚や感覚の過敏さだったり。
能力はある。でも無理になる。結果として続かない。
それがいつも私の仕事のまとめの一言になりました。これをやった、これもやった。でも続けられない。3か月の仕事で、ストレスやらなんやらで半年くらい休憩が必要でした。働く:休憩=1:2、という、どう考えても成り立っていない法則です。私の就労事情というか。
そんな私が、この本で「これだけでも日本に浸透すれば」と思う章がありました。「女性や障害者が活躍できるスウェーデン流の仕組み」という章です。
引用します。
「それまで埋もれていた人材を、例えば100働けなくても50働いて才能があるのだったら、その人は50働いてもらえばいいとしたわけです。日本だと、もう100働けないのであればゼロだねという扱いで、埋もれさせてしまうわけですね。」
「障害者についても、同じです。障害があるから働けないという人に対して、日本では少しでも障害があると働けないことになってしまう。例えば、20しか働けないといったときに、『働かなくていい。ゼロだ』とやってしまう。」
私は「ここまではできる、でもこれから先はできない。だからここだけでの私の能力を買ってほしい」と思ったことが多々あります。それを訴えたこともあります。そうすると、「そこしかできないのならいらない」「やってみたらできる、努力しなさい」と言われました。
他にも、具体的には「電話ができない、電話以外の仕事ならできる。電話は代わりの仕事で埋める」と言ったこともある。ですが、「電話ができないのならいらない」と言われるわけです。それで何社も断られました。
身体も精神も、障がい者である限りは不可能なことはあります。努力云々じゃない。目が見えない人に対して、「ホワイトボードの文字を読みなさい」というのと同じです。
視力に困難を感じている方、気を悪くしないでくださると助かります。この例えをたくさん耳にしたので、この文章で表現させてもらいました。それ以外に私には意図はありません。
もし、多くの企業が「じゃあ働けると思うところで存分に働いて」と言ったのなら、どれだけの人材が救われるだろう。満足して働けるだろう。と私は思います。
私視点の意見になりますが、能力がない人に無理をさせて働かせても、それは企業側にとってマイナスでしかないのです。客観的に言うと。スキルトレーニングをさせるだけ無駄とも私は思っています。自分を通して。
私にいくら電話の取り方、応対の仕方を学ばせても、情報を聞き取れないのであればどうしようもありません。私の能力の改善のために使った時間と労力が無駄になるだけ。私のためにもならなければ、企業のためにもならない。
「この人はこれをやれば能力が使える。効率的に働かせるには?」という視点が必要なのだと思う。言い方は悪いかもしれないけれど、人を”労働力”としてだけ見る。このロボットは〇〇に特化している、だからこの仕事をさせる。そんな一歩引いたような視点での、仕事観を持つ必要があると私は思います。
いくつかの企業で言われた、「努力しなさい」、「気合が足りない」。そういったメンタルの問題にするには、会社組織にとって無駄になるものが多すぎます。
ルンバに紐をくっつけて「はい、なんだかできそうだからタンス動かすのが君の仕事!」と考える人は少ない…もしくはいないと思います。ルンバはフローリングを綺麗にするために開発されました。それに特化しています。だからフローリングを綺麗にする、という仕事に従事させる。当然です。それと同じような考え方が、人に対しても用いられるといいのに。私はそう思います。”適材適所”、というか。
これから、働く意欲がある人が満足して働ける環境になればいいな。働く意欲を失ってしまった人も、これなら働けるかも、と自信を持てる環境であればなおいい。働きたい、でも前のようになったら。そう尻込みしてしまう環境がなくなってほしい。働ける場所を求めて彷徨い続けている、私はそう思います。
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