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「SDGs思考 2030年のその先へ 17の目標を超えて目指す世界」を読んで。

612回目です。φです。

今日も「この本を読み切る!」という誓いを朝に立てまして…一気読みした方が内容覚えやすいし、中途半端な気持ちにならないで済むと思っています(笑)

隙間時間に読み進める、というスタイルには結構なスキルがいるんじゃないかなぁ。私は気になって止まれなくなる。

ドストエフスキーを私に読ませたら、何日徹夜するのでしょう。気になります。ずっと起きてないといけなさそうです。

さて、今日読んだ本はこちら~!

この本の目的は、「本書を読めば、SDGsが目指す世界がどのようなものか、またその世界へ向かってどのような企業活動を起こしていくべきなのか、「2030年のその先」へ向かうための、たくさんの気づきやヒントを得られるはずです」というもの。

私自身関心があったし、それなりに知っていると思っていたSDGsですが、単体として知っていただけだと分かりました。企業の取り組みやSDGsがどういう経緯で生まれたか、ということは知らなかった。とても勉強になったと思います。

ちなみに、SDGsとは「持続可能な開発目標(SDGs)とは,2001年に策定されたミレニアム開発目標(MDGs)の後継として,2015年9月の国連サミットで採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」にて記載された2030年までに持続可能でよりよい世界を目指す国際目標です。17のゴール・169のターゲットから構成され,地球上の「誰一人取り残さない(leave no one behind)」ことを誓っています。 SDGsは発展途上国のみならず,先進国自身が取り組むユニバーサル(普遍的)なものであり,日本としても積極的に取り組んでいます。」というもの。外務省のページから引っ張ってきました。

最近では街中でも見ることがありますね、このシンボルやサインたち。なんとなーく知っている、という方にこそこの本をおすすめしたい。

私がこの本を読んでいて、印象に残ったことから書きます。

この本は2020年9月に出版された本で、すでにコロナのことが書かれています。コロナというものの中で、私たちがどう生きるか。環境よりも人命優先のこの時代、どう環境への取り組みを進めるか、といったこと。

コロナとの時代であっても、「誰一人取り残さない」ということが大切、とあります。しかし、本にある負のSDGドミノというものを見たら、「まさしく起こっているじゃない」と思ってしまう。

1.パンデミックの発生により
2.経済が打撃を受けると
3.経済的弱者にしわ寄せがいく
4.特にこのしわ寄せは途上国を中心に女性に集中し、
5.消費・次世代教育・技術革命を圧迫する
6.このことがさらに格差を助長し
7.貧困層の最低限のニーズが満たされなくなると
8.イスラム国のような過激な思想が出現し平和が壊れる
9.さらにこれにより格差が広がると
10.地球環境の破壊や汚染が進み人が住めない惑星になってしまう

というものです。60ページに書かれてあることを引用しています。

すでに、4、もしくは5まで起こっているのではないかと私は思います。5.の次世代教育、今教育を受けている世代は学校に満足に行くことができていません。大学はオンラインでの授業が続いているところもあります。すでに退学や休学の嫌な数値も現れてきています。まぁ、どの年であっても退学休学はあるので、その数値との比較が難しいとは思いますが…少なくとも、例年とは異なる事態によって彼らの学ぶ自由が侵害されていることは確かだと思う。

そう考えると、次世代教育はすでに影響を受けている。

日本は途上国ではないけれど、4.のしわ寄せははっきりしてしまったと思います。女性の自殺者の数は、ニュースになっているほど。

世界的にも、DV等の被害が増えていることは確かなのだとか。女性だけ、ではないとは思いますが、少なくとも女性は含まれている。

SDGsというよりはコロナについてのことを書いていますが、SDGsと無関係ではない。私はこの本を読んで思いました。ほんと、勉強になる。

さて、コロナは置いておいて。

日本での様々な問題、未だに隠されている問題はSDGsという面から見ると、浮き彫りになるようでした。エネルギー問題、環境問題、性別による差別の問題…どれもこれも、のらりくらりとしている、そう感じます。もちろん、必死に活動している人はいる。例えば別性に関するものとか、LGBTQに関するもの、雇用の格差に関するもの、などなど。声は上がっているのです。KuTooやMeTooのように。

先進国と言うのなら、率先してやらないと。自分たちだけの利益を求めていたら世界から見放される。どの消費者からも見放される。企業はこの危機感を持った方が良いかもしれない。取り組んでいる企業はあるけどね。

誰ひとり取り残さない。とても理想に思える。けれど、これをただの理想としてしまうのは良い社会に向かわない意思表示みたいなものだ。理想を掲げたら、それに向かって努力する、そうやっていくうちに理想が現実になる。

障がい者への合理的配慮に関する記述などを読んでいると、当事者として私は「まぁそうだったらいいよね」と思う。まだ配慮が浸透してはいないと感じています。この「そうだったらいいよね」が、多くの人からなくなる日が来ることを願うばかりです。ひとりひとり、そして大きな社会的パワーを持つグループが、力を合わせたら目指せると私は信じます。

まとめると、「SDGs思考 2030年のその先へ 17の目標を超えて目指す世界」は考えるきっかけになる本であり、今生きる人間として責任を感じる本であり、学ぶべきこと、知るべきこと、を伝えてくれる本でした。多くの人に手に取ってもらいたいな、と思います。

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