目的別に考える資料作成
資料作成における目的とは?
資料作成において、明確な「目的・ゴール」を設定することは非常に重要と言われていますが、その種類は決して1つではありません。
情報伝達や意思決定、モチベーション向上、教育など、活用シーンに応じて目的は様々です。
この記事では、プレゼン資料作成における主な目的4種類を、それぞれの役割とアプローチ例と共にご紹介します。
資料作成時の参考になれば幸いです。
①情報提供を目的とした資料
まず1つ目は、情報提供を主な目的とした情報提供型資料です。Informative Presentations(インフォーマティブ・プレゼンテーション)とも呼ばれます。
具体的な資料として、
調査報告書
オンラインセミナー
ノウハウや活用事例をまとめたホワイトペーパー
などが挙げられます。
この情報提供を目的とした資料は、読み手や聞き手の「理解」を助け、知識を与えられることがポイントです。
提供する情報は正確であることはもちろん、受け手の前提知識レベルにあわせた状態であることが重要です。
要素をビジュアル化(グラフ、図表、画像)し、情報を視覚的に整理することで、より効果的に伝えることができます。
資料の枚数が多くなった場合は、目次の追加やセクション分けといった情報整理の工夫があるとより分かりやすい資料になります。
PHAINO DESIGNの制作実績ですと
EdTech World Forum 2021の参加レポート
などが該当します。
②意思決定を目的とした資料
2つ目は受け手に決断し、行動を起こさせることを目的とした意思決定型資料です。
Decision-making Presentations(ディシジョン・メイキング・プレゼンテーション)とも呼ばれます。
具体的な資料として、
投資家向けピッチ
営業資料
提案書
などが挙げられます。
意思決定を目的とした資料は、製品やサービスの魅力を伝え、契約や購入につなげることが目指すべきゴールとなります。
プレゼンの後に「何をしてほしいか」という次のアクションが明確であることが重要です。
単に情報を伝えて終わるのではなく、お問い合わせフォームや資料請求のリンクを資料内に入れるなど、CTA(Call to Action : 行動喚起)の要素を組み合わせると効果的です。
この意思決定型資料は、ターゲットに応じて重要とする情報も異なります。
例えば新規顧客や取引先をターゲットとする営業資料・提案書の場合、ターゲットが抱える課題を明確にし、その解決策や改善案をアピールすることが重要です。
一方、投資家向けのピッチ資料では、投資する利点やROI(リターンオンインベストメント:投資利益率)などの具体的な利益を強調することが必要です。
特にピッチ資料の場合、一般的なプレゼン資料とは資料の構成が異なり、
・スライド1枚あたりの文字数が少ない
・プレゼンター(話者)による口頭での進行
・時間制限がある場合も考えられる
といった特徴がありますので、ピッチ資料を制作する際は経験者に相談することがおすすめです。
PHAINO DESIGNの制作実績ですと、営業資料として
などが該当します。
③コミュニケーションを目的とした資料
3つ目はコミュニケーションを目的とした資料です。
英語ですとMotivational presentation(モチベーショナル・プレゼンテーション)が近いもので、直訳すると「モチベーション向上型プレゼンテーション」となりますが、コミュニケーション型資料という方がわかりやすいでしょう。
具体的な資料として、
カルチャーデック
採用ピッチ
メンバー紹介等社内イベントで使用されるプレゼン
など挙げられます。
このコミュニケーションを目的とした資料の場合、企業文化や社風・そこで働くメンバーなど、「人」に焦点をあてていることが特徴です。
聞き手の意欲や共感を高め、パフォーマンスの向上やより活発なコミュニケーションに繋げることが目標となります。
情熱や共感を引き起こすストーリーテリングの活用、具体的な成功事例やインスピレーションが沸く素材(オフィスや社員の写真など)といった要素を組み込んだアプローチが効果的です。
例えば採用ピッチでは、聞き手の「価値観」にあわせたメッセージを資料で伝えることで、「この会社で働きたい」「この人たちと働きたい」という共感を呼び起こすことが重要なポイントです。
カルチャーデックの場合、社外の採用目的での活用だけでなく、社内のメンバーに向けてモチベーション向上を図る内容や、企業として目指すビジョンやミッションをいつでも見返せるように、「会社らしさ」を感じる資料であるとより良いでしょう。
PHAINO DESIGNの制作実績ですと
などが該当します。
④教育を目的とした資料
最後の4つ目は、教育を目的とした教育型資料です。
Educational presentations(エデュケーショナル・プレゼンテーション)とも呼ばれます。
具体的な資料として、
研修資料
講義資料
マニュアル資料
が挙げられます。
教育を目的とした資料の場合、学習者が効率的に学べる構成と、知識を定着できるようにするための工夫が必要です。
明確な学習目標を設定し、コンテンツ(学習内容)を適切に構成す教育設計の知識が必要となりますので、eラーニング制作会社やその道のプロフェッショナル・専門家に制作の協力を仰ぐとよいでしょう。
研修資料やマニュアルは枚数が多くなりがちですが、章やセクションごとに段階的に情報を伝えたり、外部ツールを利用して学習履歴や進捗度・知識定着のためのクイズなどを組み込めるとより効果的です。
オンライン講義やセミナーの場合、スライドサイズは16:9で問題ありませんが、マニュアルといった印刷して使用する可能性が高い資料であれば、スライドサイズはA4サイズか・縦長のレイアウトの方が適切かどうかもあわせて確認しましょう。
複雑な内容の場合、視覚的な教材(動画やアニメーション)や具体例を使用して理解を促進することも重要です。
一方的に説明するだけの資料では参加者の集中力を保つことが難しいので、セミナーや講演の場合は、対話的な要素や実演を取り入れて参加度を高める工夫を取り入れるとよいでしょう。
PHAINO DESIGNの制作実績ですと
心理的安全性を構築するコミュニケーションとラポール | 株式会社ITSUDATSU様のメディア記事用図解
などが該当します。
資料作成の目的をしっかりと設定すること
以上のように、資料作成(プレゼンテーション)の主な目的として
情報提供
意思決定の支援
コミュニケーション促進
教育
の異なる4つのタイプをご紹介いたしました。
その他にも細かく分けると様々な種類がありますが、それぞれの目的に適したアプローチと具体例を理解することで、効果的なプレゼンテーションに繋がります。
目的を明確にし、読み手・聞き手のニーズに合わせたメッセージを伝えることを意識した資料作成が大切です。
資料作成、ビジネス用図解作成のご相談はPHAINO DESIGNのWEBサイトもしくはココナラからお気軽にお問い合わせください!
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