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沢山の古楽系の演奏家に「なぜ後半はこんな奇天烈な旋律になっていくのか?」と問われた作品(バロック風のチェンバロ曲を作曲)
こんにちは。
葬儀のオルケスタ「墓の魚 PEZ DE TUMBA」
の作曲家です♪
先日「墓の魚」の
新作動画をアップしましたので、
お知らせさせていただきます♪
今回は、オリジナルで私が作曲した
「アリア」という
宮廷風(チェンバロ)音楽となります。
作曲家・黒実音子(私)
演奏者・山角倫代
今回の曲で使われている
チェンバロという楽器は、
ルネサンスやバロック時代に
活躍した鍵盤楽器で、
ピアノとは全く異なる
構造、音を持っています。
![](https://assets.st-note.com/img/1709969958534-1bXNoOQ5j8.jpg?width=800)
残念ながらピアノが登場した後、
徐々に使用される事が無くなり、
メインの音楽舞台からは
姿を消していきました。
現代では、
この手の楽器を使用するのは
一部の好事家だけとなった訳です
(クラシックの中でも
古楽と呼ばれるジャンルが
この楽器の
主な活動の場です)
チェンバロは、ピアノと異なり、
複数の旋律を同時に鳴らした時に
(例えば対位法)、
その旋律の流れ(存在)が
ピアノよりも浮き出やすい・・
という特徴があると
私は思います。
なので、
チェンバロで奏でるべき曲
というのは存在し、
そこが作曲家の
こだわり処ですね。
![](https://assets.st-note.com/img/1709971818545-n1P4X3jySY.jpg?width=800)
ちなみに、この曲は
独立した小品という訳ではなく、
「コンキスタドール達の夢」
という作品集の中の
「役に立たない者達のロンド
(RONDÓ PELANAS)」
という歌曲の
前奏曲として作られました
(「アリア」というタイトルの作品は
「墓の魚」の作品の中に何曲もあるので
混乱の元です(笑))
![](https://assets.st-note.com/img/1709970562690-1qh3E3E7sl.jpg?width=800)
「コンキスタドール達の夢」
という曲集は、
コンキスタドール
(南米などを征服した白人の探検家達)
が主軸の話というより、
征服の悲劇と、混沌と、
それがもたらした物語・・
悲喜劇(トラジコメディ)的な
人間の文明そのもの・・
を扱った作品なので、
「第一の月」
「インテルメッゾ」
「第六の月」
と呼ばれる作品以外は、
直接はコンキスタドールとは
それ程、関係なかったりします
(ただし、ハワイは
ポルトガル移民と関係があります)
楽曲ジャンルや形式もバラバラで、
共通項を詩的主題の中に
見出すしかなく、
なかなか難しい曲集です。
作品は以下の構成になっています。
◆「アリア」
今回のチェンバロ曲(バロック)
◆「第1の月 荒唐無稽な叙情 ~棺の犬~」
南米の過去の歴史を歌った曲(ファド)
◆「インテルメッゾ 神仰ぐ蛆の栄光を!! ~墓碑銘のタンゴ~」
南米を題材にした作品(タンゴ)
◆「第2の月 〜プエルタ・ティエラの色男〜」
スペインの遊び人の歌(ミュージカル)
◆「第3の月 鱈の賛歌」
ポルトガル漁師の歌(オペラ・ブッファ)
◆「第4の月 〜ジプシー女の大詠唱〜 {役に立たない者達のロンド}」
スペインのヒターノの歌(ミュージカル)
◆「第5の月 終祭唱〜モンパルナスの墓守~」
フランスの墓守の歌(ミュージカル)
◆「第6の月 過ぎ越し祭唱」
南米をテーマにした歌曲(サンバ)
◆「第7の月 〜夜の魂の島について〜[結詩]」
ハワイを舞台に死と命の営みを歌った曲(ハワイアン)
◆「アリア」
同じアリアが再度奏でられる(バロック)
さて、「アリア」の旋律は、
バロック風とは名乗っていますが、
主題の後半には
「墓の魚」独特の
奇妙な(際どい)旋律へと
変化していきます。
それはつまり、
[この世の美しい海には、
常に腐敗した魚の悪臭が漂い・・]
という
私の全作品に共通するテーマが
そこにこそあるからです(笑)
他にも、この作品の楽しみ方としては、
前奏曲ですので、
この「アリア」の旋律(主題)が、
本編である
「役に立たない者達のロンド」
の中にも登場しています。
興味がある方は
そちらも
ぜひ、見つけてみていただけますと嬉しいです。
↓↓↓
という訳で、
本日は「墓の魚」の
新作動画のご紹介でした♪
こんな作品を日本で制作していく
私や、
葬送のオルケスタ
「墓の魚 PEZ DE TUMBA」を
今年も
よろしくお願いいたします~。
【1000視聴突破ありがとうございます♪】
「墓の魚」のラテン詩と、
メメントモリ曲の融合した
第一弾・配信コンサート
「死んだ珪藻とマキシロポーダのミサ」
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