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インスタグラムでラテン詩画集始めました(詩は簡単な言葉で書かないと駄目なの?)

こんにちは。
「墓の魚」の作曲家です。

私はスペイン南米舞台の
キリスト教や、ラテンをテーマにした
を書いているのですが、
この度インスタグラムの方で
詩画集を始める事にいたしました。

つまり、
同テーマで写真も撮影しているので、
写真に添えられた
詩を投稿していく感じです。

まだ始めたばかりですが、
良かったら、ぜひフォローよろしくお願いいたします♪
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【「墓の魚」のインスタグラム】
https://www.instagram.com/la_tumba_neko.kuromi/

さて、本日は、
私の書くラテン詩とは何か?
ちょっとお話したいと思うのですが、
その前にラテンの世界における詩について少し。

■■■ラテンの世界の詩には死が付きまとう■■■

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ラテンには常に影や悲しみが付きまとうんですよね。
日本人の持っている
【ただ、陽気】というサンバを含む
ラテンのイメージではなく、
もっと濃厚な影を引きずる
熱と詩と夜の世界なんです。

そもそも、例えば
「フラメンコは情熱」
なんて日本人は言いますが、
日本人はそのままの日常の感覚で情熱の真の意味を
理解する事は難しいのではないかと思います。

情熱とはパッション。
パッション(passio)の意味は
元々は
受難苦しみ信仰です
(今もラテン圏ではその意味が大きい)。

例えば、政治、迫害、貧困・・・
その苦しみを信仰受難に照らして、
ラテンの詩人達は詩を書きます。

だから彼らにとっての詩は、
心の繊細な暇人の嗜みではなく、
貧民や弱者の生きる血の苦しみ、
信仰を持ちながらの
神への怒り
でもあるのです。

■■■弔いの儀式としての芸術■■■

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そのせいか、南米ポルトガルでは、
今もが何より重要視され、
大切にされているのに対して、
日本では詩は虫の息となっている文化です。

現実を忘れる為に娯楽を作り、次々に消費し、
与えられた安定の中で夢見て生きる現代日本人には、
信仰という
現実の中の神の哲学である
[情熱]は最もわかりにくいものかもしれません
(例えばサウダージなど)

リアルを忘れる為の娯楽を芸術と呼ぶ国(日本)と、
リアルを生々しく描き、喪失に対峙する為にこそ
芸術を発展させた国(ラテン)における
詩の扱いの違いは大きいのです。

ラテン世界やキリスト教圏の
[凍える夜に、
路地で命の危険を感じながら死者を見た詩]

とか
[政治と貧困に苦しめられ、
そこに社会の呪いを見る文学]

というのは、
ファンタジーというより、
現実の人生の結晶であり、
理不尽さに殺された友や、
死んだ誠実さへの供養の儀式の様なものなので、
それは日本文化の様に
楽しい[娯楽]として需要があるか?
商業として金になるか?

などの視点だけで語れるものでもありません。

ラテン世界の芸術に対する誠意
(頑固な程の宗教性と誠実さ)は、
むしろ日本の創作家さん達も、
ガンガン取り入れるべきだと思うんですよね。

何度も言いますが
ラテン世界で愛される
[大衆の中の詩]というものは、
商品というよりも、
弔いの儀式(日本での葬式やお盆)に近いものだと
個人的には感じます
(利益や商用が絡む事はあっても根底部分が)。

例え、売れなくても、
自分の中にある
大切な世界を
儀式として表出、表現、具体化
する
って、素敵じゃないですか??

■■■「墓の魚」の詩は難解なのか?■■■

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さて、私の詩は難解だと言われます(笑)

スペインやポルトガルの
死んだ魚介類
嫌気性細菌
珪藻

の中に
ラテン・キリスト教的な神学を見つけ、
スペイン内戦、南米史
殺された気高さ、
貧困、

の中に
人生の魂の救済を描く
ミサの儀式の様な作品を制作しています
(ええ、わかりにくいですね(笑))

人間は一つの物質に複数の呼び名をつけますが、
私は、その人間の作りだした
隠れた言葉を見つけ出していく作業が好きです。

日本の詩人には
「難解な言葉ではなく、
わかりやすい日常の言葉だけで
詩を作るべきだ」

と語る人がなぜか多いのですが、
しかし、例えば
キリスト教のミサの儀式を、
渋谷の若者言葉で作ったらどうなるか?

と私は思うのです(笑)

全く雰囲気が変わってしまいますよね。
人生には、厳粛な場が必要な時もあります。

詩は娯楽ではなく、
弔いと真理の奉納の儀式なので、
作り手にとって大事な意味を持つ言葉で
作品に合った言葉で作らねば力を持ちません。

■■■人間社会の先入観をなるべく削ぎ落とす■■■

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私が詩の中で、
生物学や医学の用語を使用するのは、
人間社会の先入観をなるべく削ぎ落したいから
というのが大きいです。

[ウサギ]と書けば、
現代の社会では
[可愛いウサギ]
と変換されてしまいがちですが、
私が詩で伝えたいのは
[内臓を維持している毛皮]
であり、
[奇妙な齧歯類の闊歩する地球]
なのです。

だからこそ、もっと冷徹な、
数字の羅列の様な言葉
こそが必要なのですよね。

言葉の持つ力は偉大なので、
私は常に最適な名前を模索し、
そして何より特別な意味を持つ単語を愛します。

ゴキブリの研究者は、一般の人達が持つ
【ゴキブリ=不気味で不潔】
という以外の
ゴキブリの[真実の顔]を知るでしょう
(元々、ゴキブリは森林に住む森の掃除屋ですし)

そうした研究者の脳内にいるゴキブリは、
最早、多くの者が知るゴキブリという言葉では
伝えられない別の形をしているのでしょう。

ならば、詩の場合、
別の言葉で伝えたらいいと思うのです。
例えば
【ゴキブリ】

【ある網翅目】
と表現したらどうでしょう?

そうする事で[ヴァニタス的]ともいえる
人間社会とは別の視点で見た
この世界
が浮かび上がって来るからです。

[ウサギも、人類も、ウイルスも、
キリストの前では本質は同じである]

という事を伝えたい私の詩では、
時として生物は数式的な名で登場します。

時々、感想として
「ホドロフスキーの映画の様だ」
「ダリの映画[アンダルシアの犬]の様だ」

と言われる事も(笑)

ちょっと風変わりな詩だと思うかもしれませんが、
もし、良かったら、
読みに遊びに来ていただけますと嬉しいです♪♪

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