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シニアのねこさん・わんちゃん その1 何歳からシニアなの?

はじめに

どんな生き物もそうなのですが、ねこさん・わんちゃんも時間とともに歳をとります。そしてある時期から「シニア」と呼ばれる年齢になります。

ヒトの場合、「シニア」というと一般的には「高齢者」をさすようです。具体的には、WHOでは65歳以上を高齢者と定義しています。日本でも『高齢者の医療の確保に関する法律」で、65歳以上を高齢者とした上で、65〜74歳までを前期高齢者、75歳以上を後期高齢者と分けて定義しています。(ちなみに「改正道路交通法」では70歳以上を高齢者としています。)

一方で、ねこさん・わんちゃんの場合、なかなかピッタリの言葉がないせいか、一般的にはヒトでいう「中年期」からシニアと呼ばれます(ちなみに日本人では40〜64歳を中年期と呼んでいます)。


「シニア」って何歳から?

英語だと、ちゃんと(?)そのあたりの言葉があって、むしろ英語での定義をみたほうがしっくりくるかと思います。

まず、ねこさんのライフステージについて、AAHA(American Animal Hospital Association:米国動物病院協会)およびAAFP(American Association of Feline Practitioners:米国猫専門医協会)では、ねこさんのライフステージを、それぞれ次のように定義しています。

ねこさんのライフステージ

この表の「Mature Adult」以上、つまり7歳以上をまとめて「シニア」とよんでいるんですね。

わんちゃんの場合、大きさや犬種によって平均寿命の差が大きいので、わんちゃんのライフステージをAAHAでは次のように定義しています。

わんちゃんのライフステージ

そしてこの表の「Mature」と「Senior」をまとめて「シニア」とよんでいます。具体的には、小型のわんちゃんでは概7〜8歳くらいから、中型のわんちゃんでは6〜7歳くらいから、大型のわんちゃんだと5〜6歳くらいからがシニアだと考えてください。

平均寿命の半分を過ぎるとシニアということですから、日本人の平均寿命をもとにすると、やっぱりヒトでいう40歳くらいからシニアということになります。

40歳で「シニア」といわれるとモヤモヤする人が多いのではないかと思います。

ところが40代になると、「シニア」とよばれるのにはさすがに抵抗がありますが、確実に30代とは体が違っていることを痛感するようになります。これは経験するとわかります。




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