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スピークバディの「音楽から英語を学ぼう!」ミュージカル編【初級】Seasons of Love


みなさん、こんにちは!
オンライン英語コーチング「スピークバディ パーソナルコーチング」のコーチ、Motohiroです!

今回は「音楽から英語を学ぼう!」のプレイリスト第一弾「Musicalから英語を学ぼう」から Seasons of Love を紹介していきますよ!


⦅楽曲の背景⦆

この曲はブロードウェイで1996年に初演されたミュージカル RENT の中で歌われる、90年代のミュージカル界を代表する名曲です。
日本でもいたるところで耳にする曲なので、聞いたことがある人がほとんどではないでしょうか?

・ミュージカル RENT について

まず、この RENT というミュージカルについて少しお話ししましょう。

若干29歳のJonathan Larson(ジョナサン・ラーソン)という若き天才が La Boheme(ラ・ボエーム:プッチーニ作のオペラ)を題材に、現代風にミュージカル化させたのがこの RENT で、1996年の初演以来、物語の舞台であるニューヨークにて12年にも渡りロングランされました。

物語では、80年代の終わりを時代背景に、貧困に喘ぐさまざまな背景をもつ若者たちが、家賃も払えず、日々AIDSや薬物中毒の脅威に怯えながらも、懸命に生きようとする姿が悲しくも美しく綴られています。

・ミュージカル RENT で歌われる "Seasons of Love"

そして今回の楽曲、Seasons of Love は第二幕のオープニングナンバーとして、キャスト全員が横並びになり歌われます。厳しい現実の中で削られる時間、命、その価値はどうやって測ることができるのか、この歌を通して胸に迫ってくる感情は、なんと複雑で美しいものか、みなさんも何かしら感じていただけるものがあるのではないかと思います。

・作品成功の裏にあった厳しい現実

この作品の生みの親である Jonathan Larson は、1996年の初演を翌日に控えたドレス・リハーサル(実際の衣装を着ての最終リハーサル)を終えた夜に、大動脈瘤の破裂により突如命を落とします。
翌日のプレビュー公演初日を見届けることができずに人生を終えさせられてしまった現実が、物語の中で使われる印象的なフレーズ、No day but today(今日しかないんだ)という、人間はいつ死ぬかわからない、辛い現実の中でも今日できることを思い切りやって人生を謳歌したい、と望む物語と皮肉にも重なりました。彼の作品への献身と悲劇が、作品にさらなる想いを乗せてくれたことで、歴史に名を刻む成功を収められたのではないかと僕は思います。

それでは、本題の歌詞の方に移っていきましょう!

⦅歌詞と和訳⦆

525,600 minutes
(525,600分)
525,000 moments so dear
(愛おしい525,000の瞬間)
525,600 minutes
(525,600分)
How do you measure, measure a year?
(あなたはどうやって1年をはかりますか?)

In daylights, in sunsets, in midnights, in cups of coffee
(日が差した数で、夕暮れの数で、真夜中の数で、コーヒーを飲んだ数でも)
In inches, in miles, in laughter, in strife
(インチでも、マイルでも、笑った数でも、争った数でも)
525,600 minutes
(525,600分)
How do you measure a year in the life?
(あなたは人生の中の1年をどうやってはかりますか?)

How about love?
(愛ではどうだろうか?)
How about love?
(愛ではどうだろうか?)
How about love?
(愛ではどうだろうか?)
Measure in love
(愛ではかってみようよ)
Seasons of love
(愛の季節で)
Seasons of love
(愛の季節で)

525,600 minutes
(525,600分)
525,000 journeys to plan
(525,000の旅路を計画する)
525,600 minutes
(525,600分)
How do you measure the life of a woman or man?
(ある女や男の人生をあなたはどうやってはかりますか?)

In truths that she learned, or in times that he cries
(彼女が学んだ真実の数で、もしくは彼が泣いた回数で)
In bridges he burned, or the way that she died
(彼が見せた覚悟の数で、もしくは彼女の死に方で)

It's time now to sing out
(大声で歌うときがきたよ)
Though the story never ends
(物語は決して終わらないけど)
Let's celebrate, remember a year
(祝福しよう、そしてこの1年を覚えていよう)
In the life of friends
(友の人生の中に)

Remember the love (You got to, you got to remember the love)
(その愛を覚えていよう)(その愛を忘れないようにしないと)
Remember the love (You know that love is a gift from up above)
(その愛を覚えていよう)(愛は天からの贈り物でしょ)
Remember the love (Share love, give love, spread love)
(その愛を覚えていよう)(愛を共有して、与えて、広げるの)
Measure in love
(愛ではかってみようよ)
Seasons of love
(愛の季節で)
Seasons of love (Measure, measure your life in love)
(愛の季節で)(あなたの人生を愛ではかってみよう)

(Music & Lyrics by Jonathan Larson)


⦅英語のポイント⦆

1年をどうはかるか、そしてその1年の何を覚えているべきか、考えさせられますね。
歌詞としては、それぞれが短い表現で、文法的にも語彙的にも比較的優しいのではないでしょうか。

今回、お話ししたい英語のポイントは以下の3つです!

(1)525,600

まず、歌詞から英語を学ぶという観点で、ぜひこの曲をプレイリストに入れたかったという理由はこれですね。数字です。とても基本的なことと感じますが、みなさんは英語の大きな桁の数字、パッと言えますか?
日本が万単位なのに対して英語は千単位という違いがあり、1万を超える桁の数字を言うのは思っている以上に難しいです。

例えば、今回の数字は日本語で書くと52万5千6百です。これを思い浮かべるとついついfifty-twoと切り出したくなりませんか?
525,600は、歌詞では five hundred twenty five thousand six hundred と読まれており、いわゆる「5百25千6百」と言うことになります。ややこしい気がしますよね。
でも、こうやって数字で書いてあるものを読もうとするなら、カンマ「 , 」が指標になって比較的わかりやすいかもしれません。この千単位で打たれるカンマを絶対的な指標として、頭の中でも数字をイメージできるようにしてみてください!少し楽に言えるようになってくると思います。

(2)関係代名詞 that

In truths that she learned という文章では関係代名詞が活用されています。これは「名詞(主に物) + that + S + V」という形で that 以下の文章が、その前の名詞に修飾される文法になります。
今回はthatの前の名詞が「真実」という意味の truths であり、that 以下が she learned と「彼女が学んだ」という文章なので、それが前の名詞に修飾されて「彼女が学んだ真実」という意味になるわけですね。
同様に times that he cries「彼が泣いた回数」となります。ちなみにこの文章の In は measure in 〜 の in「〜で測る」という意味に繋がります。

(3)bridges he burned

これは歌詞の和訳を見ると少し難解ですよね。
まず、上で説明した関係代名詞が使われていますが、thatが省略されています。that は多くの場合で省略することができるんです。
そしてこの文章の意味を考えてみると、文字通りに考えれば「彼が燃やした橋」となりますよね。それは間違いではないのですが、これは「burn one's bridges」「後には引き返せない状況を作る、背水の陣を敷く」という意味になるんです。「橋を燃やして逃げ道を断つ」という意味合いからくる表現ですね。
それ故に今回の文章は「彼が作り上げた後に引けない状況」という意味になり、それを意訳して「彼が見せた覚悟」という感じにさせていただきました。


さて、いかがでしたでしょうか?
RENT は2006年にブロードウェイのオリジナルのキャストがそのまま演じた映画も公開されていますし、2008年の最終公演を記録した本家舞台版も映像化されていますので、ぜひ観てみてくださいね。

次回はプレイリスト「Musicalから英語を学ぼう」から、中級レベルの楽曲 I Am Changing を紹介しますね!
お楽しみに!

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