見出し画像

スピークバディの「音楽から英語を学ぼう!」ミュージカル編【中級】I Am Changing


みなさん、こんにちは!
オンライン英語コーチング「スピークバディ パーソナルコーチング」のコーチ、Motohiroです!

今回は「音楽から英語を学ぼう!」のプレイリスト第一弾「Musicalから英語を学ぼう」から I Am Changing を紹介していきますよ!

⦅楽曲の背景⦆

この曲は、ブロードウェイで1981年に初演されたミュージカル Dreamgirls (『ドリームガールズ』)の第二幕で主人公の Effie(エフィ)によって歌われます。
2006年には Beyoncé(ビヨンセ)などのスターを起用して映画化もされていますので、ご覧になられた方も多くいらっしゃるのではないでしょうか?

・ミュージカル Dreamgirls とは

このミュージカルは1960年代初頭のアメリカを舞台に物語が始まり、成功を夢見て田舎から出てきた3人組の黒人女性グループが、順調にスターダムを駆け上がっていく様子を、うまくはいかない、人間模様うごめく成功の影に光を当てて展開されていきます。

最も歌唱力のある主人公の Effie がメインボーカルを務めていたグループが、ついにレコードデビューができると決まった際に、容姿が美しいメンバー Deena(ディーナ)をメインにすると決断されたことから、人間関係に歪みが生じ始めます。

このミュージカルにおける最も象徴的な楽曲は、主役の座を奪われただけに留まらず、グループからも追い出され、付き合っていた男性にも捨てられて、すべてを失うこととなった Effie が、第一幕の最後に魂の限りに歌う “And I Am Telling You I'm Not Going” であるのは間違いないのですが、僕は、その後の第二幕で歌われるこの “I Am Changing” が物語の展開においては、最も重要な意味をもっているのではないかと思っています。

・Effie が歌う “I Am Changing”

グループを抜けて以降、歌手としても人としても認められず低迷していた Effie が、最後のチャンスとして与えられた場でこの曲を歌います。
プライドが高く、素行にも問題があった過去とは決別して「私は変わるの」と歌いあげるこの曲。ステージでは、最後のコーラスに向けての盛り上がりと共にスポットライトが Effie の顔だけに徐々に絞られていき、コーラスの歌い出しと共に明転されると、それまでの地味な衣装からきらびやかなドレスに早替えされているという演出がなされます。ここから Effie の一人の女性としての歩みが始まり、物語にも大きな展開を生むのです。

・Effie の圧倒的存在感

おそらくミュージカル史上でも、これほどまでに配役が難しいキャラクターはいないのではないでしょうか。圧倒的な歌唱力と存在感が必要とされる Effie の配役は制作側としてもかなりのプレッシャーであり、言わば Effie の配役で作品の成功が左右されるというレベルです。
しかもそれは、ブロードウェイでの Jennifer Holiday(ジェニファー・ホリデイ)が主演女優賞でトニー賞を受賞したことに始まり、2006年の映画版では主演の Beyoncé を食った当時新人の Jennifer Hudson(ジェニファー・ハドソン)がアカデミー賞助演女優賞(大人の事情で映画の Effie は助演扱い)を受賞し、そして近年ロンドンで初となるプロダクションで主演を務めた Amber Riley(アンバー・ライリー)がオリビエ賞主演女優賞を受賞したという、すべての Effie 役がそれぞれの最高峰の賞を獲得した歴史を考えると、製作しようとする人たちに、更なる重圧がのしかかるのも当然ですよね。

今回はそんな代表的な Effie たちの中から、オリジナル Effie・Jennifer Holiday のものを選びました。他の二人のバージョンと聴き比べてみるのも、おもしろいかもしれませんね。

それでは歌詞に移っていきましょう!

⦅歌詞と和訳⦆

Look at me
(私を見て)
Look at me
(私をちゃんと見てよ)

I am changing, trying every way I can
(私は変わろうとしているの、できる限り努めているわ)
I am changing, I'll be better than I am
(変わろうとしているのよ、今よりもっと良くなるわ)
I'm trying to find a way to understand
(理解できる方法を探そうとしているのよ)
But I need you, I need you
(でもあなたが必要なの、あなたの助けが)
I need a hand
(手を差し伸べてほしいの)

I am changing, seeing everything so clear
(私は変わろうとしている、すべてがはっきり見えているわ)
I am changing, I am going to start right now, right here
(変わろうとしているのよ、今ここから始めるわ)
I am hoping to work it out, and I know that I can
(うまくいくことを願っている、そして私ならできるとわかっている)
But I need you, I need a hand
(でもあなたが必要なの、あなたの助けが)

All my life, I've been a fool
(今までの人生、私はバカだったわ)
Who said I could do it all alone
(誰が私一人で全部できるって言ったのよ)
How many good friends have I already lost
(どれだけの良き友を私は失ったの?)
How many dark nights have I known
(どれだけ多くの暗い夜を知ったの?)

Walking down that wrong road
(間違った道を歩き続けて)
There was nothing I could find
(見つけられるものなんて一つもなかった)
All those years of darkness
(暗黒のそのすべての期間は)
Could make a person blind
(人を盲目にさせるのよ)
But now I can see
(でも今は見えるわ)

I am changing, trying every way I can
(私は変わっていってる、できることすべてを試しているわ)
I am changing, I'll be better than I am
(変わっていっているの、今よりさらに良くなってみせる)
But I need a friend, to help me start all over again
(でも私には友達が必要、私を一からまた始めさせてくれる友達が)
Oh, that would be just fine
(あぁ、そうなれば最高だろうな)
I know it's gonna work out this time
(今回はうまくいくとわかっているわ)
'Cause this time I am, this time I am
(なぜなら今回は、今の私は)
I am changing, I'm gonna get my life together now
(変わっているのよ、私は人生をやり直すわ)
I am changing, yes, I know how
(私は変わろうとしているの、どうすればいいかもわかる)
I'm gonna start again, I'm gonna leave my past behind
(またゼロから始めるわ、過去は捨てていく)
I'll change my life, I'll make a vow
(人生を変えるの、そして誓うわ)
And nothing's gonna stop me now
(もう何も私を止めることなんてできないってね)

(Music by Henry Krieger & Lyrics by Tom Eyen)


⦅英語のポイント⦆

この歌詞から Effie の決意とその後の明るい未来を感じていただけたのではないでしょうか。
英語としては「今まさに〜しようとしている」という現在進行形が多く使われていますね。まさしく変化の最中にいる、変わろうとしている Effie の姿が浮かびます。

今回の歌詞から解説する英語のポイントは以下の3つです!

(1)現在完了形

I've been a fool. という文章は「have + 動詞の過去分詞形」という現在完了形が使われています。この時制は「過去のある一点から現在に至るまでの経験」を表しており、訳としては「今まで〜だった/したことがある」という意味合いになります。なので、今回の文章は「私は今までバカだった」という意味になりますね。
また、ここで言う「過去のある一点」というのは、この文章の前に言われている「私の全人生」という意味の All my life から考えると「生まれたときから現在に至るまで」ということになります。

(2)could の使い方

Who said I could do it all alone? という文章では「〜できる」という意味を表す助動詞 can の過去形にあたる could が使われています。「〜できた」という意味の助動詞ということですね。また、この could は「〜できたかも」という仮定的な意味合いで使われることもあります。

今回の文章は「私がすべて一人でそれをすることができたと誰がいったの?」という文章になるわけですが、これは実際に「それができた」訳ではなく「できたかもしれない」というニュアンスになる訳ですね。

その後に出てくる There was nothing I could find. という文章では「私が見つけることができたものは一つもなかった」という訳になり、この場合は純粋な過去形としての意味合いが使われています。

(3)would の使い方

Oh, that would be just fine. という文章は、仮定の意味を表す助動詞の would が使われています。これは「〜だろう」という意味合いになります。なので今回の文章は「それは、ただただ最高だろう」いう訳になります。
ちなみに、ここでいう「それ」というのが、この前文の歌詞で言われている「私の再スタートを後押ししてくれる友人」であるので「あぁ、そんな人がいたら最高だろうなぁ」という希望を歌っているんですね。


さて、いかがでしたでしょうか?
Dreamgirls は映像化されているものは映画版のみではありますが、トニー賞やオリビエ賞の受賞式典でのそれぞれの Effie のパフォーマンスは(この曲ではないですが)映像で見ることができますよ。
僕はロンドンで Amber Riley の演技をみてその迫力に涙しました。。

次回はプレイリスト「Musicalから英語を学ぼう」から、上級レベルの楽曲 Electricity を紹介しますね!
お楽しみに!

他にもプレイリストの曲を解説しています。
こちら↓のマガジンを、ぜひフォローしてくださいね!

--------------------
「続けるため」のオンライン英語コーチング
スピークバディ パーソナルコーチング
https://speakbuddy-personalcoaching.com/
━━━━━━━━━━
■無料カウンセリングお申込みはこちら
https://speakbuddy-personalcoaching.com/counseling

■Twitter
https://twitter.com/SBpersonalcoach

■AI英会話スピークバディ(アプリ)
https://www.speakbuddy.me/
━━━━━━━━━━

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?