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夫が鬼から逃げて来た子を見た話

夫が「俺はそういうことを書くキャラじゃない」というので、私が書きます夫の昨日の出来事。
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夫が毎日恒例の散歩に出ていた午後1時頃。
M台公園の近くを通っていたら、

「助けてください!!」

と、公園の中から駆け下りてきた
子どもが泣きながら夫のところに来た。

夫「どうしたの?」
子「助けてください!! 鬼がいるんです!!!!

はあ、と夫は思った。


夫「本物の鬼?」
子「本物の鬼です!!! ああどうしよう、一緒に来たお父さんもいなくなっちゃったし
夫「どうしようか」
子「怖いので、家に帰ります。」
夫「家どっち?」
子「あっち(と指さす)」
夫「いくつ?」
子「7歳です。」


ということを言っていたら、子がもうただならぬ気配で泣いてるので、その辺を歩いていたおじいちゃんがやってきて、夫と子の話を聞き始めた。

夫「じゃあ、家までついていってあげようか(帰る途中に小学校があるから、最悪何かあったら小学校の人に預けて帰ろう、と元PTA会長は考えた)」
子「ありがとうございます」
夫「忘れ物とかない?」
子「…自転車を忘れてきました…
夫「それはとりにいかなきゃね、じゃあ行こう(と、子が下りて来た道に行こうとする)」
子「そっちはダメです!!!鬼がいるから!!!!(必死)
夫「じゃあ、反対側の入り口に回って、そっちから取りに行こう」
おじいちゃん「じゃあ、私もついていこう」

そうして、おじいちゃんと夫と7歳の子は、公園の外側を回って、本物の鬼が見てない間に自転車を取り帰すという、一大プロジェクトを遂行することになった。

そうして、公園の反対の入り口についたとたん、
(ちなみにどうでもいいが、その公園は縄文時代の集落の遺跡あとである)

ギャー!!! ギャー!!!

と、子どもの声がする。

果たしてそこには、
鬼の着ぐるみとお面をつけた大人と、
それに歓声をあげて群がる
小学校1年生くらいの子どもたちがいた。


夫はその集団に近寄って行って
夫「あのー、すみません…鬼がいるってお子さんが泣いてるんですが…」
と鬼に話しかけた。


すると、鬼がぱっとお面をとって

「ああ!! すみません、うちの子です!!」

ということで、子を鬼に預けて、夫は家に帰った。
聞いた時は、ほんとにネタかと思ったが、
本当の話だということだ。
そして、地域社会のセイフティーネット、おじいちゃん。

日本は 平和だ。

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