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金融機関さんに伝わりずらい話

経営者の悩みのひとつに、金融機関さんに対して会社の方向性がちゃんと伝わっているか、ということが不安でストレスになる場合がある。
今日は当社で気をつけている対外的な話について、大事にしている事をお話しします。

私は幹部役員として、社長の代わりに会社の現状をお話ししたり、または方向性について対外的なことを金融機関さんへ話すこともあります。
来訪頂き、金融機関さんへの対談も毎月のことなので、ある程度は障りのない話をすることもあるが、特に、金融機関さんへ対しては、他行さん含め担当者によって話す内容、借入状況から現状のご報告も兼ね、自社の現状をありのままお話しする必要があると考えています。
これは、ありのまま、が大事ではありますが、そのありのままを担当者によってどう捉えるかが重要で、中には担当者にうまく伝わっていないことがある場合もあり、自社の方向性含めここの金融機関さん、大丈夫かな・・・と少々心配になることもしばしば。

経営者の方向性を正しく伝えるということは、会社にとって重要なことで必要な時に必要な分だけ相談させてほしいとハッキリ言わなければ、「晴れている日に傘をさされる」ということになってしまう。

担当者が変わったら必ず伝えている事

金融機関さんの融資をうまく活用するのは、企業努力の手法ではあるが当社は目的外では借り入れないことを社長が大事にしている。利益が出ているから、とか、資金繰りに余裕を持たせる、という金融機関さんからのお手伝いは残念ながら優先順位としては最終手段にしているからだ。
これは、会社がお金を借りるということにあまりにも無頓着になっていて、借り入れている状態が続いていることで、感覚麻痺を起こしているのにもかかわらず、どんどん貸してくれる世の中にも疑問がある。
特に、コロナ対策資金では、据置期間が設けられ、返済は借り入れ後3年後から開始になる商品もあり、このタイミングで借入をする企業がどれだけ多かったことか。もちろん、コロナで影響を受けた当社も借入はしたが、据置にはせず返済はすぐのタイミングで、返済額の利益が出ている事が条件としてクリアできていたため借入を決意した。
これこそ、経営者として目的がありうちの会社はこのようにして返済計画を立てるので準備してほしい、とハッキリと伝えることが大事だと思っています。
今は世の中が借り入れしやすい状況にあり、返済計画もなく、返済時期、現在支払が発生しているものや返済が始まった時の業績を把握せず融資を受けたがために返済できなくなる、なんていうこともよく聞く話だからだ。

ここで、金融機関の担当者の方は、企業に対して今すぐの返済でなくてもいいですよ、3年後あるいは5年後からの返済に出来ますから、の計画を持ち掛ける方もいらっしゃり、それは企業のことを思って現状を乗り切りましょう、の意味での提案だというご意向もわかりますが、
『借りたものは、すぐに返す』という人としての判断は持っていたいものです。
担当者が変わるごとに、毎度同じような話をしてしまうが、うちの会社の考えはこうです、を始めに示すことは返済計画だけでなく、経営指標を知ってもらえるために、当社の目的に合った提案を持ってきてくれるような担当者に育っていってくれます。
もちろんおつき合いの中で程よい距離感も必要ですが、自社のことを本当に理解してもらうには自分から話したり、決算書類から読み取る数字の根拠を指し示し、説得していくことが担当者に伝わる近道になっている気がしています。

ここで私が言っていることは、金融機関さんの悪口とかそういうのではなく、経営者としての方向性を社長と幹部社員が共有できているかどうか、と
金融機関の担当者が当社の考えを知ってもらった上での通知表(決算書類)を見てほしいという事が大事だなと思った今日この頃です。


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