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たかが半年、されど半年

気づけば、母の死から半年が経った。「半年」の感じ方は、その時々でまちまちだけど、夜眠れない、ということはなくなったし、堰を切ったかのように号泣することも少なくなった。

だけれど、ふとした時に前のように母に連絡しようと思いかけた自分にハッとしたり、将来のことを考えて心細くなったりする。

これは自分への備忘録として書き残したいことなのだけど、死というのは、そこで線が切れる、ということなんだなあ、と直後はすごく痛感していた。
私たちには延長線がある。この今まで続いてきた線が、更に先に続いていく。
でも亡くなった人はそこで線が切れるのだ。ただ、本当にただ、それだけのことで、残された人たちの線は、それでも先へと続いていく。否応なく。
世界も人類も、当たり前だけれど、なんの支障もなく続いていくのだ。

その不思議な感覚を不思議な心境で、受け止めていた。

そして今はというと、
長く暗いトンネルを歩いているかのように、まだ半年なのか、とも思うけど、
母のいない日々が、もう半年も過ぎたのか、という気持ちの方が強いかもしれない。

この半年の間に、いろんなことがあった。
母の好きだった、麻央ちゃんも天に召された。
一時期母とよく行っていたご飯屋さんが閉店した。
孫がずっと変えずにいたヘアスタイルを思い切って変えた。
母の愛犬を、兄家族が引き取ることになった。

母と一緒に共有していた物事が、少しずつ変わっていく。

母が知り得なかったことが、少しずつ増えていく。

それが、逝くということ、残されるということ。


Mom, I still miss you, and miss you even more. 

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