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パフォーマンスビルダー三浦の視点 #9~ゴルフ:より最短で確実に上手く強くなるためのヒント

こんにちは、パフォーマンスビルダーの三浦千紗子です。
今日はゴルフのパフォーマンス構築についてお話してみたいと思います。
私の周りにもゴルフ好きの方がたくさんいますが、皆さん揃ってゴルフの虜になっています笑 「難しいからおもしろい」こんなセリフも耳にしますが、パフォーマンスや体をつくる私の立場で考えてみてもゴルフは難しいです笑
でも、もちろんゴルフにもパフォーマンス構築のポイントはありますので、今日もまたマニアックな話にお付き合いください笑



1.第一のミッション「怪我を予防する」

ゴルフは若い時にだけ楽しむものではなく生涯スポーツの側面も持っているため、この点がまず抑えるべき一点目です。プロからアマチュア、一般愛好家の方まで、どんな方でもこのポイントは外せません。
特に私の立場で絶対に防ぎたいのは腰と手首の怪我です。
なぜならどちらも一度そのループにはまってしまうと抜け出すのが大変なタイプの怪我だからです。せっかく生涯をかけて楽しめるものに出会っているのに、怪我や痛みが理由でその楽しみを味わえなくなってしまうことはもったいないことです。とにかくまずは全力で怪我の予防をしますが、ここにゴルフのパフォーマンス構築のポイントが隠されています。


2.体のトリセツ通りに体を使う

「どうしたら怪我の予防ができるのか」その答えが、「体のトリセツ通りに体を使うこと」です。
そのため怪我の予防を考えるということは、合理的な体の使い方を考えるということに繋がります。例えば「腰を捻る」というワードはゴルフを始めしばしばスポーツシーンにおいて使われますが、実は腰(24個の骨からなる背骨のうち腰椎と言われる部分)には「捻る」という機能は備わっていません。にもかかわらず腰に「捻る」という動きを求めるから腰が痛くなるわけです。
このように体にはそれぞれのパーツにそれぞれの役割があるので、その役割をゴルフの動きに照らし合わせてスイングフォームや体をつくっていくことが重要です。

※体のトリセツを活かしたフォームづくり、体づくりのメリット
・怪我や疲労の予防に繋がる:長い期間ゴルフを楽しめる
(プロであれば現役選手でいられる時間や生涯獲得賞金額等にプラスの影響がある)
・パフォーマンスが頭打ちになりにくく、常に発展し続けられる
・反復性や正確性が高まりやすく、安定したプレーが期待できる(波が少ない


3.ゴルフのフォームづくりのポイント

【1】土台の安定性(足裏~胸元まで)

まずは体の軸を安定させる=合理的に力が伝わりやすくなるポイントを抑えます。
「骨盤の安定性」を高めることが大事です。
いわゆる「スクワット」のような動作を基本とし、動きの中で常に骨盤が安定するような状態を作ります。骨盤は下半身と上半身を繋ぐ大事なパーツでここの安定性が高まることで、下半身の力を上手に上半身~クラブ・ボールへと伝えやすくなり、骨盤に連結している背骨の安定性も併せて高まることから、本来体を捻る動きをつかさどる胸(胸椎)の働きが良くなることで、腰ではなく「体全体の力で」捻りの力を生み出すことに繋がります。

この辺りのことは一般的な知識として知られている部分でもありますが、この一連の動作を獲得する中で実は一番大事なことは「足の裏」で、もう少し踏み込むと「足の小指で地面を捉えられていること」です。
人間の体の一番基底になる足の裏の機能の高さがそのまま骨盤の安定性の高さに比例すると言っても過言ではありません。
足の裏と小指で地面を捉えている状態では体の軸の安定感が増し、スイングが安定することはもちろん、体全体の力を発揮しやすくなるのでパワーが増し飛距離が伸びやすくなります。
一方で、足の裏と小指が不安定になっていると体の軸は安定せず、スイングが定まりにくいことから怪我を引き起こしたり、飛距離やプレーの正確性の面で伸び悩みやすくなります。
 
ちなみに、実は人間の体にはだるま落としのような機能が備わっているのですが、一番下のコマが安定している時とそうでない時の差はイメージしやすいですよね!
下のコマが安定していれば上のコマも自動的に安定しやすくなり、スムーズに力が伝わります。
詳しくはこちらの記事も参照ください。

 
更にゴルフのように体を捻る競技の場合、足の小指で地面を捉えていることで、自然とその捻りの力は大きくなります。体の右側にテイクバックを取る場合、左足をしっかり安定させることと右の腕(クラブ)を引っ張りテイクバックを取ることで、捻りの力を合理的に生み出せます。一見テイクバックがキレイに見えていても、足の裏の安定感がなければ力が逃げてしまうため捻りの力を生み出しにくい状態にあるということです。
  
と、このように体が安定している状態で積み重ねる練習と、そうでない練習では同じ体、同じ時間の中でも練習の達成度や身に着けられる質が全く違います。タイムパフォーマンスの向上が見込めますね!

【2】さらなる力を生み出す羽の役割

そして【1】ができたことを前提に、ここでも羽の力を有効活用できます。
羽とは「手から腕を通して肩甲骨や肋骨までを含む、肩甲帯という場所」を指します。
肩甲帯は手(腕)と体幹部を繋ぐ重要なパーツです。
「肩甲骨」というワードはしばしば耳にする機会もあるかと思いますが、体は各パーツが単品で機能するものではなく、全身の繋がりの中で役割を果たすようにできているため、そのパーツ単品「肩甲骨」ではなく「肩甲帯」の機能を向上させ、強化を図ることがとても重要なポイントです。
このパーツは意識的に開拓するというよりはここを自然と上手に使えている選手が強い、上手いという現実がありますが、この羽を意図的に開拓することで下記のようなメリットがあります。
 
●ゴルファーが羽を開拓するメリット
・全身の力の繋がりがスムーズになるため、インパクトの精度が向上する
(ボールを芯でとらえやすくなる)
・下半身の大きな力をより活かしやすくなるので飛距離が出やすい
・背骨全体を満遍なく使いやすくなるため腰の負担を軽減できる
・体全体の繋がりが良くなり局所的な負担を軽減できるため手首を始め各関節の負担を軽減できる
・肩や腕の過緊張を抑えることができ、ちょうどいい力加減でボールにアプローチできる
 
私は自分のキャリアの中でご縁あってクライミングにおけるパフォーマンス構築にどっぷりつかってきました。手の機能を求められるクライミングで得られたこの肩甲帯を強化するノウハウはまだまだ広く知られているものではありません。体は連動して動く仕組みを持っているので、この肩甲帯のノウハウを取り入れることで体の連動性はますます向上し、ゴルファーのパフォーマンスをより高いレベルへと導いてくれるはずです。

 

4.フォームの多様性(男女差含む)と世界での戦い

もう少し話を広げて日本人が世界で戦うために。
これはゴルフに限らずどんな競技でも言えることですが、決して体格に恵まれているとは言えない日本人が世界で戦うために何を開拓するか。ゴルフの場合は飛距離やパワーの面をいかに獲得していくかという点で、この「羽」が大きな役割を果たしてくれます。
羽を構成する手や腕、肩甲骨を含む肩甲帯は「柔軟性」と「強さ」の両方が必要になります。一般的には男性の方が強さを持ち合わせており、女性は柔軟性を持ち合わせていることが多いですが、その性別差も考慮しながら、その人が元々備えている体格や身長、骨格、体の特性を踏まえて世界仕様のパフォーマンスを構築していくことにとても面白みを感じます。
羽を活かすことで、全身の繋がりが高まる。その繋がりを活かすために何をするか、その繋がりを活かして何をするか。
もしまだ羽のトレーニングが未開拓であればそこに大きな飛躍のヒントがあるはずです。


5.おわりに

私は、体は人間にとって最大のギアだと考えています。
特にスポーツをする人にとっては一番トリセツを知っていて欲しいギアです。
もちろんクラブの性能や相性、好みもあると思いますが、実はそれ以上に開拓できるもの、開拓すべきものが体だと思います。一見難しそうなことも体はその動きを体現するだけの機能を備えています。
であればその機能を最大限活かし、パフォーマンスを仕立てることで
ゴルファーを確実にステップアップさせてくれるはずです。
「難しいからこそおもしろい」より多くのゴルファーがこの面白さをさらに味わっていけますよう!

※パフォーマンスビルディングに関するご相談はお問合せはこちらまで
performancebuilder.miura@gmail.com
マネージャー(朴香美)より返信させていただきます


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