焚き火はなぜ人を癒すのか。ビジネスマンに焚き火をオススメしたい4つの理由。

2021年8月10日 12:47

さあ、はじまりました！
「リケジョのコンディショニングコラム 004」

このコラムは東工大出身のリケジョ、製薬会社勤務を経て現在はヨガインストラクター、そして0歳児の育児に奮闘中であるEriが、科学の視点も踏まえて、ベストパフォーマンスを発揮するためのヒントをお伝えしていきます。

今月のテーマは、「焚き火の癒し効果」

ととのえでは、今年の3月に焚き火の宿泊型ミーティング施設【TAKIVIVA】にて、トライアルワークショップを行いました。

なぜ、働く人のコンディショニングをサポートする会社である“ととのえ”が焚き火なのか？ヨガと研究論文を調べるのが大好きな私目線でまとめた、ビジネスマンに焚き火をオススメしたい理由を4つご紹介します。

① 1/fのゆらぎで癒される

車の助手席に乗っているとやけに眠くなるーーなんて経験はないでしょうか？また、家では中々寝ない赤ちゃんも、ドライブすると不思議と寝てくれる・・・なんてことも。

これは、車の走行音に「1/fのゆらぎ」があるからと言われています。

「1/fのゆらぎ」とは、規則的なようでいて、実は不規則な“ゆらぎ”がある状態。この“ゆらぎ”があると、心が落ち着いて、癒されるのだそうです。だから、大人も赤ちゃんも車で眠たくなってしまうのです。

焚き火にもこの「1/fのゆらぎ」があるため、癒し効果が得られます。しかも、焚き火は「炎の揺れ」と「焚き火の音」に1/fのゆらぎがあり、視覚と聴覚のダブルで癒してくれる一石二鳥。仕事で疲れた時の癒しにピッタリです。

私たちは、色によっても感情や行動が左右されています。これは色彩効果と呼ばれ、広告などにも応用されている心理学。

色彩心理学によると、焚き火が持つあたたかいオレンジ色は、前向きな気持ちになり、心を開放的にする効果が期待できるそうです。

焚き火をやることで、今まで気がつかなかった自分の本心に気がついたり、独創的なアイディアが浮かんだりするかもしれませんね。

歴史的にも、日本家屋には囲炉裏や火鉢、欧米では暖炉を家族で囲んで食事や会話を楽しむというように、火にはコミュニケーションを促進する力があります。

この効果を実証した面白い研究を見つけました。

面識のない女子大生と主婦をペアにし、暖炉のある部屋と、ない部屋で50分過ごしてもらい、行動や気持ちについて比較した研究です。

これによると、暖炉がある方が「うなずく回数が増える」傾向があり、「会話が途切れる時間」は短くなったそうです。

これには様々な要因が考えられますが、お互い火を見ながら会話することで、「目線を合わせずとも、一体感が得られる」という暖炉や焚き火の特徴が活かされた結果ではないでしょうか。

仕事のパフォーマンス向上やストレスコントロール、疲労の回復に瞑想をオススメしている私が、最も注目したい効果がこれです。

なぜ瞑想をオススメしているかというと、現代人の疲れに対して、科学的な根拠を持って効果が示されているからです。

しかし、やったことがない人に瞑想をオススメしても、効果を感じられないまま「自分には向いていない」と拒否されてしまうか、そもそも瞑想をやろうと思ってもらえないか、のどちらかが大半。

その点、焚き火ならば炎を見つめるだけの瞑想なので、初めての方でも取り組みやすい瞑想なのです。というのも、瞑想状態は「瞑想に入りたい」と意識するほど、遠のいてしまうもの。焚き火は、瞑想を深く意識しないまま、瞑想の効果を得られるという点で、とても優れています。

瞑想状態になることのメリットは、脳の雑念が抑えられること。そうすると、“今ここ”に集中することができ、ストレスや不安、恐怖からの開放、自分の本心に気がつけるなどの効果が期待できます。

そもそも何故、このような効果をビジネスマンにオススメしたいのかというと、雑念に脳が支配されてしまっていることこそ、現代人の疲れの原因だからです。

こうした雑念は、脳が消費するエネルギーのうち60〜80％を占めます。瞑想は、言わば脳をアイドリング状態からエンジン停止へ、雑念を抑えることで休ませてあげることができるのです。

また、仕事をしていると知らず知らずのうちに
・周囲からの評価
・社会的地位や肩書き
・こうあるべき思考
でがんじがらめになって鎧を着て生きていたりして・・・

瞑想は、玉ねぎの皮を一枚一枚剥いていくように、そっと鎧を脱いでピュアな自分に出会い、安らぎを与えてくれる時間です。

こうした時間を持つことで、仕事の疲れを真の意味でリセットすることができるでしょう。

焚き火をビジネスマンにオススメしたい理由を4つお伝えしてきました。

焚き火を囲うことで体は癒され、心は開放的になり、脳からは雑念が消え、心身ともに整えられます。こうした効果はYouTubeなどで焚き火の映像を見るだけでも期待できるでしょう。家で手軽に出来るためオススメの方法です。

また、本物の焚き火を仲間で囲えば、いつも以上に自分の本音で話せたり、メンバーの話から刺激を受けたりして、仕事に関する突破口になるような、新たな気づきを得られるかもしれません。

仕事に疲れた時、行き詰まった時に焚き火、ぜひ試してみてはいかがでしょうか？

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ととのえサポーター（インストラクター・ヨガリサーチャー）
尾賀絵里

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