見出し画像

格闘家の為の減量戦略

【減量】って体重制アスリートには試合に臨む前に乗り越えなくてはいけない儀式みたいなもので、MMA、ボクシング、キックの試合だと体重計に乗って体重パスしてからの面と向かってにらみ合いや挑発なんかも試合を盛り上げるお膳立てみたいなものです。 ただ、おこなっている本人たちは結構辛くて、アスレティックパフォーマンスコーチとして選手達に対するアプローチは大小合わせて数百試合関わってきました。彼らのためにより良いサポートが出来ないかと色々と勉強してきたこと、経験を今回こちらでお伝えします。

減量とは決まった期日までに契約(階級)体重まで落とすこと

その落とし幅が小さいことに越したことはないのですが、ボディコンタクトがあるならより大きなフレームで試合が出来る方がアドバンテージになるので多くのアスリートは減量をするわけです。

減量の是非を問うことをするのではなく、少しでも正しい方法や知識がアスリートやコーチ達に広まっていただけたら嬉しいなと願います。

まず、減量って何から考え、設定すべきなのでしょうか?


どこから設定する?

画像1

このグラフは例として、前日計量をおこなうアスリートが計量までの流れを大まかなに書いたものです。①、②、③の時期、どこから最初に設定すべきなのでしょうか?

①開始体重:減量開始時の体重です。契約体重までどれくらい落とすのか曖昧なのは怖いですよね。

②減量幅:水抜き(計量数日前)まで何kgをどれくらいの期間で落とすのか?

③水抜き量:計量当日、体重計に乗るまで最後の水抜きで何kg落とすのか?

当然どれも大事なことですが、
僕は
③の水抜き量
を最初に決めて逆算しておこなってもらうのを推奨しています。

画像44

水抜きの量を決めることで結果的に

・何㎏まで脂肪をカットして落としていくのか
・プラスα身体に残っているものをどれくらいの日数でどれくらい減らすのか
・それをどれだけの期間で落とすのか
・何㎏から落とすのか

そして

・減量開始までどれくらい増やすor落とす

かが決まります。

体重という数値にシビアになるのは当たり前ですから、体重計や体組成計は同じものをなるべく使用し、50g単位で計測できるものを購入することをおススメします。 日本メーカーの製品(オムロンやタニタ)で4~5000円前後、Amazonで海外製のものを探せば3,000円以下で購入できるはずです。高いものは数万以上するものもありますが、特に気にする必要はないです。

フィットネスクラブ等で常時計測出来るなら100万以上する高性能な体組成計で頻繁に計測するのもおススメです。

ここから先は

15,987字 / 50画像

¥ 3,000

この記事が気に入ったらチップで応援してみませんか?