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フェアトレードと環境:脱プラスチックなものづくりをするわけ

広報・啓発担当のスズキです。
今回の記事では、フェアトレードと環境問題について触れたいと思います。

え? フェアトレードと環境って、関係あるの??と思われた方、ぜひ最後までお読みください!


フェアトレードってなんのため?


よく、一般的なフェアトレードの説明として「公正な貿易」や「適正な賃金を支払うこと」というのがありますが、実は、それだけでは説明不十分なのです。

例えば、ピープルツリーが加盟している世界フェアトレード連盟(WFTO)では、フェアトレード団体が守るべき「フェアトレードの10の指針」を掲げています。

https://www.peopletree.co.jp/fairtrade/standard.html 「フェアトレードの学校」スライドより

どれもこれも当たり前のことのように思われますが、きちんと明文化して、常に意識しているということが大事です。

そして、もっとも重要なのが、何のためにやっているのか?という「目的」です。

フェアトレードは、「みんなが幸せに暮らせる世界」を、ビジネスの仕組みで実現するための活動です。

「みんなが幸せに暮らす」には、大きく分けて環境問題と貧困(人権)問題を解決する必要があります。適正な賃金を支払うことや、児童労働をなくすこと、ジェンダー平等を守るのは、そのための具体的な「手段」なのです。


気候の公平性とフェアトレード

先日のカカオポイントの記事でも触れましたが、「気候の公平性」という考え方があります。

【気候の公平性とは?】
気候変動の要因とされる温室効果ガス(CO2)の大部分は、歴史的にひと握りの裕福な国々の経済活動が排出してきましたが、その影響は、農業や漁業など温室効果ガスをほとんど排出しない生活を営んでいる途上国の貧困層が受けています。その多くは、気候変動に適応する能力も資源も技術も十分に得ていません。
歴史的な排出国がCO2を大幅に削減し、途上国への適切な気候変動対策を支援することで気候変動への責任を果たし、この不公平を正していこうという考え方が「気候の公平性」です。

【活動報告】気候変動に立ち向かうカカオ農家を支援!
https://note.com/peopletree/n/n8ccb57cc765d
「フェアトレードの学校」スライドより

水害や干ばつのせいで農産物の生産ができなくなったり、住む場所を奪われるなど、気候変動の影響をより深刻に受けるのは、フェアトレードの生産者たちが住んでいる国々なのです。

実際、雨季と乾季のタイミングが読めなくなり、商品の生産過程で乾燥させたいときに雨がやまなかったり、気温が上昇しすぎて働ける時間が短くなったり。生産体制にも影響が出ています。

どんな影響があって、どんな対策をしている?と生産者団体にたずねたことがあります。2022年度のトークイベントで、その回答を発表しました。

世界フェアトレード・デー2022のイベントのスライドより。プロクリティは生産者団体名

今も無料で公開していますので、ぜひご覧になってください。
0:07:54「気候の公平性気候変動の影響について、生産者グループからの報告)


気候変動対策のためにも、プラスチックを使わないものづくりを実践


地球温暖化の原因であるCO2の排出を減らすためにも、ピープルツリーでは原則的にプラスチックを使わないものづくりをしています。
(衣料品の縫い糸や収納雑貨の水漏れ対策のためのコーティングといった、ごく一部の素材にポリエチレンやポリウレタンを使用しており、試行錯誤は続いています)

7月は、「プラスチックフリー・ジュライ」という世界的なキャンペーン月間でした。オーストラリアで2011年から始まった、使い捨てプラスチックを減らしていこうという活動です。

10年後の2021年には世界中から約1億4,000万人の人々が参加、約3億100万個もの使い捨てプラスチックの削減に貢献するほどの大きなムーブメントになりました。この数字は公式サイトに参加表明&申告した人によるものなので、実際にはもっと大きな効果があったと予想できます。

公式サイト https://www.plasticfreejuly.org/

環境保護の点では、プラスチックを使わないだけではなくもうひとつ、オーガニック素材を積極的に選ぶこともしています。が、これについては長くなってしまうので、また今度。(予告しておくと、9月はオーガニックセプテンバーというキャンペーンがあります)

「プラスチックフリー・ジュライ」については、下記ブログでも商品紹介も含めて詳しく書いていますので、ぜひご覧ください。

https://peopletree.co.jp/special/blog_240703/

最後までお読みいただき、ありがとうございました!


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