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社会人歴13.5年+α=採用担当歴の私が、学生のみなさんに伝えたいこと。その①”就活編”

みなさん、こんにちは。

私は、「株式会社ピープルズ」という会社の執行役員及び経営企画部長であり、その子会社である「スーベニール株式会社」の取締役を務めています。
※私の自己紹介の記事はこちらをご覧ください。
⇒普通のOLだった私が、ある会社の社長になった、たった3つの理由。

この「社会人歴13.5年+α=採用担当歴の私が、学生のみなさんに伝えたいこと。」シリーズでは、学生のみなさんに伝えたいことを記載していきます。
私は、現在はピープルズホールディングスに所属していますが、元々は、2007年4月に新卒で創作京履物伊と忠を運営する、「株式会社伊と忠」に入社しました。
その1年目から、現在に至るまで、ほかの業務と兼務で主に新卒採用のプロジェクトチームに所属し、採用・人事を担当しています。
人事として伝えたいこと、仕事をしていく先輩として伝えたいこと、両面からお話したいなと思います。

今日は、和装やお草履のことを全然知らなかった私が、うっかり、”京都の老舗”と言われる伊と忠(トップの写真は伊と忠に残る、昔の広告の写真です。古き良き時代が感じられるとても大好きな写真です。)に入社した13年前のことを思い出しながら書いていきます。
特に就活でどうしたらいいかわからない人、何をやりたいか決められてない人には、それを見つけるためのきっかけに見てもらいたいなと思います。

私は福岡から大学で京都に出てきました。立命館大学文学部の日本文学専攻でしたが、日本文学の中でも少し特殊な専門で、歌舞伎や浮世絵を研究されている教授のゼミに所属していました。今思えば、教室も文学部の中ではなく、アートリサーチセンターの中にあり、面白いゼミだったのでもったいないなと思うのですが、私自身はというと、大学で勉強した記憶はあまりなく、アコースティックギターや軽音のサークルと、広告会社とスーパーのアルバイト、イラストを描いてイベントで販売したり、友達との飲み会やカラオケに忙しく、真面目な友達にはいつも呆れられる存在でした。

そんな楽しい毎日ですから、2年半なんてアッという間で、3回生の休み明けに、学部生みな集められて、学内説明会や合同説明会、リクナビやマイナビなどの就活サイトに登録する会があり、初めて就職するということを考えるのですが、正直、遊び惚けていた2年間と社会へ出るギャップで、どんな仕事をしたいのか、、、全くやりたいことが見つけられず、アンケートになんて書いたらいいんだろう。。となったのを覚えています。

友達は、学校の先生や公務員を目指す、大学院へ進む、銀行に入りたい、テレビ局や広告会社に入りたい・・・。色々な目標を皆が挙げる中、私はひとりぽつんと取り残されました。
なので、まずは何をしたいかを探すところからのスタートだったわけです。

そこで、私がやってみたのは、片っ端から会社説明会に参加すること。です。
これは、賛否両論あるかとは思うのですが、オススメです。
会社説明会って、それこそ今は動画での配信だったり、直接行くケースばかりではないかもしれませんが、その会社のこと良くわかるんです。

まずは会社の雰囲気。会場や、席の作り方、社員さんの服装や、待っている間のBGM。これだけでも会社の雰囲気が少し伝わってきます。

あとは、会社説明会の中で代表者や役員の方が話をされるケースが多くあります。これが、私にとってはとても嬉しく、一学生が、代表者の考えや話を聞けることってそんなに機会が多いわけではありません。仕事内容ではなく、どういう理念のもと、会社が運営され、何を目標にしているかが一発でわかるんです。
若手社員がどのような仕事を取り組んでいるか、を知りたがる学生さんが多いですが、今が楽しそうか、リスクが低そうかだけでなく、長期的ビジョンで考えたときに自分が働きたい会社なのかを感じ取るには代表者・役員の話を聞くことだと思いますので、是非そちらにも意識を払ってみてほしいなと思います。

会社は人が作っています。ですので、同じ仕事内容でも、それぞれの色と温度があります。なので会社もそれぞれです。反対側、就活生側も人それぞれです。心地よい温度も色も様々なのです。ここに触れるという意味で、インターンも今活用され、就業体験という意味ではとてもいい制度だと思っていますが、所属する会社を決めるという意味では、会社の行く先を見ている”経営者”や”責任者”に触れる、会社説明会をおすすめしています。

とにかく、業界も絞れていない私にとって、会社説明会は最高のものでした。
京都という学生に優しい街に惹かれていた私は、とりあえず京都の企業に絞って就活してみることにしました。ずっと福岡に帰ってきてほしそうだった父も、都会の方が楽しく仕事できるやろ、と賛成してくれました。

という訳で、総合就活サイトで京都本社に絞って、就活をしていたのですが、不動産や、インテリア、メーカーや、小売業、広告会社など色々と説明会を聞いていくなかで、せっかく京都と決めるのであれば、京都らしい企業がいいなと思うようになりました。京都らしいといっても、たとえば京セラや任天堂、島津製作所など所謂大企業もひとつ、京都らしいのかもしれませんが、私は特に小売業に注目しました。京都には、創業1ヶ月のお店から、1000年と言われるお店まで、本当に多くのお店があります。この新旧入り混じる風景が当たり前になっているのが、京都です。歴史のあるお菓子やお茶だけでなく、パンやさんや喫茶店、ラーメンやさんなどジャンルも様々。
寺社仏閣と同じように歴史を紡いで今もお商売しているお店がたくさんあるこの街に惹かれ、京都の小売業を志望していくことにしました。

もうひとつ、伊と忠に出会うきっかけになったのは、これも説明会から選考の段階でアルバイトすることになった京都の広告会社で、たくさん勉強させていただいたのですが、京都の企業と繋がりが強く、採用を中心にコンサルティング及び広告を行う会社だったので、企業の代表の方や人事の方に実際にお会いしたりする中で、会社って、実は総合就活サイトに掲載されているところだけでなく、たくさんあるんだと気づかされました。

就活を行っている学生さんにたくさん会う中では、時に❝就職できるか不安❞と言っている方に出会います。これも考え方次第です。
自分の入りたい会社が明確にある場合や専門的な業種に就職を希望している場合は、自分の入りたい会社(業種)に就職できるか不安。という意味で、もちろんおっしゃる通りだと思いますが、例えば具体的に入りたい業種や業態、会社が決まっていない場合、要は自分の考え方次第だと思っています。
本当は就職できるか不安になる前に、本当に就職したい会社がここなのか?を見つめる時間が就活には必要です。
学生の頃って、ほとんど大企業と中小企業の違いなどを明確に理解せず、単なる規模の大きさと捉えていたりと、ぼんやり企業というものを認識していると思います。そしてそのまま就活に突入していく。
自分が入りたい!と思っているのがなぜ広告業なのか?なぜ大企業なのか?ほんとにやりたいことができる会社なのか?10年後の自分がどうなってたいのか?とにかく稼ぎたいのか?仕事を人生の一部に取り込んで生きていきたいのか?この答えは正解か不正解かに関わらず、自分しか持っていません。その答えを見つけて、就活に挑むときには、意固地になって目指している大企業が、その人にとって本当にやりたい仕事ができる場所なのか?
と考えていくことで、選択肢も自分の意識も広がります。目指す企業に就職できるか不安な場合は、目指す企業の幅を広げてあげること。これは決してネガティブなことではなく、視野を広げ、自分の可能性を広げることです。これでこの不安は広がります。
恋愛と同じ、就活もマッチングですから、企業からの発信を受けるだけでなく、自分らしさと向き合いつつ、会社を選択していくべきだと思っています。

さて、自身の話に戻りますと、そうやって自分らしさと向き合おうと思った時、総合就活サイトに掲載されていない、私が見つけられていない京都の企業がまだまだあるのかも、と探し始めました。そして、今のカランコロン京都、当時の「karancolon kyoto」をはじめて1年目の伊と忠に出会ったのです。

その当時伊と忠は、新卒採用の学生を募集していませんでしたから、わたしはグループ初の新卒採用入社社員です。

会社って、みんなIDカードとかで入るものだと思っていたので、最初本社ビルが階段でびっくりしました。(ただの世間知らずです、すみません)
あとは、漢字と算数の手書きのテスト。今思えば、私のために色々対応していただいていたのだなと思うとありがたいなと思います。あと、漢字全然書けなかったので、、、ひどい点数だったと笑。

そんな中内定をいただいて、何社かの中で、深く悩まずに伊と忠に決めて入社しました。

決め手は、やっぱり人です。働くことを思い浮かべたときに、人が想像できたのが、伊と忠だった。なんだか惹かれたんですよね。ここでも、自分が働いていくのだから、と自分らしさを意識しました。

新卒採用をやっていなかったのに、急にメールしてきた1人の学生に会ってくれた塩崎さん(今の常務)。
人事担当のように面接してくれた専務(今の社長)。
お店で接客する40~70歳のベテランの販売員さん。

だから私も人事になって、内定が決まって入社するまで、大切にしていたのは人としての繋がりです。

みなさんも、入社する会社を決めるとき、もちろんずっと所属するかはわからないですけど、うまくいけば、ピッタリと合ってずっとそこにいたいと覆うかもしれないですよね。だからこそ、その会社の目指すところと、推進する人、働く人がとっても大切です。長い時間、もしかしたら家族よりも長い時間を一緒に過ごすことになるんですから。
そんな時、好きな商品を扱っているかなんて、あんまり関係ないと思っていた方がいいです。嫌いでないのであれば好きになるかもしれない、そう思えるといいなと思います。実際私は、草履のことなんて少しも知りませんでしたが、お草履のことも2年間だけしか伊と忠には所属していませんが、今では新卒スタッフに研修するくらいのことはマスターしています。
仕事内容だって、どんな仕事が好きかなんてやってみないとわからない。それはうちに入社した社員も3、4年目で言っている子は多いです。
最初は向いていないかなと思っていたけど、楽しくてずっとこの部署にいたくなったとか、販売や営業をしてみてよかったとか。
だから、ある程度の条件は確認しておかないといけないですけれど、同期がいるか、本社がきれいか、勤務先がどこなのかが、その大切な部分より本当に重要なのかは今一度考えて入社を決めてほしいなと思います。

この「社会人歴13.5年+α=採用担当歴の私が、学生のみなさんに伝えたいこと。」シリーズでは、学生のみなさんに伝えたいことを記載していきます。このシリーズの次回は、”面接編”です。
私からしたら、面接なんて緊張するのは当たり前なのでそれは全然OKなのですが、面接で大切にしてほしいことは、「完璧」ではなくて、「あなたらしさ」です。そういう意味で、みんなほんとにもったいない!と思うことたくさんあります。たくさん練習したんだろうな、と思えば思うほどもったいないなと感じるので、そちらをお伝えしたいと思います。

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