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【人事のツボ】VUCA時代に求められる組織とは?

こんにちは!People Treesです。
人事に関わる情報をお伝えする「人事のツボ」コラム第11弾です(・ω・)♪

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経営者、人事担当者必見の内容です^^ぜひご一読ください!


VUCA時代に求められる組織とは?〜従業員が主体的に動き出す組織の秘訣〜


People Trees合同会社 パートナー 森 朝香

【コラム筆者プロフィール】
同志社大学卒業後、株式会社リンクアンドモチベーションに入社。西日本の中小企業ベンチャー企業様向けに組織開発の支援を行う。
組織エンゲージメントを切り口に、理念策定浸透、採用支援、制度設計、育成設計など、個社ごとの幅広い支援で、個人が活かされ事業が伸びる組織づくりをサポート。
現在は、独立し“個人の可能性が解放される社会に”という想いの元、組織開発・個人開発の両面で企業と個人の支援を行う。

現代のビジネス社会において、重要なキーワードの一つが「VUCA」です。VUCAは、「未来を予測不能な状態」を意味する造語で、Volatility(変動性)、Uncertainty(不確実性)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性)という4つの単語の頭文字をとった言葉で、目まぐるしく変転する予測困難な状況を意味します。

 いまいちピンとこない方は、下記のデータをご覧ください。これは、「各製品が5000万ユーザーを獲得するまでにかかった年数」をグラフにしたものです。飛行機と直近の製品を比べても、大きなスピードの違いがあるわけですが、記憶に新しい、Facebook(2008年リリース)とPokemon Go(2016年リリース)を比較しても、約76倍も早く世の中に広まったということがわかります。Volatility(変動性)についての一つの例ですが、急速に時代が変化をしていることが実感できます。

つまり、「VUCAの時代」とは、「過去に成功したやり方が通用しない複雑で曖昧な時代」と捉えることができます。人材育成や組織開発を考えるうえでも、VUCAへの対応を念頭において考える必要がある時代になっています。では、VUCA時代を生き抜く「組織」とはどんな組織でしょうか。

私は、過去に成功したやり方が通用しない時代の中で、常に時代の変化を観察し、仮説を立て、決断し実行するというプロセスを以下に早く回せるかがキーになると考えます。つまり、経営層が方針を検討し、従業員に方針通りに動いてもらうというトップダウンで管理的な組織マネジメントでは遅く、大きな方向性は伝えつつも「いかに現場で自ら考え、自らで意思決定をし行動できるか」という主体性の高い従業員を増やせるかが、変化の早い時代で勝ち抜くためには必要だと考えています。

では、そんな主体性の高い従業員を増やすためにはどうしたらよいのか、今日は3つのポイントに絞ってご紹介をします。

①会社として何を目指すのか「パーパス」を明確し浸透させること

先ほど、大きな方向性は伝えつつも「いかに現場で自ら考え、自らで意思決定をし行動できるか」という主体性の高い従業員を増やせるかがキーだと伝えましたが、現場に裁量権を渡していく上では、何よりも目的がずれていては、良い意思決定ができません。「会社は何のために存在し、そこで働く従業員は何を目的にして働いているのか」という「パーパス」がとても重要です。改めて自社のパーパスを明確にし、従業員に丁寧に共有していき、始めて視界がそろうのです。

②会社の「パーパス」と従業員の想いを重ねること

「パーパス」は明確化し共有するだけでは、主体的な行動には繋がりません。最も大切なのは、「パーパス」に共感し「自分のため」にもそれを実現していきたいと感じることです。会社のためだけにでなく、「自分のため」にそれを実現していくことのメリットを感じられることが重要です。そのためには、従業員自身がこれからどんな人生を歩んでいきたいのか、従業員自身のパーパスをクリアにしていくことが必要になります。

③発言に恐れのない風土づくり

自社のパーパスが共有され、パーパスを実現していくために仕事を進めていきたいと感じたのち、重要になってくるのは発言をすることに恐れのない風土です。

例えば、5名が参加する会議の中で5名中4名の意見が一致し、ある意思決定がされようとしている時、残りの1名であるあなたが、その意思決定の内容に気になっていることあったとします。その時、その意見を発言することはできるでしょうか?

 過去に成功したやり方が通用しない時代の中で、大多数が賛成をしてまいがちな当たり前を見直すことが、今後も勝ち残るために重要なテーマになります。パーパスを実現していく上で、必要な意見や提案は、恐れなく発言ができる風土になっていないと、イノベーションは生まれないのです。
 では、どのようにして発言に恐れのない風土をつくるのか。残念ながら、何かを取り組めば変化がおこるわけではありません。従業員が行った主体的な提案や発言に対してポジティブな反応を起こすことを繰り返し続けることが重要です。(下記図参照)

今日は明日からでも使える「GOOD&NEW」というポジティブな結果を生み出す方法をお伝えをします。これは、会議の冒頭に5~10分程度で実施をするアイスブレイクになります。やり方は簡単です。

  1. 24時間以内に起こった「良かったこと(Good)」と「新しい発見(New)」を一人づつ発表(仕事に関連しない話でもOK)

  2. だらだらと話さず1分以内にまとめる

  3. 発表した人に対して、全員で拍手をする

「GOOD&NEW」を続けることによって、自分の話を聴いてもらえるというポジティブな結果が強化され、何を発言しても大丈夫だという安心感につながります。ぜひ1度会議に取り入れてみてください。

以上3つのテーマに絞って、VUCAの時代を勝ち抜くための従業員が主体的に動き出す組織の秘訣をお伝えさせていただきました。組織づくりは、言うは易し行うは難しですが、読者の皆様の組織づくりのヒントになっておりましたら幸いです。


本コラム「人事のツボ」は東京経済株式会社さんが発行されている「東経情報(九州版)」にて掲載中です。

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次回コラムもお楽しみに♪

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