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年間休日数は少なく残業時間が長い日本人の働き方

年間休日数120日以上
残業は月平均10時間程度

上記2点を満たす会社は一般的にはホワイト企業であると認識されている。
日本人の多くはワークライフバランスを実現するため、上記の条件が実践されている会社に就職しようと努力します。

しかし、年間休日数120日以上は本当に多いのでしょうか?
残業月平均10時間というのは本当に少ないのでしょうか?

年間休日数120日以上(有給を使うともっと増えるかもしれませんが)というのは1年間でたった3割程度です。
つまり、1年間で7割は労働をしなければならず、休みは3割程度しかありません。
超絶ホワイト企業を想定して土日祝日有給フル使用で休んで、年間休日数150日以上だとしてようやく年間4割が休みになる。

残業時間が月平均10時間ということは、出勤日を20日間だと想定したら1日あたり30分程度は残業していることになります。
そのような働き方がデフォルト化していると、労働時間は1日8.5時間以上になってしまいます。
出勤日は20日未満ならば1日あたりの労働時間はもっと多くなるでしょう。

年間休日数120日以上
残業月平均10時間程度
をリアルに想定してみると、年間で休めるのはたったの3割程度、しかもヨーロッパのような1か月単位のバカンスがなく、1日あたりの労働時間も8.5時間以上がデフォルト化しているんですよね。
さらに身支度をする時間、通勤時間などを入れてみると、さらに労働時間が長くなります。

つまり、1年間はほぼ労働に従事しなければいけないのです。
実は年間休日数120日以上というのは結構少なくて、残業の月平均10時間は結構多いんですよね。
けれども、勤勉な日本人(大嘘)は休みが年間3割程度、残業も1日30分ぐらいなら十分すぎる、恵まれていると強く信じている。
この感覚は本当におかしい。
今はライフスタイルや働き方の変化もあり、必ずしもフルに働く必要がない社会になっています。
それなのに、相も変わらず8時間労働を維持しているし、未だに労働を中心とした生活を送っている。

たぶん、私の「年間休日数120日は少ない、残業の月平均10時間は多すぎる」発言を聞いたら、勤勉(大嘘)な日本人ビジネスパーソンは顔を赤らめて大激怒するでしょう。
「甘ったれるな!休みが年間3割もあり、残業が30分程度ですんでいるのをありがたく思え!!!」と。
だからこそ、本当の意味での「働き方改革」(労働時間を短くする、休みを増やす)は全く進まない。

年間休日数120日以上は少ない、残業月平均10時間は多いという感覚を持たなければ、日本社会全体として労働時間が減ることはなく、国民が余裕をもって生活することもできないでしょう。

日本人は自分の抱いている感覚がおかしいということに気づくべきです。





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