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労働時間という「壁」

 ここ数年、世界では週休3日制を取る企業が増えてきました。
 世界屈指の社畜国家である日本も週休3日制にはあと138億年ぐらいかかるかと思いきや、一部企業や役所などが導入に踏み切るなど変化が起きています。

 しかし、週休3日とはいっても総労働時間は現行の週5労働と同じ40時間を確保しなければいけないという条件は残っている。
 つまり週4の労働にすると1日あたりの労働時間が長くなるという。
 1日10時間ぐらい働いたらそもそも疲れ果てて休日は寝て過ごしてしまうのではないかと思うのですが、とにもかくにも週休3日。

 ライフスタイルがこれから劇的に変化する可能性がある中で労働時間は頑なに守る。
 労働時間という「壁」を越えなければ、日本人は自由を手に入れることはできないでしょう。
 労働よりもプライベートに重きを置き、外部の人間関係を広げ、趣味を充実させていく。
 そのような世界線は多くの人が憧れているはず…

 なんだけれども、とりわけ日本人は会社を中心に人生を考えるので人間関係が組織の中で終結することが多いし、趣味も労働に忙殺されて(あとは通勤など)生活も会社中心になってしまっている。
 余暇の時間が多いことに憧れる人があまりいないように感じるんですよね。

 で、会社での生活が長いからなのか、プライベートの時間が増えることを恐れているビジネスパーソンが多い。
 その結果として1週間あたりの休日の日数は増やすけれども労働時間は週5と同じという制度を頑固に保持し続けていると思います。
 そういう意味では労働時間の「壁」とは日本人のマインドそのものであり、今の労働(会社)マインドを破壊しないかぎりは労働時間を減らして休日数も増やすということはできないでしょう。

 これからはテクノロジーの発展で労働がオワコン化していきますが(特にホワイトカラー)、日本人がマインドを変えるかどうか非常に気になるところです。

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